【2023年最新】山崎豊子の小説のおすすめ人気ランキング15選

森博嗣,おすすめ,スカイクロラ 小説
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数多くの長編作品を残した山崎豊子さん。その作品の多くは映像化されたものも多く、今も昔も多くの人に楽しまれています。執筆を始めた初期は大阪の風俗を中心に描き、後期では社会問題を取り上げた作品を多く発表するなど、デビューからの変遷をたどるのも面白いです。

「白い巨塔」「沈まぬ太陽」「大地の子」などの名作以外にも、彼女の作品は綿密な取材力で企業と経済を描いた作品も多くあります。ここでは、山崎豊子さんのおすすめの作品から、その選び方までご紹介します。

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おすすめの小説家山崎豊子とは!?

山崎豊子,おすすめ

山崎豊子さんは1924年、大阪府大阪市南区船場の老舗昆布屋の小倉屋山本で生まれた作家です。旧制相愛女学校を経て旧制京都女子専門学校国文学科を卒業しています。卒業後は毎日新聞社に入社しました。

そして大阪本社調査部、学芸部で勤務しました。初期の作品は出身の船場などの大阪を舞台にしたものが多かったのですが、のちに大阪から離れた戦争や社会問題などに焦点を当てた作品が増えていきました。2013年9月23日大阪堺市の病院にて呼吸不全のため89歳で他界しています。

山崎豊子の小説のおすすめ人気比較ランキング

15位:仮装集団


~内容~

すぐれた企画力で大阪勤音(勤労者音楽同盟)を牛耳っているニヒルな敏腕家流郷正之は、勤音内部の政治的な傾斜を感じている。勤音組織は人民党とつながっているのではないだろうか? 党との関係を探るため、流郷は美貌の経理責任者江藤斎子と情事を重ねた。だが、すべてを知った時、流郷は……。政治の手で操られる集団の無気味なエネルギーを綿密な調査と豊かな筆力で描く長編。

(Amazonより)

価格 1034円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 720ページ
口コミ
口コミ

“高校時代、学校ぐるみで労音・労演に入っていて、安いチケットがまわってきたので、ときどき観に行っていた覚えがある。そのときはなぜこんな安い値段でこんな本格的な舞台が観られるのだろう、と不思議なだけだったが、本書で謎氷解! 労働者のための音楽・演劇で、要は政治が係わっていたのですね。どうりで「屋根の上のヴァイオリン弾き」とかソ連系の出し物ばかりだったはずだ!個人的な謎氷解の面白さもさることながら、一見、政治とは関係のなさそうな芸術が巧妙に経団連や「人民党」の一癖もふた癖もある人々に利用されていき、真に芸術を愛そうとする者は最後に酷くも捨てられる。そのスリルたるや……。
こうした団体のパトロン(政治家)たちが、どうして演劇も音楽もまともに見聞していないのかずっと不思議だったのですが、当初はやはり、真の愛好家はいたわけで、設立時にだけ利用されるだけ利用されて、会員が拡大された後は「用済み」とばかり叩き出されたわけです。
「小説」とは断ってありますが、日本における、その後の芸術団体のうさんくささ(箱物優先で、まともな演劇学校ひとつ経営できない)をみると、ほぼ、「昭和以降」を予言して書かれた小説であったのだと思います。映画、演劇が好きな人、プロデュース業に係わる人には最高におすすめの一冊です。人間ドラマもさることながら、クラシック音楽の描写が素晴らしい。文字から音が鳴り出します。のだめカンタービレがヒットしている今、これもぜひ映画化してほしいっ。
amazon.co.jpより

14位:女の勲章


~内容~

大阪船場に生まれ若くして両親を失った大庭式子は、三人の若い弟子たちと甲子園に聖和服飾学院の新校舎を建設する。一方、学院に出入りし、さまざまな場面で式子をサポートする八代銀四郎は、東京の名門大学を卒業し、一流会社に就職しながら、一年でサラリーマンに見切りをつけた経歴の持ち主。銀四郎の商才にたけた巧みな手腕で、式子は虚飾のファッション界の階段を昇っていく。

(Amazonより)

価格 781円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 480ページ
口コミ
口コミ

“船場のお嬢さんであった大場式子が先祖代々の財産を元手に当時の洋裁ブームに乗じて洋裁学校を開き、経営コンサルタント的な立場の銀四郎という男性のアドバイスの下、あの手この手で洋裁学校を拡大していき一段一段名女性経営者の階段を昇っていく背後で、式子も弟子たちも銀四郎に色管理よろしくたらしこまれ、彼にそそのかされて弟子たちもそれぞれにのし上がる野望を抱くようになり内部が崩壊していき、最後は無謀な拡大路線と放漫経営の末の不正経理や巨額の負債が明るみになって…といった日経新聞や帝国データバンクなどが時折出版する放漫経営で倒産した中小企業の事例集の典型みたいなストーリーです。
山崎豊子の小説に出てくるエリートサラリーマンや経営者、官僚たちの頭脳集団の権謀術数が渦巻くどす黒い利権の世界とは異なり、経営や商売才覚のないお金に疎いけれども「キラキラ女性起業家」にあこがれるお嬢さんたちの寄り集まりのグループが面倒なことはこずるい女好きのする経営コンサルタントに丸投げしてキャリアウーマンごっこに夢中になる放漫経営や、女子同士の自信過剰と利己主義からくるいさかいが主要テーマでありちょっとスケールの小さい話ではありますが、それだけに身近で往々にして起こる話でもありますので、肩の力を抜いて楽しめる経済小説です。
amazon.co.jpより

13位:暖簾


~内容~

一介の丁稚から叩きあげ、苦労の末築いた店も長子も戦争で奪われ、ふりだしに戻った吾平の跡を継いだのは次男孝平であった。孝平は、大学出のインテリ商人と笑われながら、徹底して商業モラルを守り、戦後の動乱期から高度成長期まで、独自の才覚で乗り越え、遂には本店の再興を成し遂げる。親子二代“のれん”に全力を傾ける不屈の気骨と大阪商人の姿を描く作者の処女作。

(Amazonより)

価格 539円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 256ページ
口コミ
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“さすがの山崎豊子、おもしろすぎる。関西ではいま現在も贈答品として昆布が珍重されているんだけど、それがなぜなのかずっと分からなかった。なんで昆布? もっと高級なものがあるでしょ? と思っていた。いや、値段は高いんですけどね、贈答品昆布。この本を読んで初めて理由がわかった。山崎豊子作品にはいつものことだけど、文化歴史まで深く深く踏み込んでるんだよね。もちろんキャラもストーリーも最高。”amazon.co.jpより

12位:二つの祖国


~内容~

戦争、原爆、東京裁判…母国アメリカに忠誠を誓うのか、それとも父祖の国日本に殉ずるのか――。戦争の嵐によって身を二つに裂かれながらも、真の祖国を探し求めた日系米人の悲劇を描く大河巨編!

(Amazonより)

価格 825円
ジャンル 社会小説
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 480ページ
口コミ
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“この物語は、アメリカで生まれアメリカ市民権を持つ、しかし父母の祖国は日本だという2世の物語です。日本のパールハーバー攻撃がおこり、日本人と言うだけでアメリカ軍によって強制収容所へ入れられ、全ての財産をなくしてしまった日本人たち・・・アメリカにいるドイツ人やイタリア人には何の措置もなかったのに。主人公天羽賢治は、日本人として鹿児島で青春期を過ごし、アメリカにいる1世の父母を支えるため、アメリカで日本人向けの新聞社へ勤めます。そこで「日本人よ、誇りを持て。」と書いたがゆえに、強制収容所へ送られます。NHKの大河ドラマになった名作。買って損はないと思います。全4巻。”amazon.co.jpより

11位:女系家族


~内容~

大阪・船場の老舗矢島家は代々跡継ぎ娘に養子婿をとる女系の家筋。その四代目嘉蔵が亡くなって、出もどりの長女藤代、養子婿をむかえた次女千寿、料理教室にかよう三女雛子をはじめ親戚一同の前で、番頭の宇市が遺言書を読み上げる。そこには莫大な遺産の配分方法ばかりでなく、嘉蔵の隠し女の事まで認められていた。…遺産相続争いを通し人間のエゴと欲望を赤裸々に抉る長編小説。

(「BOOK」データベースより)

価格 825円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 480ページ
口コミ
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“大阪船場の老舗問屋を舞台に遺産相続で揺れ動く女系家族を描いた初期山崎船場もの長編。遺産を巡る三人娘、番頭らの駆け引きが抜群に面白く、ラストの急展開まで一気に読ませます。特に老獪な番頭宇市の存在感が凄くて、長女藤代との山林を巡る攻防は手に汗握ります。また遺言状や山林の相続などの難しい法律をも徹底的に調べ上げた作者の取材力にも脱帽させられます。
amazon.co.jpより

10位:運命の人


~内容~

毎朝新聞政治部記者、弓成亮太。政治家・官僚に食い込む力は天下一品、自他共に認める特ダネ記者だ。昭和46年春、大詰めを迎えた沖縄返還交渉の取材中、弓成はある密約が結ばれようとしていることに気づいた。熾烈のスクープ合戦の中、確証を求める弓成に、蠱惑的な女性の影が…。戦後史を問いつづける著者・渾身の巨篇。

(「BOOK」データベースより)

価格 681円
ジャンル 文芸作品
出版社 文藝春秋
著者 山崎 豊子
ページ数 288ページ
口コミ
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“外務省機密漏洩事件、事の本質はアメリカとの密約暴露事件とでも言うべきものを材にとる。数年前に読んだ日航機墜落事故ー沈まぬ太陽に衝撃を受けた。山崎豊子さんの著作を読むのは2冊目です。新聞記者の生き様が良く描かれていて、最初からぐいぐいと物語に引き込まれる。国家権力に翻弄されるひとりの男。突然の不幸に襲われる妻。ひとりひとりの心情がひしひしと伝わってきて手に汗にぎる展開に今後楽しみである。
amazon.co.jpより

9位:ぼんち


~内容~

放蕩を重ねても、帳尻の合った遊び方をするのが大阪の“ぼんち”。古い暖簾を誇る足袋問屋の一人息子喜久治は「ぼんぼんになったらあかん、ぼんちになりや。男に騙されても女に騙されてはあかん」という死際の父の言葉を金科玉条として生きようと決意する。喜久治の人生修業を中心に、彼を巡る五人の女達、船場商家の厳しい家族制度、特殊な風習を執拗なまでの情熱をこめて描く長編。

(「BOOK」データベースより)

価格 979円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 656ページ
口コミ
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“やはりこの作家は、初期の商人物にその真骨頂があるのではないでしょうか?「花のれん」といい、この作品といい、著者自身が船場の生まれということを除いても、人物描写と風俗描写が抜きんでており、加えて文章力が冴えわたっています。主人公と女性達とのかかわりが見事に描かれており、囲い者となる4人の女性はそれぞれが個性的に描かれており、かつ、性を通しての関係はその描写はそれほど露骨なものではないだけに、むしろ抑制された美しさがあり、まるで永井荷風の作品群を連想させます。
又、船場のしきたりに固執する祖母と母、特に祖母の人格描写と主人公との確執は見事と言えます。その他離婚させられた正妻、古くからの上女中等、脇となる女性群の人物の描き方も丁寧で、エピソードの取り上げ方も秀逸です。著者の最高傑作と言えるでしょう。初めての週刊誌の連載だったようですが、作家の筆が最もノッテいた時期だったのは間違いがないでしょう。それに較べて、晩年の作「運命の人」や「沈まぬ太陽」などは、社会派小説とはいえ、どうにも正義感が溢れすぎて読むのが苦痛です。「白い巨塔」は例外としても・・・・・。
この全集本は活字も大きく読み易いですし、川端康成・河盛好蔵氏・英語版翻訳者の評と解説も良き参考になります。元は高価な(4300円)本ですが、古書で千円台なら買って損はありません。
amazon.co.jpより

8位:不毛地帯


~内容~

大本営参謀・壹岐正は、終戦工作に赴いた満州でソ連軍に抑留される。酷寒のシベリアで、想像を絶する飢餓と強制労働に11年にわたって耐え抜き、
ついに昭和31年、帰還を果たした。その経歴に目を付けた近畿商事の社長大門の熱心な誘いに応え、第二の人生を商社マンとして歩むことを決意。地獄の抑留生活の傷も癒えぬまま、再び「商戦」という名の新たな戦いに身を投じる。

(Amazonより)

価格 1045円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 656ページ
口コミ
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“テレビで見てよかった記憶から読んでみたら、テレビより遥かに深く途中で止めることが出来なかった。山崎氏の筆力と共に戦争の悲惨さを伝えるため歴史に残すべき、読み継がれるべき一冊である。
2巻目からは、戦後の復興になり色合いが変わってくるが、これも途中で止められない。このような素晴らしい日本人の心、生き方を若者に知ってほしい。
amazon.co.jpより

7位:ムッシュ・クラタ


~内容~

戦前・戦後、新聞社のパリ特派員を勤め、フランス文化をこよなく愛して「ムッシュ・クラタ」と呼ばれた男。日本人の常識から逸脱した行動をとり、鼻持ちならないキザな奴と見られていた彼が、記者として赴いたフィリピンの戦場でしめしたダンディな強靭さを鮮やかに描いた表題作。ほかに夫婦の絆の裏表を鋭い人間観察で切り取った「晴着」「へんねし」「醜男」をおさめる中・短編集。

(「BOOK」データベースより)

価格 473円
ジャンル 短編集
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 242ページ
口コミ
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“山崎豊子の短編集。ムッシュ・クラタはその一編。一編で他の小説10冊以上の価値がある。その重厚感に感極まるけど、感極まるのはその内容で、ムッシュ・クラタの極限状態で最後まで人としての矜持を保ち続ける姿に、どう生きるか生き様を問われる。そのヒリつき感と現代では到底経験し得ない特殊なシチュエーションでも、没入感を得られる山崎豊子の描写にただただ思い入れるしかなくて悔し嬉しい今日この頃です。
amazon.co.jpより

6位:花のれん


~内容~

大阪の街中へわての花のれんを幾つも幾つも仕掛けたいのや――細腕一本でみごとな寄席を作りあげた浪花女のど根性の生涯を描く。

(Amazonより)

価格 605円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 336ページ
口コミ
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“いまから約60年前に書かれた小説なのに、文章は現代的でみずみずしく、少しも古さを感じさせない。臨場感あふれる戦前の上方の寄席小屋や大阪商人の世界にぐいぐい引きこまれた。ヒロイン河島多加のモデルは、吉本興業の創業者・吉本せい。大阪商人の、しかも女の「ど根性」物語であるが、それもこれももとをただせば商売そっちのけで芸人遊びや愛人にうつつをぬかすだめんずな夫が原因。家庭の愛から遠ざかり、商売一筋の世界に邁進していく主人公の人生は必死であるだけにせつない。
エンタツ・アチャコ、桂春団治などの芸人も実名で登場してノンフィクションの趣きもあり、知恵と度胸の商売法のヒントはビジネス書としても、エンターテインメントとしても面白い。
amazon.co.jpより

5位:華麗なる一族


~内容~

業界ランク第10位の阪神銀行頭取、万俵大介は、都市銀行再編の動きを前にして、上位銀行への吸収合併を阻止するため必死である。長女一子の夫である大蔵省主計局次長を通じ、上位銀行の経営内容を極秘裏に入手、小が大を喰う企みを画策するが、その裏で、阪神特殊鋼の専務である長男鉄平からの融資依頼をなぜか冷たく拒否する。不気味で巨大な権力機構「銀行」を徹底的に取材した力作。

(「BOOK」データベースより)

価格 979円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 672ページ
口コミ
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“主人公は、阪神銀行の頭取であり、万俵コンツェルンの総帥である万俵大介。長男の鉄平は万俵コンツェルンの一角の阪神特殊鋼の専務、次男の銀平は阪神銀行の課長。大介は神戸の広大な屋敷に妻妾同居で暮らすいわば昭和の地方領主(地方財閥の総帥)である。華麗なる一族の総帥でありながら、規制業種である銀行は政・官に弱い。特に、昭和の大蔵省は権限が強く、大介は常に政官の動きに気を配っている。あるとき、大介は大蔵省が都銀の合併・収斂を画策しているという情報をキャッチし、このままでは都銀下位の阪神銀行は吸収合併を余儀なくされるという危機感を抱き、猛烈に動き始める。官僚や政治家との縁組による閨閥の拡大、預金獲得競争に奔走する銀行員、政治家や官僚からの情報収集など、「取材力」を感じさせられ、おもしろいだけでなくためになる。一方の鉄平は、膨大な資金調達を必要とする高炉の建設を計画する。親子でありながら、阪神銀行を守るために必死の大介と、阪神特殊鋼を発展させることに必死の鉄平の利害は必ずしも一致するものではない。冷厳・怪異な大介と一本木でピュアな鉄平のコントラストが伏線となっている。
特に、阪神銀行の支店長たちが預金を獲得するための必死の営業、それも土下座外交的営業をする姿や、ノンキャリア官僚にエサをちらつかせながら機密情報を取り出すところなど非常に読み応えがあり、「フィクション」を感じさせない迫力がある。大介たちの動きは所詮、生き残りを懸けた非生産的でどこか陰湿な戦いであるのに対し、鉄平の高炉建設には理想に燃えたすがすがしさがある。
amazon.co.jpより

4位:約束の海


~内容~

海上自衛隊の潜水艦「くにしお」と釣り船が衝突、多数の犠牲者が出る惨事に。マスコミの批判、遺族対応、海難審判…若き乗組員・花巻朔太郎二尉は苛酷な試練に直面する。真珠湾攻撃時に米軍の捕虜第一号となった旧帝国海軍少尉を父に持つ花巻。時代に翻弄され、抗う父子百年の物語が幕を開ける。自衛隊とは、平和とは、戦争とは。構想三十年、国民作家が遺した最後の傑作長篇小説。

(「BOOK」データベースより)

価格 737円
ジャンル 社会小説
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 448ページ
口コミ
口コミ

“社会派の作品をいくつも手懸けてきた、山崎先生の最後の作品。惜しくも第一部のみとなってしまっていますが、それでも読んで良かったと思いました。勿論、記載されていたプロットから完成されるはずの第三部まで読めれば最高ですが、主人公とそれを取り巻く人物が、まさに生きているかのように感じられる文章力と構成に圧倒されて読み終りました。自衛隊がテーマなので、主義・主張によって感じ方は違うと思います。
amazon.co.jpより

3位:大地の子


~内容~

陸一心は敗戦直後に祖父と母を喪い、娘とは生き別れになった日本人戦争孤児である。日本人であるがゆえに、彼は文化大革命のリンチを受け、内蒙古の労働改造所に送られて、スパイの罪状で十五年の刑を宣告された。使役の日々の中で一心が思い起こすのは、養父・陸徳志の温情と、重病の自分を助けた看護婦・江月梅のことだった

(「BOOK」データベースより)

価格 759円
ジャンル 社会小説
出版社 文藝春秋
著者 山崎 豊子
ページ数 387ページ
口コミ
口コミ

“戦争という極限状態に追い込まれた人間の理想と現実のギャップ、その中でも人間の尊厳を守り続ける人々の強さと美しさ。小説というのはそういった現実を認識した上で理想を追い、読者に夢と希望を与えるのが存在価値の最も大きなものだと私は思っています。人類の歴史は戦争と平和の繰り返しですが、今の平和な時代に生きている我々は大変幸せだという事をこの小説を通ししっかりと読み込み、この平和がいつまでも続くように自分に出来る範囲内で構わないから誠実に努力していただきたいと思います。”amazon.co.jpより

2位:沈まぬ太陽


~内容~

広大なアフリカのサバンナで、巨象に狙いをさだめ、猟銃を構える一人の男がいた。恩地元、日本を代表する企業・国民航空社員。エリートとして将来を嘱望されながら、中近東からアフリカへと、内規を無視した「流刑」に耐える日々は十年に及ぼうとしていた。人命をあずかる企業の非情、その不条理に不屈の闘いを挑んだ男の運命―。人間の真実を問う壮大なドラマが、いま幕を開ける。

(「BOOK」データベースより)

価格 737円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 416ページ
口コミ
口コミ

“全巻読破し、言い尽くせない疲労感、脱力感に襲われ、なかなか作品レビューを書くことができなかった作品だ。(実に読後2年近くたってようやくレビューを書いている)本作のように事実を基にした小説はその距離感をどのように定めるべきかに悩まされるが、ここまで時間がたったものなので、一度現実の出来事とは切り離して、ただ恩地のまっすぐな潔い生き方をかみ締めるのが良いのはないかと思う。モデルの人物はここまで責任を負わなかった、この部分はフィクションだと語るのは無粋でしかない。
1巻2巻は巨大企業の理不尽と主人公の正義のせめぎあいを描く。やや退屈に感じるかもしれないが、主人公の人格が少しずつ揺らいでいく姿が味わい深い。人生の指標としてすべての方に読んでほしい。
amazon.co.jpより

1位:白い巨塔


~内容~

国立大学の医学部第一外科助教授・財前五郎。食道噴門癌の手術を得意とし、マスコミでも脚光を浴びている彼は、当然、次期教授に納まるものと自他ともに認めていた。しかし、現教授の東は、財前の傲慢な性格を嫌い、他大学からの移入を画策。産婦人科医院を営み医師会の役員でもある岳父の財力とOB会の後押しを受けた財前は、あらゆる術策をもって熾烈な教授選に勝ち抜こうとする。

(「BOOK」データベースより)

価格 737円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 山崎 豊子
ページ数 432ページ
口コミ
口コミ

“1〜5巻まで一気に読了しました。読み終わるまでの1週間は、浪速大学医学部を取り巻く数々の騒動に関する一人の傍観者として、その物語の中に入っていました。同期である財前と里見の、どこまでも相容れない世渡りや生き様を小説の最後まで貫き、その2人のコントラストが非常に印象的でした。連載当時は携帯電話も無いので、海外への連絡や急な知らせは電報だったり、新聞が1部10円だったりと、僅かながら時代の変化を感じますが、そこは本作を評価するうえでは埒外です。人間には、時として財前がみせた狡猾さやむき出しの我欲、里見がみせた真摯やひたむきな姿勢・態度、両方混在しており、それゆえ葛藤や悩みも生じるのではないかと、読了間際にそんな変なことを考えながら、会社帰りの電車を降りました。文句なしに面白いです。ドラマだけで終わっている人に、ぜひ手に取っていただきたい。”amazon.co.jpより

山崎豊子の小説のおすすめの選び方

出版時期で選ぶ

山崎豊子,おすすめ,時期

1950年代

1957年にデビュー作「暖簾」を出版し、1958年に直木賞受賞の「花のれん」を、1959年には大阪府芸術賞を受賞した「ぼんち」と立て続けに名作を発表しています。それぞれ映画・ドラマと映像化されているほど注目を集めた作品になりました。

また、1959年に発表した短編集「しぶちん」も人気で、NHKでドラマ化を果たしています。「しぶちん」とは大阪弁でケチの意味をさしており、読者に親しみやすい作品として世代を超えて愛されています。

1960年代

山崎豊子,おすすめ,1960

1960年代にも数々の作品を出版しています。1961年が「女の勲章」。1963年が「女系家族」。1964年が「花紋」。1965年が「白い巨塔」と続きます。そして、1967年が「仮装集団」「花宴」と、1960年代だけでも6つの作品を発表しています。

うち4作品が映画化またはドラマ化されるほど、こちらも注目されています。1967年に発表した「花宴」は、雑誌で連載していたものの盗作疑惑により絶版になるなど、一時、世間を騒がせた作品となりました。

1970年代

1973年に「華麗なる一族」、1976年に「不毛地帯」を発表しています。この両作品は映画化されていることも特徴です。現代になっても、「華麗なる一族」は木村拓哉主演の連続ドラマ化されたことでも、再度注目を浴びた作品です。

1980年代

1983年には「二つの祖国」を発表しています。ノンフィクションに近い作品と言われている「二つの祖国」は、週刊新潮で1980年より連載されるほどの注目作品となりました。

さらには1983年に新潮社から全3巻が刊行されるほどにも。アメリカロサンゼルスが舞台となっている当作品は、日本語新聞「加州新聞」の記者である天羽賢治が太平洋戦争により日米二つの祖国が切り裂かれていくストーリー展開となっています。

1990年代以降

1990年から2013年に他界するまでの期間は、山崎豊子さんの集大成作品が多く生まれました。1991年に「大地の子」、1993年に「ムッシュ・クラタ」、1999年に「沈まぬ太陽」、2009年に「運命の人」、そして遺作となった「約束の海」など5作品を発表しています。

遺作である「約束の海」は2013年から週刊新潮で連載を開始していましたが、1巻の第6回の掲載後に他界してしまいます。しかし、2014年に新潮社により第1巻のみが発売されていますので、ファンならぜひ手にしておくべき一冊とも言えます。

文学賞受賞作品を選ぶ

【徹底解説】文学賞の種類や各小説の賞の特徴・代表作をご紹介!!
日本や世界の文学賞の種類や特徴、代表作を徹底的にご紹介!ご応募をご検討の方や文学賞受賞作品を読んでみたい方はぜひこの記事をご覧ください!

直木賞

直木賞は、芥川賞と並び、世間でもよく注目される耳にする賞のひとつです。発表の際は、メディアで取り上げられることも多い賞なので注目を集めます。山崎豊子さんは、吉本興業の創業者をモデルに描いた「花のれん」で第39回(1958年)直木賞を受賞しています。後期に出る社会派寄りの作品とは違った情緒の豊かで、とても瑞々しい下町の女繁盛一代記になっています。

【2023年最新】直木賞受賞作品のおすすめランキング15選!芥川賞との違いや特徴まで!
【最新版】直木賞受賞作品のおすすめ人気比較ランキングトップ15です。各直木賞受賞作品のあらすじから芥川賞との違いや特徴までを徹底的にご紹介!みんなが選んだおすすめの直木賞受賞作品をあなたにお届けします。

文芸春秋読者賞

文藝春秋読者賞は、「文藝春秋」の読者により最も優れた記事が表彰される賞です。読者により投票され、一位から十位までの記事から選考委員が審議して決定します。山崎豊子さんの「大地の子」は、1990年に第52回文藝春秋読者賞を受賞しています。

中国残留孤児である陸一心の波乱万丈な人生を描いた小説です。1995年にはNHKの放送70周年記念番組として上川隆也主演で、日中の共同制作によりドラマ化される作品となりました。

毎日出版文化賞

毎日出版文化賞は、1947年に創設された、毎日新聞社が主催する、優秀な出版物を対象とした文学文化賞です。山崎豊子さんは第63回(2009年)毎日出版文化賞を「運命の人」で受賞しています。沖縄返還の背後にある密約の存在が背景となった、西山記者事件をもとに描いた、取材と執筆に約8年もの期間を要した長編作品です。2012年に本木雅弘主演によりドラマ化もされている注目の作品です。

テーマで選ぶ

山崎豊子,おすすめ,テーマで選ぶ

船場

初期の作品はは生まれ育った大阪船場が舞台の作品も多いです。山崎豊子さん自身も昆布屋出身ということもあり、自分の生まれ育った問屋を舞台にした作品も多くみられます。デビュー作品「暖簾」の主人公は船場の商人父子、「花のれん」は呉服問屋に嫁ぐ米屋問屋に生まれた多加が主人公、「ぼんち」は足袋問屋の一人息子喜久治を主人公に船場商家の物語…などなど、船場を舞台にすることで山崎豊子さんの人生が身近に感じられるでしょう。

「花紋」は河内長野の大地主の娘として生きた女の一生を書いた作品で、普段の山崎豊子さんの作品とは作風が一味違う違う、女のきらびやかと窮屈を書いた面白い作品です。

組織物

山崎豊子さんの作品は多種多様な組織が舞台になっているものも多く、読むたびに違う世界観を味わうことができます。

有名な「白い巨塔」は大学の医学部が舞台に、「華麗なる一族」の舞台は阪神銀行、「仮装集団」は労働者と経営者の対立とその中で渦巻く政治思想が取り巻かれている作品です。いずれも違った組織の作品でありながら、山崎豊子さんの感性も織り交じっており味のある作品も多いです。

戦争

山崎豊子,おすすめ,戦争

山崎豊子さんの戦争三部作と言われる名作は「二つの祖国」、「不毛地帯」、「大地の子」。戦前、戦中、戦後そして高度経済成長が背景となっている当作品類は、現代では直面できない戦争という描写により書かれている作品は新鮮味さえ感じさせてくれます。物語自体も奥深いものも多いので、心がギュッと締め付けられるものもあります。

社会派

社会派作品も多く手掛けている山崎豊子さんの作品は社会的な内容の作品も多いです。「白い巨塔」も医学界の内部を書いた社会派小説です。「運命の人」は沖縄返還時の密約をスクープするジャーナリストを描いた社会派物語として親しまれています。遺作となった「約束の海」も自衛隊潜水艦と釣船の衝突を書いた作品です。

1983年の「なだしお事件」がモデルとなったと言われている当作品は、1巻を書き上げたところで他界してしまったため以降の作品は出版されていません。

映像化された作品を選ぶ

ドラマ化

テレビドラマになった作品は、「ぼんち」「しぶちん」「暖簾」「花のれん」「女系家族」「女の勲章」「二つの祖国」「大地の子」「花紋」「白い巨塔」「華麗なる一族」「不毛地帯」「沈まぬ太陽」「運命の人」と14作品とかなり多数です。(うち9作品は映画化もされています)

「白い巨塔」はさまざまなランキングで1位を記録し、テレビドラマだけでも6度も主役を変えて放送されました、時代を超えて今も残る名作です。

【2023年最新】ドラマ化した小説のおすすめランキング10選
【最新版】ドラマ化した小説のおすすめ人気比較ランキングトップ10です。各ドラマ化した小説のあらすじや価格情報からクチコミやレビューまでを徹底的にランキング形式でご紹介!みんなが選んだおすすめのドラマ化した小説をあなたにお届けします。

映画化

映画上映された作品は「暖簾」「花のれん」「ぼんち」「女の勲章」「女系家族」「白い巨塔」「華麗なる一族」「不毛地帯」「沈まぬ太陽」と全部で9つの作品が映画上映されています。

映画を観て、本の作品を読んでもその逆でも楽しめる奥深さのある作品です。両方の良さを楽しむためにも映画と本の両方を試すことが一番のおすすめです。

【2023年最新】映画化した小説のおすすめ人気ランキング10選
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山崎豊子の小説のおすすめまとめ 

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山崎豊子さんの手掛けた作品はさまざまなジャンルのものから、違った側面にフォーカスしたものまで見方や登場人物も異なっていて全ての作品に入り込める面白さがあります。

生まれ育った大阪船場が舞台の作品から、自分が経験した新聞社勤務の経験を反映した作品まで、いずれの作品も山崎豊子さんの人生を映し出しているようです。ぜひ、一度山崎豊子さんの作品を手に取り物語の世界を堪能してみてください。

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