重松清さんの作品は家族や学校をテーマにした作品が多くみられます。人生を問う作品やどん底から再生にむけて這い上がる内容が多く、時には涙してしまう作品も多くあります。心理描写を上手く読みやすい文章が特徴ですので、小説が苦手な方や学生の方でもスラスラ読む事ができるでしょう。今回は重松清さんのおすすめ作品と作品の選び方を紹介します。
- おすすめの小説家重松清とは
- 2022年最新の重松清の小説
- 重松清の小説のおすすめ人気比較ランキング
- 35位:四十回のまばたき
- 34位:ビフォア・ラン
- 33位:熱球
- 32位:送り火
- 31位:希望ヶ丘の人びと
- 30位:せんせい。
- 29位:鉄のライオン
- 28位:一人っ子同盟
- 27位:小さき者へ
- 26位:幼な子われらに生まれ
- 25位:小学五年生
- 24位:ロング・ロング・アゴー
- 23位:はじめての文学
- 22位:ステップ
- 21位:半パン・デイズ
- 20位:疾走
- 19位:ポニーテール
- 18位:トワイライト
- 17位:日曜日の夕刊
- 16位:定年ゴジラ
- 15位:木曜日の子ども
- 14位:卒業
- 13位:ゼツメツ少年
- 12位:カシオペアの丘で
- 11位:十字架
- 10位:その日のまえに
- 9位:くちぶえ番長
- 8位:ナイフ
- 7位:きよしこ
- 6位:青い鳥
- 5位:とんび
- 4位:流星ワゴン
- 3位:エイジ
- 2位:ビタミンF
- 1位:きみの友だち
- 重松清の小説のおすすめの選び方
- 重松清の小説のおすすめまとめ
おすすめの小説家重松清とは
重松清さんの作品は泣ける話が多いという評判の作家さんです。逆境や苦境に直面しそれを乗り越える姿は作者の暖かさを感じ、自然と涙を誘います。山田周五郎賞や直木賞など様々な賞を受賞した作家さんでもあり、ドラマ化や映画化などメディアミックスも多くの作品の原作を書いています。受験などの題材にも選ばれる作家さんです。日本で最も泣ける作品を書く作家さんの一人と言えるでしょう。
2022年最新の重松清の小説
『かぞえきれない星の、その次の星』
~内容~
さみしさは消えない。でも、希望は、ある。11の小さな星たちの物語
さみしさは消えない。でも、希望は、ある
かぞえきれないものを、ときどき見たほうがいい。
ぼくたちは皆、また間違えてしまうかもしれないから――感染症がひろがり休校になってしまった春、子どもたちのためにこいのぼりが企んだのは……。 「こいのぼりのナイショの仕事」「こいのぼりのサイショの仕事」
大切で大好きな相手であればあるほどいまは会えない。父と娘は、画面越しで会話する。 「天の川の両岸」
ミックスルーツのリナはお母さんと二人暮らし。「日本人らしい」っていったい何だろう――。 「コスモス」「星のかけらには、さみしさが埋まってる」
夜空にちりばめた、11の小さな星たちの物語「誰かに会いたいと思ってるとき、ほんとうはもう会えてるのかもしれないな」
収録作品:こいのぼりのナイショの仕事/ともしび/天の川の両岸/送り火のあとで/コスモス/原っぱに汽車が停まる夜/かえる神社の年越し/花一輪/ウメさんの初恋/こいのぼりのサイショの仕事/かぞえきれない星の、その次の星
雑誌「小説 野性時代」掲載作に書き下ろしを加えた、全11篇(Amazonより)
価格 | 1870円 |
ジャンル | 短編集 |
著者 | 重松清 |
ページ数 | 352ページ |
重松清の小説のおすすめ人気比較ランキング
35位:四十回のまばたき
~内容~
結婚七年目の売れない翻訳家圭司は、事故で妻を亡くし、寒くなると「冬眠」する奇病を持つ義妹耀子と冬を越すことになる。多数の男と関係してきた彼女は妊娠していて、圭司を父親に指名する。妻の不貞も知り彼は混乱するが粗野なアメリカ人作家と出会い、その乱暴だが温かい言動に解き放たれてゆく。欠落感を抱えて生きる全ての人へ贈る感動長編。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 586円 |
ジャンル | SF小説 |
出版社 | 幻冬舎 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 260ページ |

“重松清名義では3冊目で、前作に続いてSFチックな感じの作品。耀子は人間であるのにもかかわらず、「冬眠」をしてしまう。それゆえ、姉である玲子と圭司の夫妻が面倒を見ていたのだが、ある日玲子が交通事故で死亡してしまう。そこから始まる残された2人を巡る物語。
人間の「冬眠」というSF的な出発点からの話の展開がうまく、また私個人がSF好きなこともあり、興味をもって読めた。そして何より気に入ったのがラスト。理由は伏せるが、最後の一行を見た後、最初の一行に読者は戻るに違いない。著者はこの次の作品から、作風ががらっと代わり、現在に至るのだが、読者にすらすらとページをめくらせる、読みやすい文章を書く技術はこの頃から完成されていたのだな、と感心。
“amazon.co.jpより
34位:ビフォア・ラン
~内容~
授業で知った「トラウマ」という言葉に心を奪われ、「今の自分に足りないものはこれだ」と思い込んだ平凡な高校生・優は、「トラウマづくり」のために、まだ死んでもいない同級生の墓をつくった。ある日、その同級生まゆみは彼の前に現れ、あらぬ記憶を口走ったばかりか恋人宣言してしまう―。「かっこ悪い青春」を描ききった筆者のデビュー長編小説。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 628円 |
ジャンル | 青春小説 |
出版社 | 幻冬舎 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 334ページ |

“作中には、RCサクセションや矢沢がよく出てくるが、、重松清が一番好きなのは浜田省吾ではないか。主人公グループの通う学校は校名こそ明かされないが、明らかに呉三津田高校。そう、いわずと知れた浜田省吾の母校である。
それに、題名「ビフォアラン」というのがいかにも浜田省吾的と思うのはうがちすぎか。作品的には、第5章がお薦め。高校時代チームスポーツをやっていた方は、最後に負けたときのことを思い出されるのではないか。現在のシゲマツを彷彿とさせる文章がそこかしこに見られるので、探しながら読むも一興。
“amazon.co.jpより
33位:熱球
~内容~
甲子園に憧れていた。予選を勝ち進んだ。でも、決勝戦前夜の悲劇が僕と仲間たちの夢を断ち切った。二十年後、三十八歳になった僕は一人娘を連れて故郷に帰ってきた。仲間と再会した。忘れようとしていた悲劇と向き合った。懐かしいグラウンドでは、後輩たちが、あの頃の僕らと同じように白球を追っていた。僕も、もう一度、マウンドに立てるだろうか―。おとなの再出発を描く長編。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 693円 |
ジャンル | 青春小説 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 350ページ |

“きらきらと輝くすばらしい思い出、記憶から消してしまいたい気持ちになるつらい思い出。青春時代の思い出というのはプラスとマイナスの感情をともなう記憶が絡み合って存在するものなのかもしれません。「負けること」を赦されなかったために、中年になっても引きずる元野球部員の気持ちが心に流れ込んできて何とも言えない読後感を味わいました。爽快感はないけれど、すばらしい青春小説です。
“amazon.co.jpより
32位:送り火
~内容~
「昔の親は、家族の幸せを思うとき、何故か自分自身は勘定に入ってなかったんだよねえ…」。女手ひとつで娘を育てた母は言う。そんな母の苦労を知りつつ反発する娘が、かつて家族で行った遊園地で若かりし日の両親に出会う。大切なひとを思い、懸命に生きる人びとのありふれた風景。「親子」「夫婦」のせつない日常を描いた傑作短篇集。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 748円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 文藝春秋 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 415ページ |

“富士見線沿線を舞台に繰り広げられる9つの短編。借金から逃げ出そうとボロアパートに逃げ込んだ男の恐怖や嘘のネタを週刊誌に掲載したばかりに不思議な出来事に巻き込まれるフリーライター、一人息子を亡くしたショックから立ち直れない夫婦など、都会に住む人々の哀しさや喜びをほろ苦いタッチで描いている作品が多く、一つ一つの作品を十分に楽しむことができる。
作品には、厳しい現実の中でも地に足をつけて踏ん張っている事が多く登場する。ずるいことをしたり、騙したりするのではなく、そんな中でもひたむきに生きようとする姿を読むことによって、読者も元気や勇気を分けてもらうことができる一冊だ。帯には「著者初のアーバンホラー」と書かれているが、「ホラー」というよりは「ファンタジー」といった方がぴったりとくる作品の方が多いと感じた。
“amazon.co.jpより
31位:希望ヶ丘の人びと
~内容~
私は中学生の娘・美嘉と小学生の息子・亮太とともに、二年前に亡くなった妻のふるさと「希望ヶ丘」に戻ってきた。ここから再出発だ―そう思って開いた塾には生徒が集まらず、亮太は亡き母の思い出を探し続け、美嘉は学校になじめない。昔の妻を知る人びとが住むこのニュータウンに、希望はあるのだろうか?
(「BOOK」データベースより)
価格 | 814円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 400ページ |

“とても楽しく読めました!主人公の周りの登場人物それぞれが愛すべき個性を嫌味なく降り注いでくれました。読みながら思わずニッコリです。ちょっと頼りない主人公も魅力的です。
“amazon.co.jpより
30位:せんせい。
~内容~
先生、あのときは、すみませんでした―。授業そっちのけで夢を追いかけた先生。一人の生徒を好きになれなかった先生。厳しくすることでしか教え子に向き合えなかった先生。そして、そんな彼らに反発した生徒たち。けれど、オトナになればきっとわかる、あのとき、先生が教えてくれたこと。ほろ苦さとともに深く胸に染みいる、教師と生徒をめぐる六つの物語。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 605円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 277ページ |

“丁度世代が近く、方言が同じだったので、涙なくては読めませんでした。忘れていた?心に封じ込めていた?何だか分からないものが、心の底から湧きだして、とにかく、涙が止まりませんでした。自分だけじゃないんだ。”amazon.co.jpより
29位:鉄のライオン
~内容~
一九八一年三月。大学の合格発表のため遠く離れた西の田舎町から東京に来た「僕」。その長旅には同級生の裕子という相棒がいて、彼女は、東京暮らしの相棒にもなるはずだった―。ロング・バケイション、ふぞろいの林檎たち、ボートハウス、見栄講座…。「’80年代」と現代を行き来しつつ描く、一人の上京組大学生が経験する出会いと別れ。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 545円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 光文社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 251ページ |

“重松さんはこの本のタイトルを、雑誌連載時の「エスキス’80」から「ブルーベリー」へ、そして「鉄のライオン」へと変更されています。その理由はご本人が「あとがき」の部分に述べられているのですが、僕も今年51歳、本文中の「青春時代・・・好きだった歌…甘酸っぱさ・・・顎をグッと引く感じ」この言葉が僕のこころを捕えたまま離れなかった。これが重松さんなんですね。
“amazon.co.jpより
28位:一人っ子同盟
~内容~
ノブとハム子は、同じ団地に住む小学六年生。ともに“一人っ子”だが、実はノブには幼いころ交通事故で亡くなった兄がいて、ハム子にも母の再婚で四歳の弟ができた。困った時は助け合う、と密かな同盟を結んだ二人は、年下の転校生、オサムに出会う。お調子者で嘘つきのオサムにもまた、複雑な事情があって―。いまはもう会えない友だちと過ごしたあの頃と、忘れられない奇跡の一瞬を描く物語。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 781円 |
ジャンル | 青春小説 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 477ページ |

“久しぶりの重松さんの作品、時代背景が自分の子供時代と重なり、一気に読んで、大いに楽しみました。子供時代を懐かしむと同時に、自分も親になって、ノブのお父さんみたいに優しい言葉を子供にかけてあげられているか考えてしまった。不器用すぎるハム子とオサムのその後が気になってしようがない。二人とも負けるな、がんばれ!
“amazon.co.jpより
27位:小さき者へ
~内容~
お父さんが初めてビートルズを聴いたのは、今のおまえと同じ歳―十四歳、中学二年生の時だった。いつも爪を噛み、顔はにきびだらけで、わかったふりをするおとなが許せなかった。どうしてそれを忘れていたのだろう。お父さんがやるべきこと、やってはならないことの答えは、こんなに身近にあったのに…心を閉ざした息子に語りかける表題作ほか、「家族」と「父親」を問う全六篇。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 781円 |
ジャンル | 短編集 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 460ページ |

“うまくいかない人生をうまくいかないもんだなぁと言っている普通の人を丁寧に描いている。相変わらずうまい。いつものように親と子が主題だ。いろいろな立場から描かれているが、やはり自分と同じ父親が主役の者がぐっと引き込まれてしまう。それから、応援団長だった父親の話はいちばんフィクション臭がしたけど、応援団はなぜ必要なのか、応援するとは何かという考えに感動した。決して相手が戦うフィールドに足を入れない、一緒に戦うわけでもない、手を貸すわけでもない。しかし、お前は一人じゃないぞと叫び続ける。それがどんなに力になるか。娘は若くて「そんなの意味ないジャン」というが、直接手助けできることは実は多くない、自分で乗り越える以外無いという場面もしばしば。そんなとき、応援してくれる人いるかいないかはとても大きなことだ。設定が荒唐無稽だった『流星ワゴン』よりも素直に読むことができた。”amazon.co.jpより
26位:幼な子われらに生まれ
~内容~
三十七歳の私は、二度目の妻とその連れ子の二人の娘とありふれた家庭を築く努力をしていた。しかし、妻の妊娠を契機に長女は露悪的な態度をとるようになり、『ほんとうのパパ』に会いたいと言う。私も、長女を前妻との娘と比べてしまい、今の家族に息苦しさを覚え、妻に子供を堕ろせと言ってしまう―。「家族」とは何かを問う感動の長篇小説。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 628円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 幻冬舎 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 326ページ |

“読後も余韻に浸っていた。率直な感想です。映画化されるという帯に惹かれ購入しましたが、読み進めるうちに映画化では伝えきれない場面だったり、情景が浮かんだ、私は女で男の、父親の気持ちを何か伝えてくれている、そんな小説。きっとこれから、いろんな平凡な毎日の中で、出くわす場面を、男の目線で、感じ取れる、リアルな小説だと思う。”amazon.co.jpより
25位:小学五年生
~内容~
クラスメイトの突然の転校、近しい人との死別、見知らぬ大人や、転校先での出会い、異性へ寄せるほのかな恋心、淡い性への目覚め、ケンカと友情―まだ「おとな」ではないけれど、もう「子ども」でもない。微妙な時期の小学五年生の少年たちの涙と微笑みを、移りゆく美しい四季を背景に描く、十七篇のショートストーリー。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 693円 |
ジャンル | 恋愛小説 |
出版社 | 文藝春秋 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 282ページ |

“光村の5年生国語教科書に推薦図書として載っていたので、息子のために購入しました。息子は自分でも本を読むのですが、この本は読み聞かせが良いと言われたので、隙間時間などに読み聞かせていたのですが…。「もこちん」には、ちょっとびっくりしました。息子はウケてましたが(^^;。余韻たっぷりに終わる話が多いので、息子には、それで終わり?と何度も聞かれました。
しかし、よく短編でここまで情景や心情が伝えられるなぁと私は感心しきりでした。”amazon.co.jpより
24位:ロング・ロング・アゴー
~内容~
最後まで誇り高かったクラスの女王さま。親戚中の嫌われ者のおじさん。不運つづきでも笑顔だった幼なじみ。おとなになって思いだす初恋の相手。そして、子どもの頃のイタい自分。あの頃から時は流れ、私たちはこんなにも遠く離れてしまった。でも、信じている。いつかまた、もう一度会えるよね―。「こんなはずじゃなかった人生」に訪れた、小さな奇跡を描く六つの物語。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 693円 |
ジャンル | 短編集 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 398ページ |

“中学生の孫たちに何か良い本がないか探して、とりあえず買って読んでみた。小学校時代の友達との関係をいろいろ回想する物語。時代の流れの中で、構成されていた友達関係が、少しずつ変化していったことを社会人になって思い出し、調べていくと意外な展開に至る。何かを感じさせる話で、追加でもう一冊買って、送ることにした。
“amazon.co.jpより
23位:はじめての文学
~内容~
小説はこんなにおもしろい。文学の入り口に立つ若い読者へ向けた自選アンソロジー。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 1362円 |
ジャンル | アンソロジー |
出版社 | 文藝春秋 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 261ページ |

“勿論小説だからフィクションであるに違いないのだが、自分とこれほどリンクする小説に出会うことも少ない。臨場感、スピード感、何とも言えない読後の充実感・満足感。「はじめての文学」というが、数々の小説を読みこなしてきた御仁にも心地よさは伝わるのではなかろうか。”amazon.co.jpより
22位:ステップ
~内容~
結婚三年目、三十歳という若さで、朋子は逝った。あまりにもあっけない別れ方だった―男手一つで娘・美紀を育てようと決めた「僕」。初登園から小学校卒業までの足取りを季節のうつろいとともに切り取る、「のこされた人たち」の成長の物語。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 692円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 中央公論新社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 366ページ |

“「青い鳥」が良かったので、重松清さんの作品をもっと読んでみたくなり、2作目にこちらの「ステップ」を選びました。自分にも小学生の娘がいますので、感情移入出来そうだなぁ…と思ったのが大きな理由です。
「青い鳥」が読者の涙をかなり煽る様な表現が多かったので、こちらもその設定からもそういう多少オーバー気味な表現を想像していましたが、実際読んでみると語り口は非常に穏やかで実直であり、人間としての品を感じさせる内容で、それが却って胸に迫り、読書中は涙が止まりませんでした。
娘の美紀ちゃんが、同じく育っていく我が娘に重なり、物語の大きな存在を占める義父が、自分の父親とかなり似ていて、本当に泣けました。現実はここまで甘くないかも知れませんが、周りの人達誰もが温かく、この父子を包み込み、成長を支えている様子が本当に素晴らしかったです。そして重松清さんの人生観は本当に素晴らしいと思います。主人もこの後読みたいと言っていますが、おそらく私以上に泣くのは確実だと思います(^-^;ぜひ多くの方に読んで頂きたい作品です。
“amazon.co.jpより
21位:半パン・デイズ
~内容~
東京から、父のふるさと、瀬戸内の小さな町に引越してきたヒロシ。アポロと万博に沸く時代、ヒロシは少しずつ成長していく。慣れない方言、小学校のヤな奴、気になる女の子、たいせつな人との別れ、そして世の中…。「青春」の扉を開ける前の「みどりの日々」をいきいきと描く、ぼくたちみんなの自叙伝。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 803円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 448ページ |

“私の故郷は広島の尾道という街です。本書に出てくる田舎に大変近く、本書に出てくる方言の多くが私の故郷の言葉です。そのため本を読みすすめていくうちにいつのまにか20年近くも離れた故郷の方言が自然とよみがえってきます。「ヒロシ、おまぁの気持ちはよーわかるでぇ。」「ほんま難しいのぉ。大人ゆうんわ。」「そぎゃーなことで、落ち込まんでええわ。わしが応援するけぃ」いつのまにか心の中で本書の主人公ヒロシを応援している自分がいる。時にはヒロシと同級生の立場で、時にはヒロシの兄貴分として、時にはヒロシの親の立場として。そして時にはヒロシ自身として。
幼稚園から小学6年生までのヒロシが成長していく過程を本書は描いています。それと同時に同じように歩んできた読者がいます。主人公と読者が色々な立場で交ざり合い、共感しあうことが出来る。そんな素敵な本でした。
“amazon.co.jpより
20位:疾走
~内容~
広大な干拓地と水平線が広がる町に暮す中学生のシュウジは、寡黙な父と気弱な母、地元有数の進学校に通う兄の四人家族だった。教会に顔を出しながら陸上に励むシュウジ。が、町に一大リゾートの開発計画が持ち上がり、優秀だったはずの兄が犯したある犯罪をきっかけに、シュウジ一家はたちまち苦難の道へと追い込まれる…。十五歳の少年が背負った苛烈な運命を描いて、各紙誌で絶賛された、奇跡の衝撃作、堂々の文庫化。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 704円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 角川書店 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 400ページ |

“主人公が自らにカッターナイフを立てる、読んでいて息が詰まりそうになったシーン。そのシーンの結末が何故か心に染み込んで残っている。筆者の訴えたかった事の一つなんじゃないかって思った。そして疾走シーンもいくつかあるけれど、「ひとつのふたり」になって疾走したシーン。ここがラストでも良かった。映画みたいだけど、素直に素敵だって思えるシーンだった。でもここがラストじゃなくて、しっかり最後まで結ばれる物語であった。語り手は、現実でもなかなか出会えない、ごまかさない大人。全体を通して、「ひとり」を救える「ひとり」になりたいって思った。
“amazon.co.jpより
19位:ポニーテール
~内容~
小学四年生のフミと、六年生のマキふたりは、お互いの父と母の再婚できょうだいになったばかり。おねえちゃんと仲良くなりたいフミだったが、無愛想なマキの心がわからずに泣いてしまうことも。マキはマキで新しくできた妹に戸惑っていた。そして、姉妹を見守る父と母も、「家族」の難しさに、迷ったり、悩んだり…。四人家族ひとりひとりの歩みを見つめた、優しさあふれる物語。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 693円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 387ページ |

“微妙な年齢の繊細な少女2人と、それを見守るまたまた優しい大人二人、こんなに思いやりのある人たちの集う家族だったらと我が家と比較してしまいました。ま、これは小説の世界ですから。心温まる1冊です。
“amazon.co.jpより
18位:トワイライト
~内容~
小学校の卒業記念に埋めたタイムカプセルを開封するために、26年ぶりに母校で再会した同級生たち。夢と希望に満ちていたあのころ、未来が未来として輝いていたあの時代―しかし、大人になった彼らにとって、夢はしょせん夢に終わり、厳しい現実が立ちはだかる。人生の黄昏に生きる彼らの幸せへの問いかけとは。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 792円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 文藝春秋 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 451ページ |

“万博、ドラえもん、タイムカプセル。。。近い世代の背景にしたドラマにどっぷりと感情移入してしまった。。小さい頃の思い出、大人になってからの生活感を、『ドラえもん』のキャラクターに重ねて描いている様はまさに『トワイライト』感が満載でした。こういう人間模様描ける重松作品、やっぱエエなぁ。。
“amazon.co.jpより
17位:日曜日の夕刊
~内容~
日曜日、お父さんがいてお母さんがいて「僕」がいて、お兄ちゃんとお姉ちゃんは恋人がいて―。ある町の春夏秋冬、日常の些細な出来事を12の短編小説でラッピング。忘れかけていた感情が鮮やかに蘇る。夜空のもとで父と息子は顔を見合わせて微笑み、桜の花の下、若い男女はそっと腕を組み…。昨日と同じ今日なのに、何故だか少し違って見える。そんな気になる、小さな小さなおとぎ話。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 825円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 469ページ |

“小説を1冊読むには、、、という人にはピッタリ。短編ですぐに読めちゃう。(結局スラスラ、1冊読んじゃうんだけどw)
ちょっと疲れてて、泣きたい時にはいいかもしれませんね。チマ男、サマーキャンプ、卒業ホームラン、なんかは40代の自分に重ねてしまい、泣けてしまいます。うちの子供が読んだら「チマ男はパパでしょ、サマーキャンプの出来ないのもパパだね」って言われました。自分が読んでるときも、そう思いましたw。話す時間が減ってしまった中学生位の子供と、話すきっかけや、これ良かったよね~、とか、子供と共感出来たりと、いい時間が持てると思います。親がどんな風に、子供のことを想っているのか、子供にも判ってもらえたんじゃないかな・・・?とか、勝手に納得しています。(自己満足ですかね~w)
“amazon.co.jpより
16位:定年ゴジラ
~内容~
開発から30年、年老いたニュータウンで迎えた定年。途方に暮れる山崎さんに散歩仲間ができた。「ジャージーは禁物ですぞ。腰を痛めます。腹も出ます」先輩の町内会長、単身赴任で浦島太郎状態のノムさん、新天地に旅立つフーさん。自分の居場所を捜す四人組の日々の哀歓を温かく描く連作。「帰ってきた定年ゴジラ」収録の完成版。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 880円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 440ページ |

“読了直後に、ウルフルズの「泣けてくる」を聴きたい感じでした。今から数年前、40を前にして何だか人生折り返しだなぁと思い始めた頃に読みました。一生懸命働いてきた後の、何となく充実感のない日々。定年退職した父親の心境なぞ、考えた事もありませんでしたがこんなことなんだろうなぁと思いました。それと同時に、俺もこういう感じになるのかなぁという気持ちでした。泣けたシーンをいちいち全部書きたいですが、それはネタバレになりますので読んでのお楽しみということで。オススメ作品の多い重松さんの本ですが、その中でもこれはイチオシ!です。30代後半以上の「オジさん」、是非ご一読を!!
“amazon.co.jpより
15位:木曜日の子ども
~内容~
7年前、旭ヶ丘の中学校で起きた、クラスメイト9人の無差別毒殺事件。結婚を機にその地に越してきた私は、妻の連れ子である14歳の晴彦との距離をつかみかねていた。前の学校でひどいいじめに遭っていた晴彦は、毒殺事件の犯人・上田祐太郎と面影が似ているらしい。この夏、上田は社会に復帰し、ひそかに噂が流れる―世界の終わりを見せるために、ウエダサマが降臨した。やがて旭ヶ丘に相次ぐ、不審者情報、飼い犬の変死、学校への脅迫状。一方、晴彦は「友だちができたんだ」と笑う。信じたい。けれど、確かめるのが怖い。そして再び、「事件」は起きた…。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 1800円 |
ジャンル | ミステリー小説 |
出版社 | KADOKAWA |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 424ページ |

“家庭、学校、社会全体。この世界という迷宮からの出口として選ばれた対価が命だったのが、やりきれない。ぎこちない父子の描写から始まり、ストーリーは闇を深めていきます。
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14位:卒業
~内容~
「わたしの父親ってどんなひとだったんですか」ある日突然、十四年前に自ら命を絶った親友の娘が僕を訪ねてきた。中学生の彼女もまた、生と死を巡る深刻な悩みを抱えていた。僕は彼女を死から引き離そうと、亡き親友との青春時代の思い出を語り始めたのだが―。悲しみを乗り越え、新たな旅立ちを迎えるために、それぞれの「卒業」を経験する家族を描いた四編。著者の新たなる原点。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 737円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 404ページ |

“『まゆみのマーチ』こんなお母さんは素敵だと思った。ひとに迷惑かけるんは、そげん悪いことですか?胸にグサッとくるものがあった。みんな同じでなくていい、一緒でなくていい、と言っているのだと私は解釈した。『卒業』は読後、何とも言えない、体が鉛になったように重く、苦しくなった。『まゆみのマーチ』『あおげば尊し』『追伸』は涙し、どこかスッキリするような爽快感すらあった。
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13位:ゼツメツ少年
~内容~
「センセイ、僕たちを助けてください」ある小説家のもとに、手紙が届いた。送り主である中学二年のタケシと、小学五年の男子リュウに女子のジュン。学校や家で居場所をなくした三人を、「物語」の中に隠してほしい。その不思議な願いに応えて彼らのお話を綴り始めたセンセイだったが―。想像力の奇跡を信じ、哀しみの先にある光を探す、驚きと感涙の長編。毎日出版文化賞受賞。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 825円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 501ページ |

“あまり得意な分野ではなかったのだが、このところ我が子からの影響で重松清さんの小説を続けざまに読んでいる。その中でも、今までの作者の全てが詰め込まれているように感じられたこの作品がお気に入りだ。重松さんのお話は、ご自身の身近なところでおきた出来事を元に創作されているように感じるためか、淡々としている中にも柔らかさ、悲しい状況でも温かさを感じる。なんとも形容し難い涙が流れるが、本読みさんには非常に面白い構成となっており、彼のファンの方はもちろん、初めて手に取る方もこの作品をきっかけに次々と他のお話も読みたくなってしまうのではないでしょうか。
“amazon.co.jpより
12位:カシオペアの丘で
~内容~
丘の上の遊園地は、俺たちの夢だった―。肺の悪性腫瘍を告知された三十九歳の秋、俊介は二度と帰らないと決めていたふるさとへ向かう。そこには、かつて傷つけてしまった友がいる。初恋の人がいる。「王」と呼ばれた祖父がいる。満天の星がまたたくカシオペアの丘で、再会と贖罪の物語が、静かに始まる。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 713円 |
ジャンル | 恋愛小説 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 424ページ |

“自分も小樽出身であり、幼いころの思い出は忘れがたい。仲が良かった友は、たまたま現在関東に住んでいるが、つまらぬことで喧嘩したり、自分がしらない物語があったり、重ね合わせながら読み続けた。40歳という人生のタ-ニングポイントで、4人だけが忘れかけていた丘で交わされる人生を振り返ることが出来るのは、大きな病があってのリフレイン。大変読みやすい文体である。”amazon.co.jpより
11位:十字架
~内容~
いじめを苦に自殺したあいつの遺書には、僕の名前が書かれていた。あいつは僕のことを「親友」と呼んでくれた。でも僕は、クラスのいじめをただ黙って見ていただけだったのだ。あいつはどんな思いで命を絶ったのだろう。そして、のこされた家族は、僕のことをゆるしてくれるだろうか。吉川英治文学賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 814円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 400ページ |

“いじめは最低である。最近の痛ましいニュース。中学校で陰惨ないじめをうけ、13歳の少年が自殺した。どんな気持ちで死を選んだのか、考えると胸が張り裂けそうである。
そして思い出す、重松清の「十字架」。私が感じ取ったテーマは、「人はそれぞれの十字架を背負って歩む」。重い小説であった。にもかかわらず一気に読んでしまったのは、いじめのその後が知りたかったからであった。小学校のときのクラスメートがいじめられて自殺し、その遺書から、「親友」になってしまった少年と「ごめんなさい」と謝られた少女。彼らのその後が淡々と書かれたこの物語は、生きることとか、親にとっての子供とは、とは考えても考えても答えのでないことがらに満ちていた。いじめる側の人に是非読んで欲しい。最近の事件でいじめの当事者となった少年たち。いまやインターネットのもとでさらし者になっている彼ら。この物語は、彼らにとっての罰ではない。それ以上に重い。彼らが、自分の背負う十字架の重さを感じるならば、だが。
“amazon.co.jpより
10位:その日のまえに
~内容~
僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか…。死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、それぞれのなかにある生と死、そして日常のなかにある幸せの意味を見つめる連作短編集。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 770円 |
ジャンル | 短編集 |
出版社 | 文藝春秋 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 365ページ |

“自分自身の死期を迎え、友人や家族に想いを伝えたり、残したり、大切な死を見送る短編集。当事者が、突然の死期に驚き、苦しんだり、段々それを乗り越えたりして、当人が亡くなる直前で話が終わる。人の死と別れをテーマにしているが、全然悲壮感が無く、爽やかに読み終える事が出来た。
“amazon.co.jpより
9位:くちぶえ番長
~内容~
小学四年生のツヨシのクラスに、一輪車とくちぶえの上手な女の子、マコトがやってきた。転校早々「わたし、この学校の番長になる!」と宣言したマコトに、みんなはびっくり。でも、小さい頃にお父さんを亡くしたマコトは、誰よりも強く、優しく、友だち思いで、頼りになるやつだったんだ―。サイコーの相棒になったマコトとツヨシが駆けぬけた一年間の、決して忘れられない友情物語。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 572円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 236ページ |

“子どもの教材として、最初に一読。そして、自分のために改めて再読。すると、感想がガラリと変わりました。苦労をなんら共にしなかった男性のことなんて、女性側は、美しく思い返したりするかな~~??
「まこと」の現実的な苦労の一切を無視した、これは男性のあつかましきファンタジーに過ぎないよな、と・・・ずばり、人気作家の驕りかと。それにしても小4という設定が絶妙ですよね!小3までは幼児。小5からは異性。煎じ詰めれば、”男女”と”社会”のシーソーを描いて秀逸な一作だとの感想を抱きました。
“amazon.co.jpより
8位:ナイフ
~内容~
「悪いんだけど、死んでくれない?」ある日突然、クラスメイト全員が敵になる。僕たちの世界は、かくも脆いものなのか!ミキはワニがいるはずの池を、ぼんやりと眺めた。ダイスケは辛さのあまり、教室で吐いた。子供を守れない不甲斐なさに、父はナイフをぎゅっと握りしめた。失われた小さな幸福はきっと取り戻せる。その闘いは、決して甘くはないけれど。坪田譲治文学賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 737円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 403ページ |

“「きみの友だち」、「きよしこ」、「卒業」、「小さき者へ」・・・切ないけど、読んだ後は心が温かくなる話だった。でも、この「ナイフ」は今まで読んできた重松清さんの作品とは違う。陰湿で卑怯ないじめに対して生徒とその親が闘う話しである。文字が目に飛び込んでくる度に、怒りと悔しさでいっぱいになる。こんないじめが許されて良いわけがない。いじめている奴らを片っ端から殴り倒してやりたいという衝動に駆られる。
これは小説だからと自分に言い聞かせても、この世のどこかで同じようなことが起きているのかと思うと、やはりやりきれない気持ちになる。章の中の少年に負けるな、逃げるなと言いたくなる。気が付くと自分と同じように怒りを募らせる人が、この章の中の父親として存在している。違った。負けても良いんだ。逃げても良いんだ。そういうのもありなんだって、思い知らされた。
僕の妻は、この本を読もうとしません。残酷だからだと。きれいな物を見るだけではなく、残酷なこともあるのだと知ることも大切だと思う。それを知らないから、簡単に人をいじめてしまうのだと思う。でも、妻はいつかこの本を読むような気がする。何となくそんな気がします。僕は、この本を今の中高生に読んでもらいたいと思う。読んだ後、どんな風に感じたなどは期待していない。そういうこともあるのだと知ってほしい。
“amazon.co.jpより
7位:きよしこ
~内容~
少年は、ひとりぼっちだった。名前はきよし。どこにでもいる少年。転校生。言いたいことがいつも言えずに、悔しかった。思ったことを何でも話せる友だちが欲しかった。そんな友だちは夢の中の世界にしかいないことを知っていたけど。ある年の聖夜に出会ったふしぎな「きよしこ」は少年に言った。伝わるよ、きっと―。大切なことを言えなかったすべての人に捧げたい珠玉の少年小説。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 605円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 291ページ |

“言葉がうまくしゃべれない子ども・・(~大人)全然理解していなかった自分を顧みることになりました。涙があふれて、心が洗われて、・・一気に読みました。いい作品に出会えました。みなさんのレビューを見て、購入を決めてよかったです。
“amazon.co.jpより
6位:青い鳥
~内容~
村内先生は、中学の非常勤講師。国語の先生なのに、言葉がつっかえてうまく話せない。でも先生には、授業よりももっと、大事な仕事があるんだ。いじめの加害者になってしまった生徒、父親の自殺に苦しむ生徒、気持ちを伝えられずに抱え込む生徒、家庭を知らずに育った生徒―後悔、責任、そして希望。ひとりぼっちの心にそっと寄り添い、本当にたいせつなことは何かを教えてくれる物語。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 781円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 437ページ |

“重松清さんの作品を初めて読みました。何から手に取ろうかと迷い、名作と名高いこの本を読んでみました。実際読み進めてみて、重松さんの人の心を読み取る力の深く繊細な事、そしてそれを鮮やかに掬い上げ、読者の心の琴線にふれる様に描く表現力に圧倒されました。思春期と言われる時期の子供の心は独特なものがありますが、本当によく熟知なさっていると思います。
予想していた以上に重い内容もあり、現在の子供達の苦しさを思って、読み進めていくのが辛くなるところもありましたが、引き込まれて読了しました。最後の「カッコウの卵」は評判通りの名作で、涙なしには読めない作品ですが、ちょっと「泣かせにかかっている感」も強く、作品としては自分にはむしろ「ひむりーる独唱」の方が印象に残りました。
この本の作品の中では、おそらく最も暗く、地味な印象の作品ですが、こういった作品にむしろ重松清さんの才能の凄みが感じられました。人間にとって、特に思春期の子供にとって、「孤独」というものがいかに大きな影響を与えるか…近年この作品に描かれる様な事件も増えていますが、改めてその事に気付かされた思いがします。
そしてこの少年の心に寄り添い、「君だけじゃない、人間は本当は誰もが孤独な存在なんだ」という事を言葉でなく伝えた村内先生…。「寄り添う」という姿勢に本当に頭が下がります。読んで良かったと強く思える本です。
“amazon.co.jpより
5位:とんび
~内容~
昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。愛妻の美佐子さんとのあいだに待望の長男アキラが誕生し、家族三人の幸せを噛みしめる日々。しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまう―。アキラへの愛あまって、時に暴走し時に途方に暮れるヤスさん。我が子の幸せだけをひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通して、いつの世も変わることのない不滅の情を描く。魂ふるえる、父と息子の物語。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 704円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 角川書店 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 420ページ |

“涙が止まらなかった。不器用な父、優しい息子、周りの支え、沢山の愛に感動して、久しぶりに読書で泣きました。
「お母ちゃんがおったら、背中のほうから抱いてくれる。そうしたら、背中も寒うない。お父ちゃんもお母ちゃんもおる子は、そげんして体も心も温めてもろうとる。ほいでも、アキラ、おまえにはお母ちゃんはおらん。背中はずうっと寒いままじゃ。お父ちゃんがどげん一所懸命抱いてくれても、背中までは抱ききれん。その寒さを背負ういうことが、アキラにとっての生きるいうことなんじゃ」
“amazon.co.jpより
4位:流星ワゴン
~内容~
死んじゃってもいいかなあ、もう…。38歳・秋。その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。そして―自分と同い歳の父親に出逢った。時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。やり直しは、叶えられるのか―?「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた傑作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 803円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 480ページ |

“テンポ感も良くスラスラ読めます。ただ奥さんの設定と性描写がちょっといらないかな~と思いました。男性の場合は特に父との距離感や、歳を重ねて今なら理解できる父の行動、とにかく泣いてしまった。ドラマも見ましたが原作の方が良かったです。
“amazon.co.jpより
3位:エイジ
~内容~
ぼくの名はエイジ。東京郊外・桜ヶ丘ニュータウンにある中学の二年生。その夏、町には連続通り魔事件が発生して、犯行は次第にエスカレートし、ついに捕まった犯人は、同級生だった―。その日から、何かがわからなくなった。ぼくもいつか「キレて」しまうんだろうか?…家族や友だち、好きになった女子への思いに揺られながら成長する少年のリアルな日常。山本周五郎賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 737円 |
ジャンル | 青春小説 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 463ページ |

“まず、テーマの選択が多様な作品を残している重松清独特で、いつもよくこんなに子どもの気持ち(あくまで私の子ども時代ですけれど)、煩悶を理解することができるなぁ、と不思議な共感を感じてしまいます。重松清には純粋な主人公を描いた小学生でも読める作品とちょっと過剰?ともいえるいじめなどの描写をした作品、
また、所々に性描写の見られる作品があります。
これは『きよしこ』ほどの心の底からのメッセージ性はないものの、着眼点の面白さから言っても小学生でも共感できる部類に入れていいと思います。
私自身、朝10時過ぎから読み始め、お昼ご飯を忘れて最後まで一気に読みきってしまい、重松清の世界に引き込まれ、私自身も同級生になったかのような感覚さえ抱かされました。重松清の問題提起は非常に優れたものであるし、氏の出した結論も、個人的にはうなずけるものであったと思います。とにかく一度読んでみる価値は十二分にあると思います。
“amazon.co.jpより
2位:ビタミンF
~内容~
このビタミンは心に効きます。疲れた時にどうぞ。「家族小説」の最高峰。直木賞受賞作!
38歳、いつの間にか「昔」や「若い頃」といった言葉に抵抗感がなくなった。40歳、中学一年生の息子としっくりいかない。妻の入院中、どう過ごせばいいのやら。36歳、「離婚してもいいけど」、妻が最近そう呟いた……。一時の輝きを失い、人生の“中途半端”な時期に差し掛かった人たちに贈るエール。「また、がんばってみるか——」、心の内で、こっそり呟きたくなる短編七編。直木賞受賞作。(「BOOK」データベースより)
価格 | 693円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 362ページ |

“30代後半から40歳、子持ちの男性を描いた短編集。さまざまな親子関係が出てきます。どれもなさそうで、ありそうな。アラフォー男性以外でも思うところがありそうなお話たちです。家族とはどうあるべきか考えさせられる。でも重すぎず、さらりと読める。著者の作品ははじめて読みましたが、ほかの作品も読んでみたいと思いました。
“amazon.co.jpより
1位:きみの友だち
~内容~
わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。足の不自由な恵美ちゃんと病気がちな由香ちゃんは、ある事件がきっかけでクラスのだれとも付き合わなくなった。学校の人気者、ブンちゃんは、デキる転校生、モトくんのことが何となく面白くない…。優等生にひねた奴。弱虫に八方美人。それぞれの物語がちりばめられた、「友だち」のほんとうの意味をさがす連作長編。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 781円 |
ジャンル | 青春小説 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 重松 清 |
ページ数 | 436ページ |

“小6の娘が小学校か塾の教科書に一部話が載っていて続きがよみたいと、同じ重松清さんの「その日のまえに」を買ってっというので購入しようといろいろ見ていたら、こちらの方が彼女には内容が興味深いのではないかと思い、購入しました。手にすると「ふーん」とリアクションが薄かったのですが、その晩「その日のまえに」そっちのけで読んでました。おもしろいそうです。”amazon.co.jpより
重松清の小説のおすすめの選び方
テーマで選ぶ
人生
重松清さんの初期作品は人生について書かれた作品が多くみられます。人生の失敗、後悔、懺悔から立ち直り人生の光を見出す再生の物語が特徴です。テレビドラマ化した「流星ワゴン」直木賞を受賞した「ビタミンF」などが人生をかいた作品で有名です。自分の人生に悩んでる方や疲れている方は重松清さんの人生が書かれた作品を読むと元気がもらえるでしょう。
家族
重松清さんは家族をテーマにした作品も多く書かれています。父親一人が子供一人を育てるという話が多いように思います。家族がテーマの作品は、涙なしでは語れなず泣ける作品が多いと評判が高い作品が多いです。ドラマ化された「希望ヶ丘の人びと」や「とんび」、映画化された「幼な子われらに生まれて」が家族をテーマにした作品の代表作といえるでしょう。
学生
教育学部出身の重松松清さんは学校、いじめ、教師をテーマにした学生が主人公の小説も多く見受けられます。「青い鳥」「きみの友だち」のような感動し心が温まる作品もあれば、いじめ問題をテーマにした「ナイフ」や通り魔事件に巻き込まれる「エイジ」など暗めの問題作など様々です。学生の方や学生の子供を持つ方におすすめのジャンルです。

未来
重松清さんの作品は未来を見据えた作品も多く書かれています。「希望の地図」という作品は「3.11から始まる物語」というサブタイトルにあるように東日本大震災のその後を取り扱った作品です。中学受験に失敗した主人公が被災地を巡り未来に向かって自身を再生していく物語です。重松清さんが東日本大震災に向き合った渾身の作品と言えるでしょう。
社会
重松清さんの作品は社会問題を取り扱った作品も多く、特にいじめを取り扱った作品を多く執筆しています。社会問題を取り扱った作品で最も読者に衝撃を与えたのは「木曜日の子供たち」でしょう。19人のクラスメイトが毒殺されるというショッキングな内容の作品です。涙を誘うような感動作もあれば、このような衝撃的な問題作を世に送り出しています。
小説の長さで選ぶ
長編小説
長編小説は時間があるときにじっくりと読むのがおすすめです。重松清さんの長編小説は家族・人生・学校など様々なテーマの長編小説を書いています。自分の趣向や興味に合った作品を選んで読むのがいいでしょう。時には考えさせられ新しい気づきを得たり、感動し涙する事もあるでしょう。素晴らしい作品が多くページを読む手が止まらなくなることもあるので、まとまった時間を作って読む事をおすすめします。
短編小説
短編小説は通勤時間や寝る前など隙間時間にサラリと読みたい方におすすめです。重松清さんは週刊誌などの連載で短編作品を数多く書いています。重松清さんの短編は話しの構成が丁寧でしっかりしており、読み応えのある短編が多くみられます。長編小説など読む時間がない忙しい方は短編小説を読むのをおすすめします。

メディアミックス作品を選ぶ
重松清さんの小説は様々な作品で映画化やドラマ化などメディアミックスされた作品が多くあります。「十字架」や「きみの友だち」「青い鳥」などは映画化で有名な作品、「トンビ」「流星ワゴン」「希望ヶ丘の人びと」などがドラマ化された代表作品です。映画やドラマを見た後で原作を読むとイメージしやすいですいので、重松清さんを初めて読む方や小説が苦手な方は先にメディアミックス作品を見るといいでしょう。

重松清の小説のおすすめまとめ
今回は重松清さんのおすすめ作品と選び方について紹介してきました。涙を流せる作品を読みたい方は重松清さんの作品はおすすめです。涙腺崩壊する事、必至です。読みやすく学校をテーマにした作品も多いので、あまり小説にふれたことのない学生の方が読むと、小説の魅力を知る事ができるでしょう。今回の紹介で重松清さんの作品に魅力を感じてくれるのは幸いです。
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