【2023年最新】大佛次郎賞受賞作品のおすすめランキング10選

大佛次郎賞,おすすめ 小説
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大佛次郎賞受賞作品のおすすめ人気比較ランキングトップ10です。各大佛次郎賞受賞作品のあらすじや価格情報からクチコミやレビューまでを徹底的にランキング形式でご紹介!みんなが選んだおすすめの大佛次郎賞受賞作品をあなたにお届けします。

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おすすめの作品がいっぱい!大佛次郎賞とは!? 

大佛次郎賞,おすすめ

『大佛次郎賞』とは、小説やノンフィクションなどに定評がある大佛次郎の幅広い業績を記念して、大佛次郎の没年である1973年に朝日新聞社が設けた文学賞です。対象となる作品は、「日本語の散文作品として質が高い作品」や「人間精神への鋭い洞察を含む作品」、「歴史・現代文明の批評としての意義が高い作品」です。

2023年最新の大佛次郎賞受賞作品

『暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ』


~内容~

広島の軍港・宇品に置かれた、陸軍船舶司令部。
船員や工員、軍属を含め30万人に及ぶ巨大な部隊で、1000隻以上の大型輸送船を有し、兵隊を戦地へ運ぶだけでなく、補給と兵站を一手に担い、「暁部隊」の名前で親しまれた。
宇品港を多数の船舶が埋め尽くしただけでなく、司令部の周辺には兵器を生産する工場や倉庫が林立し、鉄道の線路が引かれて日々物資が行きかった。いわば、日本軍の心臓部だったのである。
日清戦争時、陸軍運輸通信部として小所帯で発足した組織は、戦線の拡大に伴い膨張に膨張を重ね、「船舶の神」と言われた名司令官によってさらに強化された。
とくに昭和7年の第一次上海事変では鮮やかな上陸作戦を成功させ、「近代上陸戦の嚆矢」として世界的に注目された。
しかし太平洋戦争開戦の1年半前、宇品を率いた「船舶の神」は志なかばで退役を余儀なくされる。

昭和16年、日本軍の真珠湾攻撃によって始まった太平洋戦争は、広大な太平洋から南アジアまでを戦域とする「補給の戦争」となった。
膨大な量の船舶を建造し、大量の兵士や物資を続々と戦線に送り込んだアメリカ軍に対し、日本の参謀本部では輸送や兵站を一段下に見る風潮があった。
その象徴となったのが、ソロモン諸島・ガダルカナルの戦いである。
アメリカ軍は大量の兵員、物資を島に送り込む一方、ガダルカナルに向かう日本の輸送船に狙いを定め、的確に沈めた。
対する日本軍は、兵器はおろか満足に糧秣さえ届けることができず、取り残された兵士は極端な餓えに苦しみ、ガダルカナルは餓える島=「餓島」となった。

そして、昭和20年8月6日。
悲劇に見舞われた広島の街で、いちはやく罹災者救助に奔走したのは、補給を任務とする宇品の暁部隊だった――。
軍都・広島の軍港・宇品の50年を、3人の司令官の生きざまを軸に描き出す、圧巻のスケールと人間ドラマ。
多数の名作ノンフィクションを発表してきた著者渾身の新たなる傑作。

(Amazonより)

価格 2090円
ジャンル ノンフィクション
著者 堀川 惠子
ページ数 394ページ

大佛次郎賞受賞作品のおすすめランキング

10位:鶴見俊輔伝


~内容~

戦後日本を代表する思想家の93年の歩み。幼少期から半世紀にわたって行動をともにした著者による、初めての本格的かつ決定的評伝。後藤新平を祖父に、鶴見祐輔を父に生まれた鶴見俊輔。不良化の末、渡米してハーヴァードに入学。日米交換船で帰国して敗戦を迎える。その後の50年にわたる「思想の科学」の発行、「ベ平連」の活動、「もうろく」を生きる方法まで。あらゆる文献を繙き、著者自身の体験にも照らしつつ、稀代の哲学者の歩みと思想に迫る。

(Amazonより)

価格 3190円
ジャンル 評伝
出版社 新潮社
著者 黒川 創
ページ数 566ページ
口コミ
口コミ

“2015年に93歳で亡くなった哲学者。鶴見の薫陶を受けて育った、秘蔵っ子といっていい著者の手によって書かれたこの伝記は、とてつもない面白さに満ちている。鶴見俊輔のようなユニークな知性がどうやってつくられていったのかが、歴史的背景のなかで緻密に描かれていく。時代の出来事や関係者による証言が引用される(けっこう膨大に)が、それがちっともわずらわしくない。著者が小説家で、文章の造形に優れているためだろうか。小さな出来事、短い証言、初めてみた名前の人物も、生きている。幼い著者自身も登場する。創作者の自意識はかけらもなく、鶴見俊輔の目にうつり、彼の興味をかき立てた「庶民」の一人として、おそらく鶴見が長い生涯の活動のなかで蒔いた種はこういうふうに芽を出していったのだろうなという印象を与える。分厚くてなかなか読み通せないけれど、頁を開くたびにわくわくとした喜びをおぼえています。鶴見俊輔さん、ほんとうに素敵です。”amazon.co.jpより

9位:脊梁山脈


~内容~

上海留学中に応召し、日本へ復員する列車の中で、矢田部は偶然出会った小椋に窮地を救われる。帰郷後、その恩人を探す途次、男が木地師であることを知った矢田部は、信州や東北の深山に分け入る。彼らは俗世間から離れ、独自の文化を築いていた。山間を旅するうち、矢田部は二人の女性に心を惹かれ、戦争で失われた生の実感を取り戻していく…。大絶賛を浴びた著者初の現代長編。

(「BOOK」データベースより)

価格 2264円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 乙川 優三郎
ページ数 496ページ
口コミ
口コミ

“時代小説以外の乙川優三郎に不安と期待があったが、文書力に違いはなく、美しいすっきりとした日本語に改めて感心した。いつもながら会話が見事。
復員列車で世話になった男を探す旅が、木地師のルーツをたどる旅へ。その途中に出会った二人の女性。静と動と対照的でありながら、どちらも芯は強い女性だと思う。私には空襲で惨死した父の分も必死で夢を追いかける佳江が、奔放の中に純粋さと真摯さを感じて大変魅力があった。
戦争で精神を病んだ知人、旅館の女中が語る学童疎開の子供達の哀れさ、厳しさ。東京空襲の残酷さがリアルに胸に迫ってくる。
木地師のルーツが皇族であると伝承され、木地師がかつて菊花紋を使うことを許されていたという謎を解くために、古代史の世界に入り込み、主人公が天皇家の系図を考察するくだりは、私には難しかったですが、古代史オタクの友人に言わせると「よくここまで考えたなあ」というものだそうです。乙川さんはここで聖徳太子の正体まではっきりと書いています。なんだかすごい。
みんな自分の分水嶺を越えて生きているのだと、登場人物達への共感といとおしさで、胸がいっぱいになりました。読後は、何か大きな世界をどっぷりと見せてもらったような、言葉に出来ない感動と満足感がありました。でもこういう小説を書いているのでは、寡作と言われても当然かな。ファンとしては次作を首を長くして待っています。
amazon.co.jpより

8位:鏡川


~内容~

私の胸中にはいくつかの川が流れている。幼き日に見た真間川、蕪村の愛した淀川、そして母の実家の前を流れる鏡川だ―。明治維新から大正、昭和初期までを逞しくも慎ましく生きた、自らの祖先。故郷・高知に息づいた人々の暮らしを追憶の筆致で描く。脱藩した母方血族、親族間の確執を恋慕、母が語ったある漢詩人の漂泊…。近代という奔流を、幼き日の情景に重ね合わせた抒情溢れる物語。

(「BOOK」データベースより)

価格 1411円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 安岡 章太郎
ページ数 211ページ
口コミ
口コミ

“同じ作者の「海辺の光景」は日本の近代文学の中で1,2を争うような奇跡のような傑作である。その作品と肩を並べる安岡章太郎の傑作である。「流離譚」は明治維新と自らの祖先を関係づけた社会性のある作品であったが、本作の主人公は社会から取り残された芸術家の祖先を描いており、どちらが作者に近いかといえば後者であり、前者が父性、後者は母性を思わせる。作者が「海辺の光景」で描いたのは母親であり、この鏡川はそれに近く、安岡章太郎は実は大変な教養人であり、冷徹な目で母性を描いている事がわかる。”amazon.co.jpより

7位:本の魔法


~内容~

古井由吉『杳子・妻隠』、島尾敏雄『死の棘』、中上健次『岬』など、戦後を代表する数々の文学作品の装画・装幀を手がけ、作家と密につながり、深い読みを表現してきた芸術家が照射する、文学と人間の深淵。

(「BOOK」データベースより)

価格 2200円
ジャンル 文芸作品
出版社 白水社
著者 司 修
ページ数 264ページ
口コミ
口コミ

“著者の『 戦争と美術 』は印象的だった。画家と作品を一体のものとして考えて、戦争画やそれを書いた画家に対して、実作者だからこそなしえる説得力のある言葉で批判をしていた。『戦争と美術』読了後、熱心な読者でこそないが、著者の作品を気にするようになった。

本書は、著者が装幀・装画を担当した15冊の本について、その制作過程や作者とのかかわり、当時の著者の心の動きなどを描いている。また、著者の家族や若き日に関する思い出などにも触れられており、初めて知ることも多かった。

描かれた装幀・装画の作業過程は、対象となった作品もしくはその作者と著者の“格闘”とも読める。だからだろうか、全体としては、作者あっての装幀・装画でありながらも、それぞれが著者の独立した“作品”のようにも見え、著者と深く結びついているという印象を受けた。そこに、約20年前に読んだ著者の主張を思い出し、改めて深い説得力を感じた。

最終章の小川国夫の「戦争はあってはならない」という言葉が胸に残る。“してはならない”ではなく“あってはならない”である。

なお、瑕瑾であるが、241ページにある「小林多喜」は、小森多喜が正しい。そのすぐ後ろに「小森家」と出てくるだけに、残念である(この指摘は単行本についてで、文庫では訂正されている)。
amazon.co.jpより

6位:極夜行


~内容~

ひとり極夜を旅して、四ヵ月ぶりに太陽を見た。まったく、すべてが想定外だった―。太陽が昇らない冬の北極を、一頭の犬とともに命懸けで体感した探検家の記録。

(「BOOK」データベースより)

価格 1925円
ジャンル 文芸作品
出版社 文藝春秋
著者 角幡 唯介
ページ数 333ページ
口コミ
口コミ

“角幡ウオッチャーを(勝手に)自認する私は、仕事の合間を縫ってこの極夜探検前に1回、後に2回、角幡氏の講演を聞きに行った。何度もあんな面白い体験談を聞いてしまった後では、本を読んでもつまらなく感じてしまうのではないかとドキドキしながら手に取ったが、
そんな心配は杞憂だった。
シロクマにデポを破壊された絶望感、犬を食料にせざるを得ないかもしれない切迫感、獲物を捕りにさらに奥地へ入り込んでしまった時の焦りと真の極夜に身を置いた不思議な恍惚感・・・
講演会では「他人事」としてふーんと聞いていた話がまるで自分自身の体験のように迫ってくる。やはり角幡氏は体験型ノンフィクションの名手だ。
またすごい探検をして面白い本を書いてもらう資金の一助になるように皆さん本は借りて読まず買って読みましょう。
しかし、今回の探検でも数回は死んでいてもおかしくない場面に遭遇されているように思う。生きてこそ体験記も書けるというもの。どうかこれからも命は大事にしてくださいね。
amazon.co.jpより

5位:土の記


~内容~

東京の大学を出て関西の大手メーカーに就職し、奈良県は大宇陀の旧家の婿養子となった伊佐夫。特筆すべきことは何もない田舎の暮らしが、ほんとうは薄氷を踏むように脆いものであったのは、夫のせいか、妻のせいか。その妻を交通事故で失い、古希を迎えた伊佐夫は、残された棚田で黙々と米をつくる。

(「BOOK」データベースより)

価格 1650円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 高村 薫
ページ数 248ページ
口コミ
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“新聞に文珍の書評があった。とにかく面白いとのこと。
試しに読んでみた。レディジョーカー、マークスの山以来、、、スニーカー刑事が懐かしい、、、
さて、この本の濃密さは気にならない、黄昏ゆく自分の人生と重なる。
軽快さは心地よい、市井の賑わいを感じる。
亡くなった妻の不貞は確実のようだ、そしてその妹と行く末、これが通奏低音。
下巻の到着が楽しみだ。
amazon.co.jpより

4位:天狗争乱


~内容~

「桜田門外ノ変」から4年。開国か攘夷かで騒然としていた幕末に、徳川御三家・水戸藩の尊王攘夷派有志が筑波山で挙兵した。幕府と鋭く対峙しつつ、決然と戦い、京都を目指した天狗勢。その凛然とした軌跡を克明に記し、非業の最期を劇的に甦らせた、歴史小説の白眉。

(「BOOK」データベースより)

価格 972円
ジャンル 時代小説
出版社 朝日新聞社
著者 吉村 昭
ページ数 586ページ
口コミ
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“ずっと以前から水戸の天狗勢の顛末について知りたかった。幕末を沸騰させた尊皇攘夷思想の本家というべき彼らがなぜ水戸から越前まで苦難の旅の末、非情な最期を迎えなければならなかったのか。彼らは一橋(徳川)慶喜を敬慕し、慶喜を頼って京都を目指したのだ。長州の過激浪士のように幕府を軽んじたものでもなかった。内容は吉村昭らしく資料から丹念に事実を拾い上げて、目の詰まった織物のような緻密さで天狗勢の悲劇を書ききっている。史実の累積のみがもつリアリティというかどっしりとした感動を味わえる。幕末といえばまず龍馬や新撰組なのだけれど、天狗勢のことを知らねばあの時代をわかったことにはならないだろう。”amazon.co.jpより

3位:出星前夜


~内容~

寛永十四年、突如として島原を襲った傷寒禍(伝染病)が一帯の小児らの命を次々に奪い始めた。有家村の庄屋・鬼塚甚右衛門は旧知の医師・外崎恵舟を長崎から呼ぶが、代官所はあろうことかこの医師を追放。これに抗議して少年ら数十名が村外れの教会堂跡に集結した。折しも代官所で火事が発生し、代官所はこれを彼らの仕業と決めつけ討伐に向かうが、逆に少年らの銃撃に遭って九人が死亡、四人が重傷を負う。松倉家入封以来二十年、無抵抗をつらぬいてきた旧キリシタンの土地で起こった、それは初めての武装蜂起だった…。第35回大佛次郎賞受賞の歴史超大作。

(「BOOK」データベースより)

価格 964円
ジャンル 時代小説
出版社 小学館
著者 飯嶋 和一
ページ数 714ページ
口コミ
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“大作ですね。歴史の表舞台に立つ、侍大将や芸術家や政治家が主人公ではなく、さらに主要な町での話ではなく、敗者の物語でもあるため、蹂躙された名もなき者たちの背景を書き込むための努力はいかほどだったかと偲ばれます。宗教やキリスト教の素地があると分かりやすく、さらに、城好きな方や戦好きな方も細かい書き込みがあるので、物語の背景として楽しめると思いますが、この物語の主人公は、二人の医師(外崎計恵舟と寿安)と鬼塚監物(歴史上の人物、天草四郎と共に首を晒される)。その三者三様の生き様ー迷いを含めてーその書き込みが、いずれも読み応えありました。残念なのは、末次平左衛門がほんの脇役だったことでしょうか。
飯嶋氏は、世間に阿る作品をお書きにならない。それ故、こういう骨のある男たちを書くと存在感と臨場感を持たせることが出来るのでしょう。自分の器が小さいと書けない男たちばかりを扱われています。次作も楽しみです。
amazon.co.jpより

2位:帰郷


~内容~

戦争は、人々の人生をどのように変えてしまったのか。帰るべき家を失くした帰還兵。ニューギニアで高射砲の修理にあたる職工。戦後できた遊園地で働く、父が戦死し、その後母が再婚した息子…。戦争に巻き込まれた市井の人々により語られる戦中、そして戦後。時代が移り変わっても、風化させずに語り継ぐべき反戦のこころ。戦争文学を次の世代へつなぐ記念碑的小説集。第43回大佛次郎賞受賞作。

(「BOOK」データベースより)

価格 638円
ジャンル 短編集
出版社 集英社
著者 浅田 次郎
ページ数 264ページ
口コミ
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“戦中、戦後の市井の日本人の姿。生きようとする魂が浅田次郎の筆によって、目前に蘇ったように描かれる。
・天の河の見下ろす富士の裾野で、「帝國陸軍上等兵」と「陸自士長」が出会う『不寝番』は、短い会話の重みが男の胸に響く。「ジャングルの中や船倉の底や、凍土の下に埋もれていった日本人を、外国人のように考えていた自分」(p164)には刮目させられた。
・『歸郷』は帰還兵の悲劇と、それでも生きようとする小さな希望を、街の娼婦の人生を絡めて描く。「もしかしたら、あんたが、三人目の神様かもしれないな」(p47)
・皇軍の証である金色(コンジキ)の鵄(トビ)を、染井軍曹は焼け跡の銀座にみる。『金鵄のもとに』は衝撃的な内容と相まって読むのが辛い。あまりにも辛い。「あんなところに四万人の兵隊を送り込んで、食料は現地調達しろってんだから、はなっから敵はアメ公じゃねえや」(p206)「……もうお国の勝手で飢え死んじゃならねえんだ」(p212)これが戦争の本質だといわれれば、その通りか。

世代を超えて語り継がれるべき「非戦文学」。日本人の魂のあからさまな姿をみた。
「お国のためも糞もねえ」(p29)。
家族のためにできること、生きることを考える。僕も昨今の”自粛ムード”に安易に流されないようにしよう。
amazon.co.jpより

1位:笑いオオカミ


~内容~

シベリアが見えるところまで 父と墓地に暮らす少年は、ある夜、男女の心中を目撃した。数年後、少年は死んだ男の娘を連れて列車の旅に出る。二人の眼に映る、敗戦下の日本とは。生を奪われた無数の子どもたちに想いを馳せ描く冒険譚。
◎単行本未収録「犬と塀について」併録

津島佑子に飛躍をもたらしたのは、彼女が安吾の作品に見出した「ひんやりとした、熱い風」である。
それこそが「兄」である。以後、津島佑子はこの「兄」に連れられて、オオカミ=遊動民の旅に出たのである。 ―柄谷行人「津島佑子とオオカミ」より

(Amazonより)

価格 3740円
ジャンル 文芸作品
出版社 人文書院
著者 津島 佑子
ページ数 440ページ
口コミ
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“私たちのように地球に生まれてくる生命体は、誕生と同時に、必ずそこに死を含めていなければならない宿命を持ち合わせている。この”死”あるいは”終わり”の時は見えなくて、だからこそなのだろうか、私たち人間たちは、すぐ隣に潜んでいるらしい”彼岸の世界”を恐れ、そしてあこがれを抱いている。
「ヒトの命・ムシの命」”いんなあとりっぷ”の中でも語られているように、「生き物というものは地球のエネルギーのしぶき」のようなものであり、「これまでに死んだ無数のムシたち、ヒトたちは”命”の海に戻っただけ」なのだとする、津島佑子の生命体の「可逆の可能性」を、『ジャングル・ブック』(Rudyard Kipling)から連想される「ジャングルの思想」と幾層にも重ね合わせて描こうとした文学的意欲が津島佑子という芸術家の現在ではないだろうか。
私たちの「生」は、ムシたちの「生」に比べて何ら優れているものではない・・・
ただ、私たちは「アケーラ」や「モーグリ」たちのように、その「生命体の、飛び散るしぶき」を見つめ、
そして描くことのできる”眼”を持っているだけなのである。
その”眼”が捉えた”命”と”可逆の可能性”こそが、この『笑いオオカミ』なのである。
amazon.co.jpより

大佛次郎賞以外のおすすめの作品賞は?

直木賞

直木賞は、大衆文学に贈られる賞で日本で有名な賞の一つと言えるでしょう。娯楽性の高い面白い本が受賞される傾向があります。娯楽性の高い小説や本当に面白い小説を読みたい方はこの賞の受賞作を手に取ってみると良いでしょう。

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芥川賞 

芥川賞は純文学を対象にした文学賞で、直木賞と並び日本で最も有名な賞といえるでしょう。

芸術性や文章の美しさなどが審査の対象になります。純文学が好きな方や小説に芸術性を求める方は芥川賞受賞作品を読むのをおすすめします。

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江戸川乱歩賞 

江戸川乱歩賞はミステリー小説や推理小説などを対象とした賞です。ミステリー好きな方や意外性を求める方におすすめです。また、受賞後のサポートがしっかりしているのもこの賞の特徴と言えるので、気に入った作品があったら、その作家さんの他の作品を取って見るのもいいでしょう。

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本屋大賞 

本屋さんの書店員だけが投票して選ばれる賞です。本屋さんが選ぶ作品ですので有名無名にかかわらず、本当に面白い小説が選ばれることが多いです。作品選びに失敗したくない方や作品世界に引き込まれたい方におすすめです。

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星新一賞 

SFなどの「理系文学」を対象にした賞です。星新一さんがショートショートの名手だったこともあり、短編やショートショートが対象になります。SF小説が好きな方はもちろんですが、短編で読みやすいので読書慣れしていない方や読書の時間があまり取れない方におすすめです。

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日本SF大賞

日本SF大賞は、1980年に日本SF作家クラブが設立した文学賞です。SFジャンルの中で、プロの作家がプロの作品を選ぶ形式の賞では初めてで、小説以外にも漫画やノンフィクションなども受賞しているのが特徴です。

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すばる文学賞

「すばる文学賞」とは集英社主催の純文学の公募新人文学賞で、エンターテメイト性を兼ね備えた作品が選ばれることが多いのが特徴です。芥川賞の候補にも挙がる文学賞でもあり、注目度の高い文学賞の一つと言えるでしょう。ストーリー重視の純文学を読みたい方におすすめの賞です。

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山本周五郎賞

「山本周五郎賞」は三島由紀夫賞と同時に1988年に創設されました。昭和期に大衆文学や時代歴史小説で有名な山本周五郎にちなんで、目を見張るような物語性を有する小説に贈られる文学賞です。一般には「山本賞」や「山周賞」などと呼ばれています。

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日本ファンタジーノベル大賞

日本ファンタジーノベル大賞は1989年に創設された、未発表の創作ファンタジー小説を対象とした、プロ・アマを問わない公募型の文学賞です。 日本ファンタジーノベル大賞を受賞した作品は、新潮社から刊行されるのが特徴で、受賞作の中にはアニメ化された作品もあります。

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日本ホラー小説大賞

日本ホラー小説大賞とは、株式会社KADOKAWAと一般財団法人角川文化振興財団が主催していた日本の公募新人文学賞です。1994年から2018年まで続いた文学賞で、『同じ時代を生きている全ての読者と、恐怖を通して人間の闇と光を描こうとする才能豊かな書き手のために』をコンセプトとしているのが特徴です。

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大佛次郎賞のおすすめまとめ

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ここまでおすすめの大佛次郎賞受賞作品やその他の文学賞を紹介してきましたがいかがでしたか。この記事がみなさんの小説選びの一助になっていれば幸いです。みなさんの読書生活がよりよいものになることを切に願っております。

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