【2023年最新】辻村深月の小説のおすすめ人気ランキング30選

辻村深月,おすすめ 小説
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辻村深月さんは直木賞などの様々な文学賞を受賞したり、多くの作品がドラマ化映画化されたりするような人気作品を生み出しており、日本の代表的なミステリー作家の一人と言えるでしょう。今回は辻村深月さんのおすすめ作品と共に辻村深月さんの魅力に迫っていきたいと思います。

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おすすめの小説家辻村深月とは 

辻村深月,おすすめ

ミステリー作家として有名な辻村深月さんですが、直木賞や本屋大賞など数々の文学賞を受賞している作家さんとしても有名です。辻村深月さんと言えば、イヤミスのイメージが強い作家さんですが、ミステリーをベースにリアルな人間模様や心理の動きを描くのが上手い作家さんであり、読者の心に響く作品が多いのです。小さいころから熱心な読書家で、その読書熱が素晴らしい作品を生み出している一因といえるでしょう。また、辻村深月さんがドラえもん好きだった事もあり「ドラえもん のび太の月面探査記」では脚本を手掛けたり新しいジャンルも挑戦しています。エッセイなども執筆しており、活躍の場は小説だけでなく多種にわたる作家さんです。

2023年最新の辻村深月の小説

『闇祓』

~内容~

あいつらが来ると、人が死ぬ。 辻村深月、初の本格ホラーミステリ長編!

「うちのクラスの転校生は何かがおかしい――」
クラスになじめない転校生・要に、親切に接する委員長・澪。
しかし、そんな彼女に要は不審な態度で迫る。
唐突に「今日、家に行っていい?」と尋ねたり、家の周りに出没したり……。
ヤバい行動を繰り返す要に恐怖を覚えた澪は憧れの先輩・神原に助けを求めるが――。
身近にある名前を持たない悪意が増殖し、迫ってくる。一気読みエンタテインメント!

(Amazonより)

価格 1870円
ジャンル ホラーミステリ小説
著者 辻村深月
ページ数 416ページ

辻村深月の小説のおすすめ人気比較ランキング

30位:サクラ咲く


~内容~

塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。そこには『サクラチル』という文字が。一体誰がこれを?やがて始まった顔の見えない相手との便せん越しの交流は、二人の距離を近付けていく。(「サクラ咲く」)輝きに満ちた喜びや、声にならない叫びが織りなす青春のシーンをみずみずしく描き出す。表題作含む三編の傑作集。

(「BOOK」データベースより)

価格 616円
ジャンル 短編集
出版社 光文社
著者 辻村 深月
ページ数 297ページ
口コミ
口コミ

“最初の「約束の場所、約束の時間」は、辻村さんの好きな「ドラエモン」をオマージュした作品だろうか。児童読み物風である。しかし、続く「サクラ咲く」と「世界で一番美しい宝石」にはいつもの辻村色が垣間見られる。本が好きで図書館に入り浸る「マチ」や「立花先輩」は、作者自身の投影だろうか。どちらも清々しいラストである。彼女・彼ら登場人物の今後が、別作品で読めることを期待する。相変わらず辻村作品を読むと、あの生徒時代の、青臭い、苦々しい、甘酸っぱい感覚が蘇ってくることよ。”amazon.co.jpより

29位:クローバーナイト


~内容~

小さな会計事務所で働く鶴峯裕は同い年の妻・志保と共働き、四歳の長女・莉枝未ともうすぐ二歳になる長男・琉大を保育園に預け、バタバタの日々を過ごしている。そんな鶴峯家に、ママ友、パパ友から子育てにまつわる難題と謎が押し寄せる!そして事件はとうとう鶴峯家にも―。裕は数々の謎を解き、育児の問題も解決して、家族の幸せを守れるのか!?家族を守る新米騎士が育児と謎解きに悪戦苦闘!現代を代表する家族小説×ミステリー!

(「BOOK」データベースより)

価格 858円
ジャンル ミステリー小説
出版社 光文社
著者 辻村 深月
ページ数 429ページ
口コミ
口コミ

“女性誌に掲載された連載小説ということで、子育てがテーマになっていますが、初期の北村薫さんのように、何気ない日常の謎をさわやかに解決していく、ちょっとした謎解きも含まれている点がすごくいいです。連作短編集ですが、話が繋がっているところも多くて、一筋縄ではいかないところが辻村さんらしいです。
主人公のご夫婦がいい人たち過ぎて、ちょっと個性的ではないのですが、それだけに周りの人たちのちょっとした悪意や不注意、偽善などが浮かび上がる構造になっていて、よく考えられていると思います。辻村さんの初期の作品を読んだ後にこの本を読んだのですが、若い時には若い時の、年齢を重ねてからは年齢を重ねてからの、その時々にしか書けない物語がある、ということに気付かされました。
『かがみの孤城』『朝が来る』もよかったですが、いまのところこの作品がベストです。おすすめです。
amazon.co.jpより

28位:ふちなしのかがみ


~内容~

この学校の花子さんは、音楽室から飛び降り自殺した少女の霊です。花子さんは階段に棲んでいて、一生懸命掃除すれば会うことができます。でも、彼女がくれる食べ物や飲み物を口にしてはいけません。嘘をついてもいけません。さもないと―。おまじないや占い、夢中で話した「学校の七不思議」、おそるおそる試した「コックリさん」。青春ミステリの旗手・辻村深月の新境地。懐かしくって怖い現代の怪談が、ついに文庫化。

(「BOOK」データベースより)

価格 660円
ジャンル ホラー小説
出版社 角川書店
著者 辻村 深月
ページ数 348ページ
口コミ
口コミ

“冒頭の「踊り場の花子」は、世にも奇妙な物語・2013年春の特別編で映像化されている。「トイレの花子さん」をモチーフにした作品だ。当時TVを先に観ていたが、原作のイメージが忠実に表現されていて感心した。徳井さんの演技も光る。無限階段は「冷たい校舎の時は止まる」も想起される。ホラー要素のある秀逸ミステリー。
「ブランコをこぐ足」は小学生時代に感じた、不可思議なものに対する漠然とした憧憬と恐れが思い出された。ラストは読み手に幅を持たすやり方で、少しモヤモヤ。
表題の「ふちなしのかがみ」は、辻村さんの良く使うミステリーの手法が施され、ラストでの種明かし、後味はスッキリとした作品だ。
それに対し、「おとうさん、したいがあるよ」はラストが少し残念。読み始めると、いつもの辻村テイストとはかなり異なった印象で、日常に隠れた異世界に引きずり込まれる様は恒川光太郎作品を感じたし、次から次へとあり得ないことが相乗的に発生していくのは、筒井康隆のスラップスティックを彷彿させた。辻村さんとしてはかなりの意欲作、ただミステリーとしては最後に整合性を求めたくなる。それか筒井流にドタバタで終わるか、いずれにしても次回作に期待。
ホラー作品としての執筆と聞いたが、やはりミステリー要素が強いし、それをこちらも期待してしまう。ただ、十分に楽しめる作品であった。
amazon.co.jpより

27位:きのうの影踏み


~内容~

小学生のころにはやった嫌いな人を消せるおまじない、電車の中であの女の子に出会ってから次々と奇妙な現象が始まり…、虫だと思って殺したら虫ではなかった!?幼い息子が繰り返し口にする謎のことば「だまだまマーク」って?横断歩道で事故が続くのはそこにいる女の子の霊が原因?日常に忍び寄る少しの違和感や背筋の凍る恐怖譚から、温かさが残る救済の物語まで、著者の“怖くて好きなもの”を詰め込んだ多彩な魂の怪異集。

(「BOOK」データベースより)

価格 616円
ジャンル ホラー小説
出版社 KADOKAWA
著者 辻村 深月
ページ数 256ページ
口コミ
口コミ

“ファンの方には、超絶お勧めです!辻村深月さんのプライベートや、周りにあった出来事、実体験などについて、知ることが出来ます。エッセイ的な要素もかなり含んでいるホラーテイストの作品です。ホラーといっても、スプラッタものではなく、ほとんどが、ちょっぴり不思議なお話という内容です。文章も平易なので、内容も過激なものはないので、女子小中学生や高校生の朝読書や秋の夜長に、ぴったりの1冊だと思います。
個人的には、秋田県に住んでいるので、秋田県のなまはげのお話が、内容も、ホラー度やブラックユーモア度も、最高で楽しかったです。秋田弁もたっぷり入っていて、面白かったです!女子大生のガールズトークも、ツボにハマっちゃいました(^_-)-☆ちなみになまはげは、現在では男鹿市でしか、行われていませんNE。
amazon.co.jpより

26位:東京會舘とわたし


~内容~

大正十一年、社交の殿堂として丸の内に創業。東京會舘は訪れる客や従業員に寄り添いつつ、その人の数だけ物語を紡いできた。記憶に残る戦前のクラシック演奏会、戦中の結婚披露宴、戦後に誕生したオリジナルカクテル、クッキングスクールの開校―。震災や空襲、GHQの接収など荒波を経て、激動の昭和を見続けた建物の物語。

(「BOOK」データベースより)

価格 803円
ジャンル 文芸作品
出版社 文藝春秋
著者 辻村 深月
ページ数 309ページ
口コミ
口コミ

“創設時の大正11年から東京オリンピックの行われた昭和39年までの東京會舘で繰り広げられる心温まるエピソードで構成されています。書かれているのは、客として、スタッフとしての何気ない関わりですが、それぞれの人生にとってかけがえのない瞬間になっていることが十分に伝わってきて、幸せな気持ちになりました。
雑に人と接しないようにしようと思います。
寄り道して東京會舘の中を通ってみましたが、いくつかの企業などと同じ建物でも一歩入れば重厚感が半端ありませんでした。この本のおかげでまた新しい経験ができました。次はどんなところで今までの登場人物に会えるのだろうとワクワクしてしまう本です。おすすめします。
amazon.co.jpより

25位:光待つ場所へ


~内容~

大学二年の春。清水あやめには自信があった。世界を見るには感性という武器がいる。自分にはそれがある。最初の課題で描いた燃えるような桜並木も自分以上に表現できる学生はいないと思っていた。彼の作品を見るまでは(「しあわせのこみち」)。文庫書下ろし一編を含む扉の開く瞬間を描いた、五編の短編集。

(「BOOK」データベースより)

価格 836円
ジャンル 短編集
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 432ページ
口コミ
口コミ

“「しあわせのこみち」と「樹氷の街」を味わうのは、先にそれぞれ「スロウハイツの神様」と「ぼくのメジャースプーン」・「凍りのくじら」を読まれることをお勧めします。インタビューで作者がなりたいキャラクターとして挙げていた、清水あやめに関する「しあわせのこみち」では、葛藤を経てあやめが画家として人間として成長していく過程が暖かく描かれいて、最も心を揺さぶられました。他の作品でもそうですが辻村さんの、芸術家・クリエーターに対する敬意と憧憬が感じられ、好感が持てます。”amazon.co.jpより

24位:図書室で暮らしたい


~内容~

偶然グアムで見つけた、わが家のラインナップとそっくりな本棚。単行本を上下巻とも詰め込んで壊してしまったお気に入りのリュック。高校生の時にドキドキしながら友達と行った、憧れの作家のサイン会。辻村深月の見ている世界は、“好き”で鮮やかに彩られている。宝石のような掌編を集めた珠玉のエッセイ集。

(「BOOK」データベースより)

価格 726円
ジャンル エッセイ
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 320ページ
口コミ
口コミ

“ひさびさに辻村さんの本を読みました。『島はぼくらと』以来かな。
個人的には『島はぼくらと』的な世界観が好きなので、今回のエッセイも、全体的な雰囲気は好きです。それにしてもところどころに出てくる中二病感が面白かったw
その中で、とくに良かったのが自作解説の章。書き手の方がどういう思いで書いたかを、シンプルに、ときに書くきっかけだったり、書いていた時の思いだけを切り取っているのが、個人的に良かったです。作家さんがこういう風に著書をエッセイ形式で講評するのって新しいかも。作数と実績がなければできないことですしね。
この自作解説を読んで、未読の作品も読みたくなりました。
amazon.co.jpより

23位:本日は大安なり


~内容~

11月22日、大安。県下有数の高級結婚式場では、4月の結婚式が行われることになっていた。だが、プランナーの多香子は、クレーマー新婦の式がつつがなく進むか気が気ではない。白須家の控え室からは大切な物がなくなり、朝から式場をうろつくあやしい男が1人。美人双子姉妹はそれぞれ、何やらたくらみを秘めているようで―。思惑を胸に、華燭の典に臨む彼らの未来は?エンタメ史上最強の結婚式小説!

(「BOOK」データベースより)

価格 740円
ジャンル 文芸作品
出版社 KADOKAWA/角川書店
著者 辻村 深月
ページ数 419ページ
口コミ
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“いやあ、面白かった。完成度の高い良く出来たエンターテインメント。猟奇的殺人も、自殺も、イジメも、崇高な思想も、クリエーターに対するリスペクトもここには出て来ない。女子の一世一代晴れ舞台、結婚式場の物語。金、見栄、愛憎が交錯する複数のウエディングの話が、同時進行でテンポ良く展開して行く。読後感は爽やかだ。辻村作品として毛色は異なるのだが、一般受けする作品であり、映画化されたら是非鑑賞したいと思わせるものである。”amazon.co.jpより

22位:名前探しの放課後


~内容~

依田いつかが最初に感じた違和感は撤去されたはずの看板だった。「俺、もしかして過去に戻された?」動揺する中で浮かぶ一つの記憶。いつかは高校のクラスメートの坂崎あすなに相談を持ちかける。「今から俺たちの同級生が自殺する。でもそれが誰なのか思い出せないんだ」二人はその「誰か」を探し始める。

(「BOOK」データベースより)

価格 880円
ジャンル ミステリー小説
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 448ページ
口コミ
口コミ

“『自殺予定者』のために全員が必死で動く姿に胸を打たれ、心震えました。自殺してしまう生徒だけでなく、それ以外の人物にも悩みや葛藤があり、名前探しの中でそれぞれに成長していく、爽やかな青春小説。……と見せかけて、もちろんそれだけでは終わらないのが辻村作品。読み終えた瞬間に読み返したくなる、たくさんの仕掛けが隠されたミステリー小説でもある。まるでマトリョーシカのように、箱の中に箱があり、さらにその中にも箱が!?みたいな。
読み返してみると、たった一つの単語にも、なんでもなく見えていた日常会話にも、さりげなく書かれた一文にも、ちょっとした一言の台詞にも、キャラクターの趣味や特技や行動にも、実は全て意味があった。必要のない設定や言葉なんて一個もなかったのだ。二回目のほうが面白く読める。すごいなあ。ぼくのメジャースプーンは未読だったので、最後にんん?ってなって、すぐに買いました(笑)
amazon.co.jpより

21位:映画ドラえもん のび太の月面探査記


~内容~

月面探査機が白い影を捉えたという大ニュース。のび太は影を「月のウサギだ!」と主張するが、クラスメートに笑われてしまう。そこで、ドラえもんのひみつ道具『異説クラブメンバーズバッジ』を使い、月の裏側にウサギ王国を作ることに。月に興味を持つという謎の転校生・ルカとウサギ王国へ向かったのび太たちは、エスパルという不思議な力を持つ一族と仲良くなる。しかし、そこに彼らを狙う宇宙船が現れて…。のび太はエスパルたちを救い出すことができるのか!?

(「BOOK」データベースより)

価格 880円
ジャンル 児童書
出版社 小学館
著者 辻村 深月
ページ数 305ページ
口コミ
口コミ

“辻村深月が書いた小説「ドラえもんのび太の月面探査記」はジュブナイル小説だが、時空を縦横に超えた本格SFであり、ファンタジー小説にもなっている。AIから伝説、伝奇、英雄、過去からの未来改変、そして生きる意味までを、わかりやしく、優しく物語る。大人の小説はこんなにわかりやすくは書かない。こんな物語が読みたかったと思わせる小説でした。「想像力は未来だ!ひとへのおもいやりだ!それをあきらめたときに、破壊がうまれるんた!」これはドラえもんの名言。千年の時を経てあらわれた伝説の英雄の選択したあり方は、現代的なものか普遍的なのか、ここは大人も考えさせる。本屋大賞、直木賞作家の作品てした。”amazon.co.jpより

20位:ハケンアニメ!


~内容~

1クールごとに組む相手を変え、新タイトルに挑むアニメ制作の現場は、新たな季節を迎えた。伝説の天才アニメ監督・王子千晴を口説いたプロデューサー・有科香屋子は、早くも面倒を抱えている。同クールには気鋭の監督・斎藤瞳と敏腕プロデューサー・行城理が手掛ける話題作もオンエアされる。ファンの心を掴むのはどの作品か。声優、アニメーターから物語の舞台まで巻き込んで、熱いドラマが舞台裏でも繰り広げられる―。

(「BOOK」データベースより)

価格 968円
ジャンル ライトノベル
出版社 マガジンハウス
著者 辻村 深月
ページ数 622ページ
口コミ
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“作者辻村さんの小説の好きなところは、過去の小説に登場した方たちが「あれ、ここに参加している!」って感じで、それぞれの本にリンクしているところ。読んでいて幸せを感じる。
このような状況は作者の初期の作品に多く、ネット上では相関図なるものまで見受けられる。最近ではトンとご無沙汰でしたが、ついにきました。「ハケンアニメ!」
読んでいて涙が止まらなかった「スロウハイツの神様」から2名いやおそらく3名が参加しています。ただし、話の内容には特に影響はないと思います。気にせずに「ハケンアニメ!」を楽しんでください。わたしは心が少し軽くなりました。
amazon.co.jpより

19位:ぼくのメジャースプーン


~内容~

ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった―。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。チャンスは本当に一度だけ。これはぼくの闘いだ。

(「BOOK」データベースより)

価格 847円
ジャンル 文芸作品
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 500ページ
口コミ
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“この物語の視点は主人公である小学生の男の子に置かれているため、文章がやさしく、読みやすかったです。そのため本の厚みの割に読み終わるのに時間がかかりませんでした。表現にも子供ならではの感受性の豊かさが表れていて、思わず自分が10歳の男の子になった気分になりました。
物語の中盤から終盤にかけて、まさかこんな展開で愛と罪と罰について考えされられるとは…とすこし驚きました。読み手と主人公が問題定義について一緒になって考えていくのが小説の醍醐味だと思うのですが、それをひしひしと感じられて大変満足しました。
amazon.co.jpより

18位:家族シアター


~内容~

息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。「夢は学校の先生」という息子が憧れる熱血漢の担任教師は積極的に行事を企画、親子共々忘れられない一年となる。しかしその八年後、担任のある秘密が明かされる(「タイムカプセルの八年」)。家族を描く心温まる全7編。

(「BOOK」データベースより)

価格 792円
ジャンル 短編集
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 384ページ
口コミ
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“それぞれ主に、「姉妹」・「姉弟」・「母娘」・「父と息子」・「姉妹」・「祖父と孫」・「夫婦と息子」の素敵な家族模様が順に描かれている。「祖父と孫」や「父と息子」も新鮮で良かったが、やはり女性絡みの話に感心、辻村さん真骨頂の、細やかで鋭い人間心理描写が遺憾なく発揮されている。心温まるラスト、安定の出来栄えで、ファンを裏切らない。恐らく実体験からきているのであろうかと思われるリアルな表現が随所にあり、改めて作家さんの人間好き、観察好き、考察好きが感じられた。ドラエモンに対するオマージュ作品があり、「タイム・マシン」かと思ったら、「タマシウム・マシン」だった。”amazon.co.jpより

17位:オーダーメイド殺人クラブ


~内容~

クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。死や猟奇的なものに惹かれる心を隠し、些細なことで激変する友達との関係に悩んでいる。家や教室に苛立ちと絶望を感じるアンは、冴えない「昆虫系」だが自分と似た美意識を感じる同級生の男子・徳川に、自分自身の殺害を依頼する。二人が「作る」事件の結末は―。少年少女の痛切な心理を直木賞作家が丹念に描く、青春小説。

(「BOOK」データベースより)

価格 792円
ジャンル 青春小説
出版社 集英社
著者 辻村 深月
ページ数 480ページ
口コミ
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“「何?」って、だるそうに会話をする徳川君の別小説が読んで見たい。チヨダコーキを愛し、絵画の才能があるのであれば、時代が許せば、スロウハイツの住人だった。なんてこともあるかもしれない。そんな彼が若かりし中学生時代に何を感じ、どのような行動を起こしたのか。彼の心の葛藤が知りたくなりました。
amazon.co.jpより

16位:傲慢と善良


~内容~

婚約者が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる―。作家生活15周年&朝日新聞出版10周年記念作品。圧倒的な“恋愛”小説。

(「BOOK」データベースより)

価格 1739円
ジャンル 恋愛小説
出版社 朝日新聞出版
著者 辻村 深月
ページ数 416ページ
口コミ
口コミ

“「かがみの孤城」は、読んだ後にこれは本屋大賞をとる、年齢問わずできるだけ多くの人にオススメしたい。と思ったけれど、今作は30代の私にグサグサ刺さりました。全く違う方向性で、やってくれたなぁ、という感じ。
人間関係、人というものに対して何となく感じていることはあっても、自分だったら言語化できないことを、しっかり文章にしてくれる辻村さん。「傲慢と善良」というタイトルの意味がジワジワと重くのしかかってきました。恋愛、婚活において人って「傲慢」。何となく肌では感じていたけれど、「善良」っていう言葉のマイナス面。グサグサと痛いです。
いったいどう着地させるんだろうか、と全く予想できずでしたが、そう来るとは。
ラストからずいぶん空気感が変わって一気読みしました。すごく良い読後感。グサグサきて唸っていたのに最後は爽やかに泣きました。過去2作品の登場人物が関わってくるのが、辻村さんらしい。
男性か女性か、どの世代か、でずいぶん感想が変わりそうかな、という作品ではあるけれど、婚活とか恋愛の駆け引きとか、地方の狭さとか、そういう部分に何か思うものがある人には読んでほしいかな。
amazon.co.jpより

15位:盲目的な恋と友情


~内容~

タカラジェンヌの母をもつ一瀬蘭花は自身の美貌に無自覚で、恋もまだ知らなかった。だが、大学のオーケストラに指揮者として迎えられた茂実星近が、彼女の人生を一変させる。茂実との恋愛に溺れる蘭花だったが、やがて彼の裏切りを知る。五年間の激しい恋の衝撃的な終焉。蘭花の友人・留利絵の目からその歳月を見つめたとき、また別の真実が―。男女の、そして女友達の妄執を描き切る長編。

(「BOOK」データベースより)

価格 649円
ジャンル 恋愛小説
出版社 新潮社
著者 辻村 深月
ページ数 302ページ
口コミ
口コミ

“いつも思うのだけれど作者の小説は女の子の気持ちが良く描かれていると思う。こんなことに傷つき、あんなことで幸せに感じ、何気ない一言で嫉妬する。私にはわからない世界を、こっそり教えてくれる。そんな感じです。ストーリーも最後に予想を裏切るどんでん返しありで、存分に楽しめましたが
暗いと評価する方がいらっしゃるのも解ります。わたしも決して明るい方の
小説ではないかと思います。でも、そんなことも含め女子の恋と友情とドロドロとどんでん返しが楽しめる面白い作品です。
そういえば、以前の作者の小説は登場人物が他の小説に所々散りばめられていましたが、もうやらないのかなぁ。浅葱と茂美が友人だったりとか期待しているんだけどねぇ・・・。
amazon.co.jpより

14位:子どもたちは夜と遊ぶ


~内容~

大学受験間近の高校三年生が行方不明になった。家出か事件か。世間が騒ぐ中、木村浅葱だけはその真相を知っていた。「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番―」。姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。

(「BOOK」データベースより)

価格 825円
ジャンル ミステリー小説
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 500ページ
口コミ
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“「ツナグ」の映画から入って辻村作品14冊目、ここまで一気に来ました。今回は今のところ、真骨頂の複雑な女子意識の描写は、月子と紫乃に少しあるくらいで鳴りを潜め、驚くほどサスペンスに徹しています。次々と起こる連続殺人事件、犯行の経緯をネットに公開する実在するかもわからない謎の人物、鬼気迫る殺害実況。はい、長編の前半では丁寧な人物関係描写が続くいつもとは毛色の異なった様相。テンポ良く話が進んで行きます。双子っいうけど多分・・・。予想するだけでも充分楽しめるのですが、順番を逆に「ぼくのメジャースプーン」を先に読んでしまった私には、最後に登場した秋先生が下巻で何をするかの方にワクワクが止まりません。今から一気に下巻読みます。”amazon.co.jpより

13位:太陽の坐る場所


~内容~

直木賞作家の、痛いほど切ない青春の傷を描く小説。誰にでもある青春の陰にある心の傷に向き合いながらも、生きていくかつての少年所少女たち。
今年もあの子はクラス会に来なかった――。高校卒業から十年。元同級生たちの話題は、人気女優となったキョウコのこと。クラス会に欠席を続ける彼女を呼び出そうと、それぞれの思惑を胸に画策する男女たちだが、一人また一人と連絡を絶ってゆく。キョウコがかたくなに来ないのはあの頃の出来事が原因なのか……? 思い当たるのは、幼くも残酷だった日々の出来事。謎に迫るうちに、えぐりだされる過去の傷。教室内の悪意や痛み、十年後の葛藤、挫折そして希望を鮮やかに描く。解説・宮下奈都。

(「BOOK」データベースより)

価格 770円
ジャンル 文芸作品
出版社 文藝春秋
著者 辻村 深月
ページ数 392ページ
口コミ
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“映画を見て、よくわからないところがあったので原作を読み、もう一度映画を見に行きました。
映画もいい出来だと思いますが、小説は圧倒的に素晴らしい傑作でした。この仕掛けを、プロローグとエピローグ以外は三人称の語りで成立させているのはすごいテクニックではないでしょうか。
映画のほうはその仕掛けを初めから無視しているのでミステリーとは呼べないと思います(というか、映画を最初に見たときは、いつになったら殺人事件が起こるのかと思って見ていたら最後まで起こらなかったので唖然としました)。
映画では使われなかった沙江子のエピソードも胸を打ちます。
amazon.co.jpより

12位:水底フェスタ


~内容~

湖畔の村に彼女が帰ってきた。東京に出て芸能界で成功した由貴美。ロックフェスの夜に彼女と出会った高校生・広海はその謎めいた魅力に囚われ、恋に落ちた。だが、ある夜、彼女は言う、自分はこの村に復讐するために帰ってきたのだと。村の秘密と美しい女の嘘が引き起こす悲劇。あまりに脆く切ない、恋の物語。

(「BOOK」データベースより)

価格 770円
ジャンル 恋愛小説
出版社 文藝春秋
著者 辻村 深月
ページ数 397ページ
口コミ
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“はっきり言ってこれは傑作である。ロックフェス誘致で発展した「睦ッ代村」に住む、高2男子「湧谷広海」の平穏な日常に、都会から「織場由貴美」と「日馬達哉」という2つの異分子が入り込む。歳上の美女「由貴美」に翻弄され、易々とその虜になっていく世間知らずの「広海」、辻村作品には珍しいその官能的な描写は読者を惹きつける。古くは「八つ墓村」などで表現された田舎の閉鎖性・狂気性、コロナ禍の今年は、地方では都市部でも未だに強く残っていることが明らかにされたが、この「睦ッ代村」も例外ではない。強い保守性、組織的な隠ぺい体質、連帯から外れたものへの冷酷な仕打ち。おぞましい人間の性を、「睦ッ代村」の美しい自然描写との対比で描く。いったい「水根湖」の底にはどんなものまで沈められているのだろうか。後半、「広海」が今まで疑いもなく信じていたことが、次々と根本から覆されていく過程は見ごたえがある。変化・抵抗を選択した「広海」が動き出す、含みを持たせたラストも良い。とにかく辻村深月の才能には感服するばかりだ。”amazon.co.jpより

11位:噛みあわない会話と、ある過去について


~内容~

怒りは消えない。それでいい。あのころ言葉にできなかった悔しさを、辻村深月は知っている。共感度100%!切れ味鋭い傑作短編集。

(「BOOK」データベースより)

価格 1650円
ジャンル 短編集
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 210ページ
口コミ
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“私がこれまで会話をしてきた全ての人に対して、意図せず傷つけたりすることは無かったのだろうかと、そわそわした気持ちになりました。
過去の事実は変えられないにしても、見方や立場によってその捉え方は違うという当たり前のことを改めて認識させられるとともに、そのような過去の「事実」に基づいて一方的な見方を相手に浴びせることの不条理も感じさせられました。
amazon.co.jpより

10位:ツナグ


~内容~

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員…ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。

(「BOOK」データベースより)

価格 760円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 辻村 深月
ページ数 441ページ
口コミ
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“「親友の心得」にて、最後に嵐美砂が託した御園奈津への伝言。すべてを持って行く一言。他の作品を読んで分かりましたが、こうした手法が辻村作品の真骨頂ですね。また、思春期女子のリアルな葛藤・心理描写も大変得意な領域となります。遅ればせながら今年に入って、映画「ツナグ」を見てこの作品を読み、すっかり辻村ワールドに魅了されました私です。そういう意味では思い出深い作品となっていますが、少し異端なので、辻村入門書としては「ぼくのメジャースプーン」などをお勧めします。”amazon.co.jpより

9位:ロードムービー


~内容~

運動神経抜群で学校の人気者のトシと気弱で友達の少ないワタル。小学五年生の彼らはある日、家出を決意する。きっかけは新学期。組替えで親しくなった二人がクラスから孤立し始めたことだった。「大丈夫、きっとうまくいく」(「ロードムービー」)。いつか見たあの校舎へ、懐かしさを刺激する表題作他、4編。

(「BOOK」データベースより)

価格 770円
ジャンル 短編集
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 446ページ
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“ゆっくり読もうと思ったのに、結局一気に読んでしまった。どの短編も派手さはないが、心にぐっとしみてくる。かつて自分も感じていたもどかしさや漠然とした将来への不安。今は忙しすぎる毎日で忘れてしまった感情を思い出させてくれる、そんな短編集。
『冷たい校舎の時は止まる』のスピンオフとはいっても、それを読んでいないとついていけないかというとそんなことはないので、これから読んでも十分楽しめる。がしかし、知っている方が感情移入の度合いが違ってくるので、さらに楽しめる、といったところか。
この人の作品を読む時は、絶対に先入観を持ってはいけない、と思いながら読み始めるのに、結局”してやられた”と思う結果に。今回もやられてしまった。
表題作も良かったが私は「道の先」と「トーキョー語り」。中学生から高校生というのは、人生の中で一番濃密な時間ではないかと思う。傷つきやすくて、人のことも傷つけてしまいがちで、繊細で不安で、そして時に残酷。私は自分の人生を後悔したことはないのだけれど、辻村作品を読むとなぜだかあの頃に戻ってみたくなる。その頃の自分の気持ちをもう一度トレースしてみたくなる。早く大人になりたいと思っていたあの頃。
子どもが主人公の話でも、子どもが読んで面白いのではなく、かつての少年少女が読んでこそ、そのせつなさが理解できる短編集だと思う。
amazon.co.jpより

8位:ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ


~内容~

地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。あの事件が起こるまでは。チエミが母親を殺し、失踪してから半年。みずほの脳裏に浮かんだのはチエミと交わした幼い約束。彼女が逃げ続ける理由が明らかになるとき、全ての娘は救われる。著者の新たな代表作。

(「BOOK」データベースより)

価格 817円
ジャンル 文芸作品
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 496ページ
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“辻村さんの作品が好きでたくさん読んでいますが、いつもすごくかっこいいタイトルをつける作家さんだなぁと思っていました。今回も、かっこいいタイトルだなぁ、と思っていたのですが、最後まで読んでびっくり仰天。このタイトルにそんな切ない意味があったなんて!
ミステリーの要素としては、最後の最後でタイトルの謎が解ける、というアイディア勝負、一点突破の作品なのですが、これ以上ないというくらい効果的な仕掛けになっていて、すごい作家さんだなと改めて思いました。
素人探偵が失踪した友人の行方を追うというよくある構成になっているのですが、警察官と仲良くなって危ない目にあったり、という非現実的なエピソードはほとんどなく、ただただ身近な知り合いを訪ね歩いて、人間の嫌な部分をほじくり返していくだけ、という物語の展開も作者のセンスを感じました。
辻村さんの作品では珍しく「山梨県」という具体的な場所が舞台になっている作品、ということも興味深いです。作者さんの出身地ですよね。初期の辻村作品がテーマにしていたミステリーのなかでもナンバーワンに挙げてもいいのではないでしょか?とにかくおすすめです。
amazon.co.jpより

7位:島はぼくらと


~内容~

瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。

(「BOOK」データベースより)

価格 770円
ジャンル 青春小説
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 432ページ
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“島の過疎化問題、医療過疎化問題、本土からの受け入れ問題と色々問題はあるけど、暗くなりすぎず、でもちゃんと現実に向き合って書かれています。
次の春には離ればなれになる島で唯一の同級生の男女4人を通しながら、大人たちも巻き込んで、一人一人の想いも背景も丁寧に描かれています。何度もジーンと泣いて、読んだ後温かなものが心の中に広がりました。後半にはあの人が登場し、鳥肌モノ。是非、「スロウハイツの神様」を読んでから読んでみてください。”amazon.co.jpより

6位:朝が来る


~内容~

く辛い不妊治療の末、特別養子縁組という手段を選んだ栗原清和・佐都子夫婦は民間団体の仲介で男子を授かる。朝斗と名づけた我が子はやがて幼稚園に通うまでに成長し、家族は平仮な日々を過ごしていた。そんなある日、夫妻のもとに電話が。それは、息子となった朝斗を「返してほしい」というものだった―。

(「BOOK」データベースより)

価格 770円
ジャンル 文芸作品
出版社 文藝春秋
著者 辻村 深月
ページ数 358ページ
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“子育て中の産婦人科医として、この物語のメインテーマ全てに関わり、全ての章において当事者、関係者である自分が、ある章では「そうだよね〜」と呟き、ある章では「そうなんだよ!」と深く苛立つこのストーリーを作り上げた辻村さんという作者は本当に凄い方です。
もう中絶の出来ない妊娠週数になってから誰かに引きずられて産婦人科にやって来る少女達の特別養子縁組に何度も奔走し、彼女らの未熟さ幼稚さに振り回されつつ、そんな出産をせざるを得ない彼女らに一番必要なのは彼女ら自身のカウンセリングだと常々思ってきました。しかし現実では、娘が思わぬ若さで妊娠したという事実が受け止められない親御さんが多すぎて、子供を産み捨てに(と特別養子縁組に出しても思って傷ついている)するしかなかった子供をケアしたり慰めるどころか、児童相談所が介入して隔離せねばならないほどの虐待にまで発展することさえ、現実には起きています。妊娠してしまうのは生物だから仕方ないのに、まるで獣でも見るように汚いと扱い、苦しい思いをしている子達は、私たち医療者が気づいているより多いでしょう。
そんな見捨てられた子供達はどんどん道を踏み外し、性産業の従事者となって再び産婦人科医の前に現れます。あるいは次々と中絶を繰り返しに来院し、さながら自傷行為を見せつけられているようで辛くなります。主人公は幸い、私の専門分野でない方向でグレてくれたので読み続けることができましたが、読んでいて本当に心苦しく、ツライ作品でもありました。
特別養子縁組の養母さんにも色々あって、この作品に語られるほどうまくいく方ばかりではありません。でも、こういう作品があっても良いのではないかと思いました。特別養子縁組についてももっと知られるようになりますように。全てのお母さんと子供達が幸せな世の中になりますように!素敵な作品でした。
amazon.co.jpより

5位:スロウハイツの神様


~内容~

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだ―あの事件から十年。アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活を送っていた。夢を語り、物語を作る。好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。

(「BOOK」データベースより)

価格 726円
ジャンル ミステリー小説
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 368ページ
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“この作品を読んでる頃に、たまたまタイムリーに「クリエイターに倫理観は必要か」っていうことを個人的に考えていて、この本が答えをひとつ提示してくれたような気がした。辻村さんを個人的に知らないのに、個人的に対峙して話しているような気分になって、本って本当にすごい、と思った。辛い現実の中に居る時に、現実の人間が助けになることもあるだろう。しかし、良い本の力というのは、現実の人間と同じくらい、それ以上に明確に誰かに光を提示し、救うことだってできる。
誰かに光をあげたくて、必死でもがくクリエイターの姿。それが答えのひとつでも良いよね。
辻村さんの持ってる道徳観というか、倫理観というか、本質的な立ち位置に共感できるし、好きです。初期の辻村さんはクリエイターへのリスペクトが伝わってくるような作品が多いけれど、私も音楽・漫画・映画・脚本・小説・芸術などのクリエイティブな活動に携わる人を尊敬してるので、クリエイターたちの生活や頭の中を少しのぞけたみたいで楽しかった。
一番好きなシーンはネタバレになるから言えないけど、人の心をさんざん振り回して動かしまくってきたコーキが、誰かに心を動かされ揺さぶられまくるシーン…ですかね。人と人との関わりの美しい在り方の極限みたいなシーンだった。
amazon.co.jpより

4位:冷たい校舎の時は止まる


~内容~

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう―。第31回メフィスト賞受賞作。

(「BOOK」データベースより)

価格 1045円
ジャンル 文芸作品
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 608ページ
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“前半は少し冗長な感じでなかなか入れないかもしれませんが、中盤からどんどん引き込まれていきます。特にランゴリアーズ事件の詳細な解説は非現実世界にリアリティをもたらし、感情移入度をおおいに高めてくれます。
スティーブンキングファンの方も思わすニヤッとしてしまうでしょう。ミステリーとしてもバランス良く出来ていて推理も楽しめます。おすすめです。
amazon.co.jpより

3位:凍りのくじら


~内容~

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う一人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき―。

(「BOOK」データベースより)

価格 880円
ジャンル ミステリー小説
出版社 講談社
著者 辻村 深月
ページ数 576ページ
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“忙しい日々にひと段落がつき、少しの暇を持て余した時にふと本を読もうと思った。作者の本を今までに読んだことがあるわけでもなく、ただネットでいろいろと検索しているうちに出て来たこの本に興味を注がれた。学術書ではない小説を読むなんて久しぶりだった。ただただ読み始めから引き込まれて一気に読み干してしまった。作者はなにを感じながら何を読者に伝えるために書いたのだろうか。とても共鳴できる本であった。またもう一度読み返したい。この本にはきっと一度では味わえない深さがある。”amazon.co.jpより

2位:鍵のない夢を見る


~内容~

第147回直木賞受賞作! !
わたしたちの心にさしこむ影と、ひと筋の希望の光を描く傑作短編集。5編収録。
「仁志野町の泥棒」誰も家に鍵をかけないような平和で閉鎖的な町にやって来た転校生の母親には千円、二千円をかすめる盗癖があり……。
「石蕗南地区の放火」田舎で婚期を逃した女の焦りと、いい年をして青年団のやり甲斐にしがみ付く男の見栄が交錯する。
「美弥谷団地の逃亡者」ご近所出会い系サイトで出会った彼氏とのリゾート地への逃避行の末に待つ、取り返しのつかないある事実。
「芹葉大学の夢と殺人」【推理作家協会賞短編部門候補作】大学で出会い、霞のような夢ばかり語る男。でも別れる決定的な理由もないから一緒にいる。そんな関係を成就するために彼女が選んだ唯一の手段とは。
「君本家の誘拐」念願の赤ちゃんだけど、どうして私ばかり大変なの? 一瞬の心の隙をついてベビーカーは消えた。

(「BOOK」データベースより)

価格 660円
ジャンル 短編集
出版社 文藝春秋
著者 辻村 深月
ページ数 269ページ
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“作品としての構成上の欠陥や登場人物の掘り下げ不足等々、この作品の欠点を指摘しようと思ったら欠点はいくらでもある。しかし、それを補って余りある大きなパッションがこの作品にはあった。そもそもこう言う作品に文学的な完成度を求めて意味があるのだろうか。希望の原理が伝われば十分ではないのか。そう言うことも考えさせられた作品であった。”amazon.co.jpより

1位:かがみの孤城


~内容~

どこにも行けず部屋に閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然、鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先の世界には、似た境遇の7人が集められていた。9時から17時まで。時間厳守のその城で、胸に秘めた願いを叶えるため、7人は隠された鍵を探す―

(「BOOK」データベースより)

価格 1980円
ジャンル ミステリー小説
出版社 ポプラ社
著者 辻村 深月
ページ数 554ページ
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“本屋大賞おめでとうございます。訳あって最近読書から離れており、本書を読んだのも最近ですがさすがの辻村作品でした。
後半にかけての展開も相変わらずですが、序盤・中盤でもしっかり惹きつけて離してはくれませんでした。笑辻村さんは結構重いテーマを題材にされることが多い印象ですが、そのほとんどは読後感がいいのが好きです。今回も最後は思わず涙ぐんでしまいました。個人的1位は「スロウハイツの神様」ですがそれに匹敵する作品でした。次回作も楽しみにしております。まぁ、なんていうか。あらゆる物語のテーマは結局愛だよね。”amazon.co.jpより

辻村深月の小説のおすすめの選び方

執筆された順番で読む 

辻村深月,おすすめ,年月

辻村深月さんの小説を読む際に、執筆された順番で読む事をおすすめします。辻村深月さんは脇役の登場人物が他の作品で登場します。順番通りに読むと、知っている登場人物がでてくると嬉しく思い楽しむことができるでしょう。また、作品の謎が、別の作品とリンクしその作品で謎が明かされることもあるので、執筆された順番通りに読むとより、作品を楽しめるでしょう。また、リンクされている登場人物を記録し、相関図を作るのも楽しいでしょう。

ジャンルで選ぶ

ハードミステリー 

辻村深月さんのハードミステリーは、ミステリーをベースにして人間自身を深く描き、読者の心に突き刺さる作品が多いのです。ミステリー好きな方はもちろん、人間の心の動きや心理描写を本で楽しみたい方は辻村深月さんのハードミステリーを読んで見る事をおすすめします。

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学園ミステリー 

辻村深月さんの初期作品では学校を舞台にしたミステリーを多く世に出しています。辻村深月さんの学園ミステリーは登場人物が作品の垣根を超えて登場します。それが、辻村深月さんのファンの方の楽しみの一つでもあります。また、辻村深月さんの短編では長編作品で明かすことのできなかった長編のサブストーリー的な作品が多く、一緒に読むと楽しさが倍増すると言えるでしょう。

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シェアハウスミステリー 

辻村深月さんのシェアハウスミステリーは初期の作品に多くみる事ができます。登場人物たちが同じ場所に暮し、お互いに影響を受けあいながら事件に巻き込まれるという話が多いです。クリエイターたちのシェアハウスの模様を描いた「スロウハイツの神様」が特に根強い人気のある作品です。また、スロウハイツの登場人物のチヨダ・ヨウコのデビュー作という設定になっている「VTR」は非常に読みやすく、親しみやすい作品となっています。

恋愛ミステリー 

辻村深月さんの恋愛ミステリーは女性の様々な気持ちを丁寧にしっかりと書いているのが魅力的です。女性の恋心と友情とどろどろとした感情を一気に読み進める事ができます。恋愛小説とだけでなく人間ドラマとしても楽しめます。女性の方はもちろん、女心を知りたい男性の方にもおすすめです。

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エッセイ 

辻村深月さんは小説だけでなくエッセイも注目を集めています。日経新聞のコラムなど新聞に書いたエッセイをまとめたエッセイ集などを出版しています。辻村深月さん自身が熱心な読書家という事もあり本や小説について書かれているエッセイが多いです。エッセイを読むと辻村深月さんの人となりや嗜好などが分かり、小説の理解も深まるでしょう。

映像化した作品を選ぶ

映画化

辻村深月さんは映画化され注目を集めた作品も多いのです。最近、話題になったのは国民的アニメのドラえもんの映画「映画ドラえもん のび太の月面探査記」の小説版を書いたことです。辻村深月さんがドラえもんが好きなこともあり、ドラえもんのキャラクターの心情を詳細に愛をこめて描いた作品です。映画を見た後に小説を読むとイメージが沸きやすいので、小説を読むのが苦手な方は映画化された作品を読むのがおすすめです。

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ドラマ化 

辻村深月さんの人気作品の中にはドラマ化された作品も多くあります。ドラマは長期間続くため、小説と違った点があります。その違いを比べてみるのも面白いかもしれません。また、ドラマ化された作品は辻村深月さんの人気作品といえますし、ドラマを見ていると内容が鮮明にイメージしやすく読みやすいでしょう。辻村深月さんの小説を初めて読まれる方や読書自体が苦手な方はドラマ化された作品を読むのをおすすめします。また、ドラマ化された作品は元々人気が高いといえるので、評判の高い作品を読みたい方もドラマ化された作品を読むといいでしょう。

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文学賞受賞作品を選ぶ 

辻村深月さんは、多くの作品で文学賞の候補に上がったり、文学賞を受賞しています。文学賞候補、受賞作は15作品にも及ぶのです。日本で最も有名な文学賞の一つである直木賞も受賞していたり、普段から本に接している書店員が選ぶ本屋大賞も受賞しています。辻村深月さんの文学賞を受賞した作品はどれも傑作揃いですので、辻村深月さんの本を初めて手に取る方は、まず文学賞の受賞作を手に取って見る事をおすすめします。

【徹底解説】文学賞の種類や各小説の賞の特徴・代表作をご紹介!!
日本や世界の文学賞の種類や特徴、代表作を徹底的にご紹介!ご応募をご検討の方や文学賞受賞作品を読んでみたい方はぜひこの記事をご覧ください!

タイトルで選ぶ 

辻村深月さんの作品にはタイトルだけで惹きつけられる独特なタイトルが多いのが特徴です。作品を読み進めてみると意味不明だったタイトルの意味が分かり腑に落ちる快感を得る事ができます。書店やネット検索で気になるタイトルがあれば手に取って読んで見るとよいでしょう。

執筆時期で選ぶ 

辻村深月,おすすめ,時期

デビューしてから最初の5年間で素晴らしいミステリーを数多く書いており、辻村深月さんの本格的なミステリーを読みたいという方は初期の作品を手に取るのをおすすめします。初期の作品の多くは学園ものが多く、若者の心理描写を描くのを得意としていました。最近の作品の傾向としては現代社会の30代40代の女性に寄り添った作品や家族をテーマにした作品が増えています。この世代の方は最近の作品を読んで見ると共感できる作品に会えるでしょう。また、現段階は大人向けの童話を書いたり、映画のドラえもんの脚本を書いたり新境地に挑戦しています。

有名作品を選ぶ 

人気のある作品や注目を集めた作品はそれだけ世に受け入れられ読みやすく面白い作品と言えるでしょう。ネットの口コミなどで評判のいい作品や売り上げの高い作品を読むと、面白い作品に出会えるでしょう。辻村深月さんの評判が高い話や有名な話で、真に面白い本を読みたい方におすすめです。

辻村深月の小説のおすすめまとめ 

辻村深月,おすすめ,まとめ

今回は辻村深月さんのおすすめ作品と選び方について紹介してきました。辻村深月さんの心理描写は逸材で、ミステリーとしてはもちろん人間模様を描いた文学のような味わいも楽しめるでしょう。作品ごとにリンクされている作品が多いので、読めば読むほど作品を楽しむ事ができるでしょう。今回の紹介で辻村深月さんの魅力が伝われば幸いです。もし、気になる作品があれば是非手に取って読んで見てください。

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