島田荘司さんは有名で人気のあるミステリー作家で「ゴッド・オブ・ミステリー」と呼ばれるほど緻密なミステリーには定評があります。人気シリーズもファンが多く、映画化やドラマ化されている作品も多数あります。今回は島田荘司さんのおすすめと作品の選び方について紹介していきます。
おすすめの小説家島田荘司とは!?
島田荘司さんは新本格ミステリーという分野を切り開いた作家さんです。「ゴッド・オブ・ミステリー」や「新本格のゴッドファザー」と称されるほどミステリーファンの間では高評価を得ている作家さんです。島田荘司推理小説賞という島田荘司さんが最終選考する小説賞もあるくらいで、新本格ミステリーのパイオニアの一人と言えるでしょう。
2023年最新の島田荘司の小説
『盲剣楼奇譚』
~内容~
江戸時代から続く金沢の芸者置屋・盲剣楼で、終戦直後の昭和二十年九月に血腥い大量斬殺事件が発生した。軍人くずれの無頼の徒が楼を襲撃、出入り口も窓も封鎖されて密室状態となった中で乱暴狼藉の限りを尽くす五人の男たちを、一瞬にして斬り殺した謎の美剣士。それは盲剣楼の庭先の祠に祀られた伝説の剣客“盲剣さま”だったのか?七十余年を経て起きた誘拐事件をきっかけに、驚くべき真相が明かされる!?
(Amazonより)
価格 | 2310円 |
ジャンル | 時代小説 |
著者 | 島田荘司 |
ページ数 | 525ページ |
島田荘司の小説のおすすめ人気比較ランキング
20位:ネジ式ザゼツキー
~内容~
記憶に障害を持つ男エゴン・マッカートが書いた物語。そこには、蜜柑の樹の上の国、ネジ式の関節を持つ妖精、人工筋肉で羽ばたく飛行機などが描かれていた。御手洗潔がそのファンタジーを読んだ時、エゴンの過去と物語に隠された驚愕の真実が浮かびあがる!圧倒的スケールと複合的な謎の傑作長編ミステリー。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 1045円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 656ページ |

“御手洗氏の過去にも私生活にも全く興味がない私には、最近の「御手洗もの」にはがっくりで、もう島田作品は買うまいと心誓っていました。
しかし、やってくれました!すっごく面白くて、休みを1日かけて読みきってしまいました。久々に大ヒットです。とにかく面白かったです。
この作品は、私が思うに、「眩暈」の外国版と言えるのではないでしょうか。決して悪い意味ではなく、趣向が似ていると思います。「眩暈」と同じく、時間と空間を越えた壮大なトリックはまさに島田荘司ならではのスケールです。緊縛した状況で、人間が見せるギリギリの判断・心理が生む奇想天外な「現実」、これが島田小説の醍醐味だと思います。この「ネジ式ザゼツキー」も、まさにこの島田ワールド全開で、島田荘司の本格ミステリが健在なことを示してくれました。次回作も楽しみにしています。
“amazon.co.jpより
19位:火刑都市
~内容~
東京都内の雑居ビルの放火事件で、若い男性ガードマンが焼死する。不審死の疑いが強く、警察が捜査を始めると、ガードマンには婚約者らしき女の影が。女の行方を追うさなか、あらたに赤坂のホテルが放火され、現場には“東亰”と不可解な文字が残されていた。都市論を巧みに織り込んだ社会派ミステリーの傑作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 924円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 464ページ |

“『占星術殺人事件』や『斜め屋敷の犯罪』などを読んで、江戸川乱歩や横溝正史直系の子孫だと思っていた島田荘司が、松本清張らの社会派ミステリの遺伝子も合わせ持っていたことを示した作品。なるほど主人公の刑事が、容疑者リストに浮かびあがった謎の女をおって、雪と日本海の荒海にだかれた北の寒村を訪れるところなどは、清張の名作『ゼロの焦点』を彷彿とさせるものがあった。
都市論に根ざした劇場型で偏執的な連続放火事件に殺人事件をかさね、時間的にも空間的にも広く興味をそそる物語展開で、飽きさせることなく読ませる。また、人生の勝ち組をもとめるゆえの犯罪者という、ある種の社会派推理小説にありがちな類型的な殺人者に堕することのない、より繊細で深い人生の機微を感じさせる犯人像の造形にも成功していた。細かな意外性やトリッキーな部分まであり、味わい深い島田流・社会派ミステリの傑作になっていると思う。
“amazon.co.jpより
18位:眩暈
~内容~
切断した男女の死体が合成され両性具有者となって蘇る。窓の外には荒涼たる世界の終焉の光景が広がっているばかりだ。「占星術殺人事件」を愛読する青年が書きのこした戦慄の日記がさし示すものは何か。醜悪な現実世界に奇想の作者が驚天動地のトリックの矢を放つ。ミステリの新たな飛翔を決定づけた傑作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 1100円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 708ページ |

“御手洗潔シリーズ673ページの長編。まず古井教授と御手洗との100ページを超える『奇妙な一文』への精神病理学的分析が出色のすばらしさだ。脳・そして人間という生命体・薬・ウィルスといった目眩く医学的な世界からスタートして、御手洗の頭脳にはグローバルな視点での解釈が加わり、余りの見事な解釈に声も出ない。
一方、もうひとつ頭の中で重なったのは最近超人気作家になってしまった養老孟司氏の自宅訪問のテレビ番組だった。氏が大事そうに『小頭症』の子供のミイラを保管されているシーンが出てくる。氏の唯脳論を参考文献にあげていることからも、東大から御手洗を訪ねてくる古井教授のモデルは養老先生ではと思わせた。
プロットの素晴らしさと作者の社会問題への強い関心が見事に融合して文句なしの傑作になっている。また、文体も子供の文章を模した大きな平仮名や、リフレインし加筆される『奇怪な一文』など、極めて革新的な構成になっている。ただただ島田氏の才能に関心の一冊だ。必読!!
“amazon.co.jpより
17位:御手洗潔のダンス
~内容~
人間は空を飛べるはずだ、と日頃主張していた幻想画家が、四階にあるアトリエから奇声と共に姿を消した。そして四日目、彼は地上二十メートルの電線上で死体となっていた。しかも黒い背広姿、両腕を大きく拡げ、正に空飛ぶポーズで。画家に何が起きたのか?名探偵御手洗潔が奇想の中で躍動する快作集。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 704円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 360ページ |

“短編集で四つの話が入っているのですが、とにかく面白い!すべての話に個性があって、どんどん引き込まれていきます。また、御手洗と石岡のやりとりも健在で、思わず声を上げて笑ってしまうほど。ミステリーもなかなかしっかりしていて、買って損はしない一品。”amazon.co.jpより
16位:龍臥亭事件
~内容~
御手洗潔が日本を去って1年半。彼の友人で推理作家の石岡は、突然訪ねてきた二宮という女性の頼みで、岡山県まで悪霊祓いに出かけた。2人は霊の導くままに、寂しい駅に降り立ち、山中分け入り、龍臥亭という奇怪な旅館に辿り着く。そこで石岡は、世にもおぞましい、大量連続殺人事件に遭遇した。推理界の奇才が、渾身の筆致で描く本格ミステリー超大作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 817円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 光文社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 577ページ |

“ここまで厚くなると途中がだらだらしたものになることが多いが、最後まで飽きさせなかったことに感服。一つの糸からはじまり、それが幾本にも解け絡み合いながら、最後にまたひとつになる、そういうふうにしか言い表せません。今回、御手洗は電報と手紙という形でしか登場しません。彼独特の推理には出会えなかったが、石岡くんがここまで成長していたとは(ほろり)。
御手洗なら初動の段階で犯罪を止められたのではないかという気がすごくするのが残念です。御手洗シリーズをここから始めるのは、全くおすすめしません。
“amazon.co.jpより
15位:最後のディナー
~内容~
ミステリー作家の石岡は女子大生の里美に誘われて英会話学校に通い始めた。ふたりはそこで知り合った孤独な老人・大田原と親交を深めるが、大田原はイヴの夜の晩餐会を最後に帰らぬ人となった。老人はなぜ、「神を見た!」と叫んだのか。御手洗が見抜いた真相とは?「龍臥亭事件」の犬坊里美が再登場。表題作など全3篇。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 691円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 文藝春秋 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 256ページ |

“これはいわゆる謎解きミステリではありません。数年前、最初に読んだ時は、御手洗マニア向けの心温まる掌編という印象でした。でも、それから何度読み返したでしょう。何度読んでも、「里美上京」の里美の可愛らしさ、「大根奇聞」のラストの胸を打つ鮮やかさ、「最後のディナー」の目頭が熱くなる読後感は変わりません。私の中ではもはや立派なクラシック名品です。もしかして、凄い傑作なのかも・・・
“amazon.co.jpより
14位:暗闇坂の人喰いの木
~内容~
さらし首の名所・暗闇坂にそそり立つ樹齢2000年の大楠。この巨木が次々に人間を呑み込んだ? 近寄る人間たちを狂気に駆り立てる大楠の謎とは何か? 信じられぬ怪事件の数々に名探偵・御手洗潔が挑戦する。だが真相に迫る御手洗も恐怖にふるえるほど、事件は凄惨を極めた。本格ミステリーの騎手が全力投球する傑作。
(Amazonより)
価格 | 1078円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 680ページ |

“作品を読んでから横浜にある「くらやみ坂」に行ってみました。そして、ハードカバー時にあった「くらやみ坂」の処刑場で斬首された首が並ぶ写真…。あの実物が長野県松本市の日本司法博物館に展示されています。実際にこれらを見てみると、作者の表現したかった裏のテーマが見え隠れしてきます。
「占星術殺人事件」→「異邦の騎士」と読み進めてきて、この作品を読むと違和感を感じるかもしれませんが、著者が長年温めてきたこのテーマへの思いの壮大さが伝わってきます。ある意味、御手洗物で一番物語としての重厚さがある作品です。
島田荘司の作品で読みのがしてはいけない作品といえるでしょう。
“amazon.co.jpより
13位:透明人間の納屋
~内容~
昭和52年夏、一人の女性が密室から消え失せた。孤独な少年・ヨウイチの隣人で、女性の知人でもある男は「透明人間は存在する」と囁き、納屋にある機械で透明人間になる薬を作っていると告白する。混乱するヨウイチ。やがて男は海を渡り、26年後、一通の手紙が届く。そこには驚愕の真実が記されていた。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 576円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 288ページ |

“何か大きなものを抱えているだろうな,という予感がはじめから感じられて,その通り,ずっしりした読み応え。肩すかしを感じることないのが,さすが巨匠だと思います。読み心地もよいというのがうれしいです。
“amazon.co.jpより
12位:毒を売る女
~内容~
夫に性病をうつされ、それが不治の病いと知ったとき、若妻は狂った。大道寺靖子は、秘密を打ち明けていた友人とその家族に対して、次々と鬼気迫る接触をはじめ…(毒を売る女)。“糸ノコとジグザグ”という風変わりな名のカフェ・バー。だが、店名の由来には、戦慄すべき秘密が…(糸ノコとジグザグ)。本格推理の旗手が精選した、サスペンス&トリックの自信作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 550円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 光文社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 309ページ |

“ママ友のお付き合いから思いがけない事件に巻き込まれた主人公、かわいい子供、
お受験、見栄、表と裏、保護者たち、夫。
この話が一番好きで何十回読んだのか覚えてないほどです。電車の中や寝る前にも読んでボロボロ。現在母親になり、「あるある」と思いながら今も読んでいます。
何年たっても古くならない内容です。
“amazon.co.jpより
11位:犬坊里美の冒険
~内容~
雪舟祭のさなか、衆人環視の総社神道宮の境内に、忽然と現れて消えた一体の腐乱死体!残された髪の毛から死体の身元が特定され、容疑者として、ひとりのホームレスが逮捕・起訴された―。しかし、死体は、どこに消えたのか?そして、被告人の頑なな態度は、なぜなのか?司法修習生として、倉敷の弁護士事務所で研修を始めた犬坊里美は、志願して、その事件を担当した!里美の恋と涙を描く青春小説として、津山、倉敷、総社を舞台にした旅情ミステリーとして、そして仰天のトリックが炸裂する島田「本格」の神髄として、おもしろさ満載の司法ミステリー、ここに登場。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 880円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 光文社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 433ページ |

“犬坊里美は、龍臥亭事件から登場する比較的新しいキャラクターではあるが、里美上京、龍臥亭幻想という3つの作品を通じて、石岡との関係を深め、今回、初の主人公となった。自分の愛する人のため、冤罪で苦しんでいる人を助けるため、一人で死ぬほど苦しみながらがんばりぬくというモチーフは、島田さんの作品に頻繁に取り上げられる(吉敷の北の夕鶴や涙流れるままに、龍臥亭の石岡など)が、今回、司法修習生となった里美が命をかけてがんばるストーリーとなった。
冒頭の不可思議な謎、最後の論理的な解決という、島田さんのミステリーの典型の形をとりながら、里美の持つ魅力と、他の修習生との軽妙なやりとりを通じて、小説全体を明るく、さわやかにまとめた島田さんの手腕には、感服した。何よりも、死体消失の謎ときには、私は本当に驚愕しました。ミステリーの解決で、これほど驚いたのは久しぶりです。島田さん、ありがとう!!
“amazon.co.jpより
10位:漱石と倫敦ミイラ殺人事件
~内容~
英国に留学中の夏目漱石は、夜毎、亡霊の声に悩まされ、思い余って、シャーロック・ホームズの許を訪ねた。そして、ホームズが抱える難事件の解決に一役買うことになる。それは、恐ろしい呪いをかけられた男が、一夜にしてミイラになってしまったという奇怪な事件であった!年少の読者にも読みやすい「総ルビ版」で贈る、第12回日本ミステリー文学大賞受賞記録企画。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 858円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 光文社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 407ページ |

“シャーロック・ホームズのパロディやパスティーシュはいくつも読みましたが、これほど面白く、また感動した作品は珍しいです。最初に出版された際に購入し、一度なくして数年後に古本屋で購入し、この度Kindleでも購入してしまいました。初めて読んだときから何度読んでも、ホームズのバイオリンのシーンはとにかく感動します。
漱石の手記とワトソンの記述が交互に並び、それぞれから見たホームズが180度違っていて、両方の文体がわかる方はより楽しめるかと。少なくとも、私は十数回読んで毎回大笑いして、ラストは泣いてます。
“amazon.co.jpより
9位:ロシア幽霊軍艦事件
~内容~
箱根、富士屋ホテルに飾られていた一枚の写真。そこには1919年夏に突如芦ノ湖に現れた帝政ロシアの軍艦が写っていた。四方を山に囲まれた軍艦はしかし、一夜にして姿を消す。巨大軍艦はいかにして“密室”から脱したのか。その消失の裏にはロマノフ王朝最後の皇女・アナスタシアと日本を巡る壮大な謎が隠されていた―。御手洗潔が解き明かす、時空を超えた世紀のミステリー。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 663円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 382ページ |

“ずっと以前に好きで良く読んでいた御手洗シリーズ。3月にドラマ化されたのをきっかけにまた読み始めています。とりあえず入手しやすかったこちらを。劇中で2つの物語が交差するのは島田荘司さんの作品の醍醐味でもありますが、この作品も読み応えがあり、また題材もアナスタシア皇女という興味深い物でぐいぐい物語にひきこまれ、あっという間に読んでしまいました。”amazon.co.jpより
8位:寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁
~内容~
双眼鏡で覗きをしていた男が、豪華マンションの浴室で顔の皮をはがされた若い女の死体を発見!だが、割り出された死亡推定時刻に彼女は、「はやぶさ」に乗っていた。不可能を可能にしたトリツクは何か?時間の壁と“完全犯罪”に敢然と挑む捜査一課の吉敷竹史の前に、第二、第三の殺人が…。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 530円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 光文社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 346ページ |

“粗っぽいのに不思議と精巧さを持つ島田論理で彩られた異色のトラベル・ミステリー。物語冒頭の猟奇性で一気に惹きつけられ,捜査過程で主人公の吉敷(よしき)刑事といっしょに旅情を感じ,解明したかに思えた次の瞬間には二重底の様に驚きの真相が隠れている…..凄い!
メインのアイデアなんかは鮎川先生あたりからヒントを得たんだろうけど,上記に列挙したようなミステリーの持つさまざまな可能性を解剖学的にひとつひとつ抽出して,それを連結・処理してしまう確かな手腕が見事。ある意味,占星術や斜め屋敷よりも強烈に慣習をぶっ壊した破壊的造形が美しい。
島田荘司だから出来た緻密な力技をぜひ堪能してみて下さい。
“amazon.co.jpより
7位:北の夕鶴2/3の殺人
~内容~
離婚した妻・通子から掛かってきた一本の電話。
ただ、「声が聞きたかった」と言うだけの電話を不審に思った吉敷は、通子を追って上野駅へ向かう。発車した〈ゆうづる九号〉に通子の姿を認めた吉敷だが、翌日、車内から通子と思われる死体が発見された。通子の足跡をたどる吉敷は、彼女が釧路で殺人事件の容疑者となり、姿を消していたことを知る。
次々と降りかかる難事に身も心も傷だらけになりながら、別れた妻の無実を証明するため盛岡、そして釧路へと吉敷の捜査行は続く。ハードボイルドと超絶トリックを融合させた驚異の傑作ミステリー!(Amazonより)
価格 | 649円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 光文社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 387ページ |

“今更言うまでもないですが、島田荘司作品には、「御手洗潔」シリーズと、「吉敷竹史」シリーズという、2つの人気シリーズがあります。御手洗シリーズは、トリッキーな謎、トリッキーな真相、を主題としたある意味クラシカルな本格ミステリであるのに対して、吉敷シリーズは、リアリズムを重視した社会派の匂いが強い作品群、という色分けで語られる場合が多いです。タイトルもいかにもそれっぽいですしね。乱暴な言い方をすれば、テレビの2時間サスペンスのニュアンスでしょうか。
そんな中この作品は、御手洗シリーズを思わせるトリッキーな謎と一発トリック、壮大なケレン味、という点で魅せます。更に鎧武者、義経伝説、夜鳴石など伝奇的要素もいい感じで演出効果を上げてくれます。そしてファンにとってはお馴染みの、吉敷と通子の物語でもあります。トリックが現実的でない、という批判もやっぱり多いですね。然しながら作者もそんな事は先刻承知で書いていると思われます。という意味で、やっぱり御手洗シリーズ的かもしれないなあ、と。でも、実のところ、吉敷シリーズにも、大技トリックを駆使するタイプの本格ミステリは他にもあるんですよね。『奇想、天を動かす』とか。いずれにせよ、島田荘司氏が、本格ミステリ作家たらんとして、そして最も脂が乗っていた時期の傑作だと思います。ロマンティック。
“amazon.co.jpより
6位:御手洗潔の挨拶
~内容~
嵐の夜、マンションの十一階から姿を消した男が、十三分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。しかし全力疾走しても辿りつけない距離で、その首には絞殺の痕もついていた。男は殺されるために謎の移動をしたのか?奇想天外とみえるトリックを秘めた四つの事件に名探偵御手洗潔が挑む名作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 649円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 336ページ |

“御手洗さんと石岡君がコーヒーを飲まなくなった話女性に人気の話とのことですが私も大好きです。胸がギュッと熱くなる良い作品です。御手洗さんのことがとっても好きになったきっかけの一冊。
“amazon.co.jpより
5位:奇想、天を動かす
~内容~
浅草で浮浪者風の老人が、消費税12円を請求されたことに腹を立て、店の主婦をナイフで刺殺した。だが老人は氏名すら名乗らず完全黙秘を続けている。この裏には何かがある。警視庁捜査一課の吉敷竹史は、懸命な捜査の結果、ついに過去数十年に及ぶ巨大な犯罪の構図を突き止めた。―壮大なトリックを駆使し、本格推理と社会派推理とを見事に融合させた傑作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 734円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 光文社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 451ページ |

“これは、すごいミステリーです。読み終わって、泣きました。まさに、島田氏は、one of the best and brightest mystery writers in the worldです。これは、島田氏の作品のBest 3にはいる傑作だと思います。日本人に強い反省を強いる作品でもあります。島田氏の日本人としての良心が書かせたミステリーです。自虐史観ではなく、こういう歴史を忘れてはいけない。物語内容については書きません。読み始め、だんだん引き込まれ、ついには夢中に読みふけり、最後に「あ!」と驚く「優れたミステリーを読む喜び」を堪能できます。奇想、天を動かす。このタイトルも奇抜、卓抜、秀抜です。
“amazon.co.jpより
4位:最後の一球
~内容~
「母親が自殺を計った。幸い命はとりとめたのだが、理由を知りたい」山梨から来た青年に、相談を受けた御手洗潔。彼は翌日現地を訪れ、原因が母親の巨額の借金にあることを突き止める。無知につけ込み、法を悪用して暴利を貪る金融業者。仮に裁判をしても敗訴は必至―さすがの御手洗も頭を抱えるが、後日突然彼女の訪問を受け、あまりに意外な顛末を知らされる…。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 601円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 208ページ |

“久しぶりに読んだ島田作品。読んだ後、何とも言えない心地よい風が吹き抜けました。島田氏の代表作といえば、すごい作品が既にありますが、この作品はそれらにはない感覚を与えてくれます。推理小説というより素敵なお話です。読んだ後、何日かはこの物語の人たちが頭から離れませんでした。
“amazon.co.jpより
3位:異邦の騎士
~内容~
失われた過去の記憶が浮かびあがり男は戦慄する。自分は本当に愛する妻子を殺したのか。やっと手にした幸せな生活にしのび寄る新たな魔の手。名探偵御手洗潔の最初の事件を描いた傑作ミステリ『異邦の騎士』に著者が精魂こめて全面加筆修整した改訂完全版。幾多の歳月を越え、いま異邦の扉が再び開かれる。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 880円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 452ページ |

“推理小説としてどうか?細かい設定がどうか?等挙げていくとキリがありませんが、この作品はそうした精度の部分で少し気になる点を含めてもトータルで見て最高に上質な作品と思いました。少なくとも作者が自身の情熱・エネルギーを惜しみ無くぶつけていることは伝わってきますし、コンテンツとしてお金をかける価値が十二分にあります。是非、他の作品も読んでみたいです。”amazon.co.jpより
2位:斜め屋敷の犯罪
~内容~
北海道の最北端・宗谷岬に傾いて建つ館―通称「斜め屋敷」。雪降る聖夜にこの奇妙な館でパーティが開かれたが、翌日、密室状態の部屋で招待客の死体が発見された。人々が恐慌を来す中、さらに続く惨劇。御手洗潔は謎をどう解くのか!?日本ミステリー界を変えた傑作が、大幅加筆の改訂完全版となって登場!
(「BOOK」データベースより)
価格 | 880円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 480ページ |

“メイントリックが判明した時、「そんなのアリかよバカミスじゃないの」などと一度は思ったがそれを成立させるためにここまで頑張ったのだと力説されれば受け入れざるを得ない…のか?登場人物たちの人間模様や意外にもちょくちょくはさんでくるギャグ的な流れもなかなかに面白く一読の価値はアリ。
“amazon.co.jpより
1位:占星術殺人事件
~内容~
密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。その後、彼の六人の娘たちが行方不明となり、一部を切り取られた惨殺遺体となって発見された。事件から四十数年、迷宮入りした猟奇殺人のトリックとは!?名探偵御手洗潔を生んだ衝撃作の完全版登場!
(「BOOK」データベースより)
価格 | 990円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 島田 荘司 |
ページ数 | 544ページ |

“これはやはりすごいトリックです。海外で評価が高いのもわかる。発表当時はトリックの秀逸さと文章のレベルが取り沙汰されたと言う事だが、この改訂版を読む限りは文章に違和感はない。幸い神田に近い立地に住んでいるため初版を探して見比べたいものだ。
“amazon.co.jpより
島田荘司の小説のおすすめの選び方
シリーズで選ぶ
御手洗潔シリーズ
島田荘司さんのデビュー作で代表作でもある御手洗潔シリーズはシリーズ累計部数500万部以上を超える人気シリーズです。IQ300以上の知力を活かした天才名探偵御手洗潔が活躍するシリーズで、主人公の御手洗潔を中心に個性的なキャラクターが難事件を解決していきます。多彩なトリックとテンポある意外性のある展開が魅力のシリーズです。読者を感動させるような人間ドラマやユーモアに溢れた場面もあるのでミステリーが苦手な方や島田荘司さんの小説を初めて読む方にもおすすめのシリーズです。
吉敷竹史シリーズ
吉敷竹史シリーズは「警視庁吉敷竹史シリーズ」としてドラマ化もされたシリーズです。御手洗潔シリーズは軽快でユーモアあふれるシリーズであるのに対し、濃厚なサスペンスや家族の絆をテーマにした作品が多いシリーズです。島田荘司さんの本格ミステリーを読みたい方はこのシリーズがおすすめです。
ジャンルで選ぶ
ミステリー小説
島田荘司さんは「ゴッド・オブ・ミステリー」と呼ばれており数多くのミステリー小説を世に送り出しています。特に伏線の張り方が見事であり、序盤何でもないようなシーンが、中盤以降で少しづつ伏線が回収されていきます。一度、完読した作品でも伏線が分かっている状態で読むと面白いので繰り返して読みたくなる魅力もあります。

ノンフィクション小説
島田荘司さんは実際に起こった事件を元にしたノンフェクション小説も書いています。ノンフィクション小説はいわゆるロス疑惑の三浦義和事件を取り扱った小説が評価が高く有名です。ノンフィクション小説は事実に基づいて書かれているのでリアリティーを求めている方はノンフィクション小説を読むのをおすすめします。
エッセイ
島田荘司さんのエッセイは自身が影響を受けた音楽や自動車などをテーマにしている事が多く、小説の背景を知ることができます。作品の制作秘話なども読めるので島田荘司さんの小説をより深いところで知りたい方はエッセイを読む事をおすすめします。
対談集
島田荘司さんは作家同士の対談だけでなく、学者である吉川英治さんや養老孟司さんや趣味である自動車にかんする対談なども行っています。島田荘司さんが何を考えているか知りたい方や島田荘司自身に興味がある方は対談集を手にとってみる事をおすすめします。
メディアミックス作品を選ぶ
ドラマ化
島田荘司さんの作品は数多くの作品でドラマ化しています。ドラマと原作と違ったシーンも数多くあるので両方見て違いを探して見るのも楽しみ方の一つと言えるでしょう。また、ドラマで内容や雰囲気を知っておく事で原作を読んだ時にイメージがしやすくなるので、小説を読むのは苦手な方はドラマから先に見て原作を読むのをおすすめします。

映画化
島田荘司さんの作品は映画化も多くされています。「夏、19歳の肖像」は国内でなく中国で公開された映画で島田荘司さんが世界的なミステリー作家であることを示した作品と言えるでしょう。映画は短時間で原作の話しの流れを知ることができるので、島田荘司さんの作品の雰囲気を知りたい方は映画から入って見るのもいいでしょう。

島田荘司の小説のおすすめまとめ
今回は「ゴッド・オブ・ミステリー」と呼ばれる島田荘司さんについて紹介してきました。ミステリーファンの方は是非島田荘司さんのミステリー小説を読んでみることをおすすめします。島田荘司さんのミステリーはユーモアあふれる作品も多く、ミステリー以外にもエッセイやノンフェクション小説も高い評価を得ているのでミステリーファン以外でも楽しめる作品も多くあります。今回の紹介で島田荘司さんの作品に興味をもって頂ければ幸いです。
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