【2023年最新】夏目漱石の小説のおすすめ人気ランキング20選

赤川次郎,おすすめ,三毛猫ホームズ 小説
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明治の文豪である夏目漱石を知らないという方は少ないのではないでしょうか。国語の授業で習うだけでなく、私たちが使っていた1000円札の肖像画にもなっていたので、非常にみじかな存在ですよね。今回は夏目漱石の作品を、作品の知名度、小説の長さや媒体などを基準に、おすすめの作品をランキングを用いてご紹介いたします。

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おすすめの小説家夏目漱石とは 

夏目漱石,おすすめ

月が綺麗ですねという言葉を聞いて、愛してるの意味を指していると思う方は多いのではないでしょうか。この言葉は夏目漱石が英語教師をしていたときに生徒にそう教えたとされています。このように、今となっては私たち日本人に取って最もみじかな作家であり、非常に有名な方ですよね。しかし、実は意外なことに作家としての活動期間は11年のみという短いものなのです。夏目漱石の活動期間が短かったのは、夏目漱石が非常に短命であったことが理由とされています。晩年、胃潰瘍に悩まされた夏目漱石は当時書いていた『明暗』を未完のまま、49年という短い生涯に幕を閉じました。また、実は夏目漱石は小説家だけでなく評論家や英文学者としても活動していました。作家として活動する数年前にはイギリス留学をしており、その時の経験が作家人生に影響を与えたとされています。

夏目漱石のおすすめの作風 

夏目漱石の作品は「余裕派」と呼ばれていました。「余裕派」を簡単に説明すると、世俗から離れて余裕を持った態度で自然や芸術を眺めようというものです。夏目漱石誕生の翌年に江戸が崩壊し、夏目家が没落しつつあったり、生後4ヶ月で里子に出され、さらに1歳の時には父親の友人であった塩原家に養子に出されるなど、数奇な運命を辿っていきました。そのような背景から夏目漱石は国に反抗的な態度を貫いていきました。こういった背景が作風に表れたのではないでしょうか。

夏目漱石の小説のおすすめ人気比較ランキング

20位~6位

20位:倫敦塔


~内容~

イギリス留学中に倫敦塔を訪れた漱石は、一目でその塔に魅せられてしまう。そして、彼の心のうちからは、しだいに二十世紀のロンドンは消え去り、幻のような過去の歴史が描き出されていく。イギリスの歴史を題材に幻想を繰りひろげる「倫敦塔」をはじめ、留学中の紀行文「カーライル博物館」、男女間における神秘的な恋愛の直観を描く「幻影の盾」など七編をおさめる。

(「BOOK」データベースより)

価格 539円
ジャンル 短編集
出版社 新潮社
著者 夏目 漱石
ページ数 320ページ
口コミ
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"漱石の全集は持っているのですが、重いのと、字が小さいので書棚の飾りになっていました。それを、文庫本で読め、字の大きさも老眼が進んでいる私にはありがたく、満足しています。安野光雅氏の表紙の絵もいいと思います。"amazon.co.jpより

19位:文学論


~内容~

一九〇三年苦しいロンドン留学から帰国した漱石は帝大で教壇に立つ。後の文豪の世界文学との邂逅は近代日本に何をもたらしたか。一見難解な外観、厖大な引用、苦渋とユーモアの口調に漲る文学修行の精華。西洋と日本をつなぐ迫力満点の講義録。

(「BOOK」データベースより)

価格 946円
ジャンル 講義録
出版社 岩波書店
著者 夏目 漱石
ページ数 405ページ
口コミ
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"漱石の文学論。
漱石は力量においては、中学の3年間だけで英検一級程度の語学力に上昇したという非常な秀才であったらしいが、英国留学においてはコミニケーションがうまくいかず苦悩したあげく、発狂のうわさが帰国の留学生から伝えられるほどだったと云われていた。
この本の序文にはそのときの苦い思い出つづられて、自分は官命によって留学し英語を学ぶつもりが果たしてかなわず、下宿に篭って英文学研究に勤しんだことが書かれている。序文はつとに有名らしいが、その後半に帰朝後も「神経衰弱にして兼狂人」にして親戚のものすらこれを認めたとある。この狂気が天才と紙一重的な作品を生み出したかは宮城音弥の「天才」を読むとその構造がわかるというものだが、たしかに狂気は作品を生みえる土壌と漱石自身が捉えていたことに、まず驚いた。
しかし、それにしても、本書をとりあえず見てほしいところだが、「文学的内容の形式は「F+f」なることを要す」に始まり、容赦なく文学をこの式でズタズタにしていき、文学を数量的関係にみたてたり、分類してゆく。類型論というかジュネットという感じで構造主義の先駆のようだが、これほど読みにくくする必要はないだろう。気負いすぎである。こうした思いは当時の東大の学生にもあったようで、逆にその不評が当時の漱石いたく傷つけたようで「坊ちゃん」などにも恨みをぶつけているところが顕れているところだが、不評は無理もない。
しかし、この文学論にぶつかって会得することはあるに違いない。なにしろ、漱石の文学を生んだのはこの文学論以降なのだから。
"amazon.co.jpより

18位:私の個人主義


~内容~

文豪漱石は、座談や講演の名手としても定評があった。身近の事がらを糸口に、深い識見や主張を盛り込み、やがて独創的な思想の高みへと導く。その語り口は機知と諧謔に富み、聴者を決してあきさせない。漱石の根本思想たる近代個人主義の考え方を論じた「私の個人主義」、先見に富む優れた文明批評の「現代日本の開化」、他に「道楽と職業」「中味と形式」「文芸と道徳」など魅力あふれる5つの講演を収録。

(「BOOK」データベースより)

価格 726円
ジャンル 講演集
出版社 講談社
著者 夏目 漱石
ページ数 170ページ
口コミ
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"講演会の口調をそのまま文字に起こした内容になっているので、夏目漱石のお茶目でユーモラスな空気感がよく伝わってきます。
社会全体の価値観が大きく変わる中で、やはりバランスのとれた見方をしていたんだなぁと、論旨にはまだまだ現代の社会に対しても通ずるところがあり、今日日の日本社会や人々の考え方を俯瞰する視点を整理するのにも役立ちました。
"amazon.co.jpより

17位:硝子戸の中


~内容~

明治期の文学者、夏目漱石の最後の代表的な随筆。初出は「東京朝日新聞」「大阪朝日新聞」[1915(大正4)年]。「こころ」と「道草」の間であり、胃潰瘍で体調不良の時期に書かれた。漱石自身である「私」は自宅の書斎という硝子戸の中にいる。その内側から眺める世界やさまざまな人々との関係、また幼いころの思い出などが生と死、過去と現在をめぐる短いエピソードとして表出されている。

(Amazonより)

価格 823円
ジャンル 短編小説
出版社 青空文庫
著者 夏目 漱石
ページ数 112ページ
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"ルソ-の「告白」は、私小説の始まりだという。夏目漱石は最晩年に漱石にとっての「告白」を試みるも、意に反してなんだか暖かい読み物になってしまった、と照れている。なかなか、ほんとうのことは書けないものだ、と。「本当の事実は人間の力では叙述できない」、とも。
「硝子戸の中」は、フランスの研究者フィリップ・フォレストが私小説論で注目していた作品です。硝子戸の中から見える世間の移ろいをスケッチするという随筆の形をとっているけれど、漱石の心を行き来し沈殿した小さな物語の数々を人生の最後に著わしたかったのでしょう。
とりわけ、「水に溶けて流れかかった字体を、きっとなってやっと元の形に返したような際どい私の記憶の断片にすぎない」、と書く母の思い出は、地の心がでていて、自在に語る漱石の呼吸が聞こえてくる。「夏になると母は始終紺無地の絽の帷子を着て、幅の広い黒嬬子の帯を締めていた。・・私の記憶に残っている母の姿は、いつでもこの真夏の服装で頭の中に現れるだけ」、なので、碁をうつ母、昼寝をして悪夢に襲われ、大声でよんでしがみついた母、もすべてこの服装だったと、回想している。 これにつられて、私も母の服装を思い出そうとしたけれども、今では覚束なくなっている。
"amazon.co.jpより

16位:琴のそら音


~内容~

明治期の文学者、夏目漱石の初期の短編小説。初出は「七人」[1905(明治38)年]。法学士の主人公が久しぶりに友人の津田を訪ねる。主人公の婚約者がインフルエンザだと聞くと、幽霊を研究している津田は最近インフルエンザから肺炎になって死んだ親戚の若い女性の魂が出征中の夫に会いにいった話をする。不安になった主人公に帰り道で出合う子供の棺桶を担ぐ一団や犬の遠吠えの声が追い打ちをかけるが、翌朝早く婚約者の家を訪ねてみると、全快していた。会話を多用するスタイルが夜や死の不安と幸福や結末の対照を際立たせている。

(「BOOK」データベースより)

価格 495円
ジャンル 短編小説
出版社 青空文庫POD
著者 夏目 漱石
ページ数 52ページ
口コミ
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"面白い‼ 何、何、それから?と加速度が付いて、発展していき、揺れ動いて、ストンと落ちて、その後に、また、もう一捻りがあって、最後にほっと和んで、最初に戻る。
読者に良い読み物を贈り物に下さった感じです。酷暑日が12日続いて、もういい加減うんざりの朝に、とても良い時間でした。
"amazon.co.jpより

15位:虞美人草


~内容~

愛されることをのみ要求して愛することを知らず、我執と虚栄にむしばまれ心おごれる麗人藤尾の、ついに一切を失って自ら滅びゆくという悲劇的な姿を描く。厳粛な理想主義的精神を強調した長篇小説で、その絢爛たる文体と整然たる劇的構成とが相まって、漱石の文学的地位を決定的にした。明治40年作。

(「BOOK」データベースより)

価格 1300円
ジャンル 文芸作品
出版社 岩波書店
著者 夏目 漱石
ページ数 428ページ
口コミ
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"とにかく読んで面白い。文章は古くさいが、物語がテンポよく展開していくところは小気味よい。込み入った物語ではないが、構成が複雑すぎる現代の小説よりかえってスリリングで、時代を感じさせない。人物の性格、心の動き、ちょっとしたしぐさの描写なども精密で、そういうことあるよなと思わされるところが随所に出てくる。むかし読んだときにはここまで面白いとは思わなかったが、あらためて読んでみてよかったと思う。
若い人には時代背景や、社会常識の違いから理解しにくいところがあるかもしれないのが難点。ただ、人間とはこういうものだということが学べるという意味で、読んで損はないと思う。また、若いころに読んだきりでストーリーもおぼろになった人には、ぜひ再読をすすめたい。
"amazon.co.jpより

14位:二百十日


~内容~

阿蘇に旅した“豆腐屋主義”の権化圭さんと同行者の碌さんの会話を通して、金持が幅をきかす卑俗な世相を痛烈に批判し、非人情の世界から人情の世界への転機を示す『二百十日』。その理想主義のために中学教師の生活に失敗し、東京で文筆家としての苦難の道を歩む白井道也と、大学で同窓の高柳と中野の三人の考え方・生き方を描き、『二百十日』の思想をさらに深化・発展させた『野分』。

(「BOOK」データベースより)

価格 506円
ジャンル 短編集
出版社 新潮社
著者 夏目 漱石
ページ数 320ページ
口コミ
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"最近になって、夏目漱石を読むようにしている。子供の頃では理解できなかったことを今は、なるほどと人生に重ねてみることができるからである。
言葉の表現が面白く、名言が多い。登場人物の会話の中から、自分に当てはめて考えられる点が良かった。
"amazon.co.jpより

13位:坑夫


~内容~

恋愛事件のために家を出奔した主人公は、周旋屋に誘われるまま坑夫になる決心をし、赤毛布や小僧の飛び入りする奇妙な道中を続けた末銅山に辿り着く。飯場にひとり放り出された彼は異様な風体の坑夫たちに嚇かされたり嘲弄されたりしながらも、地獄の坑内深く降りて行く……。

(Amazonより)

価格 473円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 夏目 漱石
ページ数 288ページ
口コミ
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"漱石の本としては、異色のルポルタージュ的な作品です。しかし、主人公を通して、当時の「炭鉱そして坑夫」の様子が生々しく表現されています。また主人公の内面の描写は、今の時代の現代人にも当てはまるものと言えると思います。色あせてはいません。私は、漱石の小説が好きなので何度も繰り返して読んでいますが、この本もくり返す読むことに再発見がある本です。"amazon.co.jpより

12位:明暗


~内容~

勤め先の社長夫人の仲立ちで現在の妻お延と結婚し、平凡な毎日を送る津田には、お延と知り合う前に将来を誓い合った清子という女性がいた。ある日突然津田を捨て、自分の友人に嫁いでいった清子が、一人温泉場に滞在していることを知った津田は、秘かに彼女の元へと向かった…。濃密な人間ドラマの中にエゴイズムのゆくすえを描いて、日本近代小説の最高峰となった漱石未完の絶筆。

(「BOOK」データベースより)

価格 825円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 夏目 漱石
ページ数 688ページ
口コミ
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"何度読んでも、お延に肩入れしてしまう。このような女性を大切にしない津田は、男性として底辺層の人種であろう。小林のほうが、よっぽど潔い。"amazon.co.jpより

11位:文鳥


~内容~

明治期の文学者、夏目漱石の最初の小品。初出は「大阪朝日新聞」[1908(明治41)年]。「坑夫」と「夢十夜」の間に書かれた幻想的な小品。漱石は1907(明治40)年に早稲田南町へ転居したが、その新居で鈴木三重吉にすすめられ、文鳥を飼うことにした。文鳥は「淡雪の精のよう」に美しく可憐で、美しい女を思い出させる。冬の日の午後、文鳥は餌のなくなった籠の底で二本の足をそろえて死んでいた。

(Amazonより)

価格 440円
ジャンル 短編小説
出版社 青空文庫POD
著者 夏目 漱石
ページ数 28ページ
口コミ
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"短編小説で、舞台も著者の書斎や居間しか出てこず、襖、障子、そして縁側の雨戸を開けたところに広がる小さな庭、これだけが舞台だ。にもかかわらず、当時の日本の情景とその古い屋敷がはっきりと目に浮かぶ。暖房器具は火鉢ぐらいしかなく、著者の生活空間の一角にある日現れ、生活を共にするようになった一羽の文鳥との小さな関係が、非常にゆっくりとした展開の中で構築されていく。現代的なカタカナ日本語など陳腐な表現はなく、別に大きな出来事がある訳でもなく、しかし確実に著者の生活に何らかの影響を与えることになる小さな命が、見事に描写されている。"amazon.co.jpより

10位:行人


~内容~

学問だけを生きがいとしている一郎は、妻に理解されないばかりでなく両親や親族からも敬遠されている。孤独に苦しみながらも、我を棄てることができない彼は、妻を愛しながらも、妻を信じることができず、弟・二郎に対する妻の愛情を疑い、弟に自分の妻とひと晩よそで泊まってくれとまで頼む…。「他の心」をつかめなくなった人間の寂寞とした姿を追究して『こころ』につながる作品。

(「BOOK」データベースより)

価格 649円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 夏目 漱石
ページ数 512ページ
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"この小説の冒頭で、兄の一郎は弟の二郎に対して驚くべき提案をします。愛する妻の「節操を御前に試して貰いたい」と…。旅先の和歌山での一夜、妻は二郎に涙ながらに訴えます。「兄さんの性質位妾(あたし)だって承知している積です。妻(さい)ですもの」と…。「貴方何の必要があってそんな事を聞くの。兄さんが好きか嫌いかなんて。妾が兄さん以外に好いている男でもあると思っていらっしゃるの」
この時点では、どのような事が起こっても妻である自分だけは夫を支えられると信じていたけれど…・
その後も兄の体調は悪化の一途をたどります。ある寒い晩、二郎の下宿に突然兄嫁が訪ねて来ます。これまでは決して口を開かなかった夫婦間の問題を彼女の方から積極的に打ち明けました。「人間だから何時どんな病気に罹らないとも限らないから」と夫の神経の変調を運命として甘んじて受け止めているように。
お互いに夫婦として愛し合いながらも心の底から理解しあえない苦しみ、これをどう乗り越えればよいのか?現代に生きる私たちにこそ身近な問題だと思います。
"amazon.co.jpより

9位:彼岸過迄


~内容~

大学を出たが職のあてのない敬太郎は友人須永の叔父、田口を頼る。「探偵」の仕事を請け負った彼はある人物の尾行を命じられる。その男、松本は田口の義弟で、須永と同様、高等遊民の暮らしをほしいままにしていた。都会の知識階級の自我をめぐる苦悩を、漱石自身に重ね合わせながら丹念に描き出す。生死の境を彷徨った「修善寺の大患」後の作品で、亡き娘、ひな子と親友、池辺三山の霊に捧げられた。

(「BOOK」データベースより)

価格 594円
ジャンル 文芸作品
出版社 集英社
著者 夏目 漱石
ページ数 426ページ
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"夏目漱石の前期三部作(三四郎、それから、門)を読了し、後期三部作(彼岸過迄、行人、こころ)にも興味を持ち購入しました。須永とその叔父松本の対照的な人物像に現代にも通じるものを感じました。自分に誇りを持ちながら、行動力が無く、愛する女性にも気持ちを伝えることができない須永が、悩みながらも少しずつ社会に目を開いていく成長過程が描かれていて、是非次の「行人」も読んでみたいと思わせる一冊です。"amazon.co.jpより

8位:門


~内容~

明治の東京。崖下の借家でひっそり暮らす宗助とお米夫婦。お米はかつて親友の安井から奪った女性だ。後ろめたさを抱えて、孤独をわけあうように暮らす二人の生活に、叔父の死と不才覚から発した弟の学資問題など、少しずつさざ波が立ち始めた。そしてある日、大家から思いがけず安井の名を聞き、激しく動揺した宗助は、考えあぐねて禅寺の門をくぐる。『三四郎』『それから』に続く三部作の完結編。

(「BOOK」データベースより)

価格 506円
ジャンル 文芸作品
出版社 集英社
著者 夏目 漱石
ページ数 322ページ
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"一般的に小説の導入部分では、作品の時代背景、季節、用語、登場人物と息を合わさなければならないので、若干の苦労があります。この作品も御多分にもれず、最初の取っ付きは悪いです。
出だし部分は、色調は冬、「陰」、「謎」ある登場人物といった感じで始まり、話は淡々と進みますが、途中から、フラッシュバックの手法で「謎」を解明していくことで、一気にテンポがよくなりました。
ところで、この作品の一番の圧巻は、登場人物がどのようにして一緒になったのか?という核心部分ですが、その個所は漱石的抽象表現としたあたりは「流石」の一言です。
最後に、処世訓的には、人様にウソをつかない、真面目に世の中を送っていれば、カネがなくても、それなりに幸せな人生が送れるということでしょう。本作品も、最後は、全体のトーンだった冬を脱して「春がきそう」という感じで終わっています。プチハッピーエンドでしょう。
本作品を読むきっかけとなったのは、佐藤優著「40代でシフトする働き方の極意」での書評でした。
"amazon.co.jpより

7位:それから


~内容~

三年まえ友人平岡への義侠心から自らの想いをたち切った代助は、いま愛するひと三千代をわが胸にとりもどそうと決意する。だが、「自然」にはかなっても人の掟にそむくこの愛に生きることは、二人が社会から追い放たれることを意味した。

(「BOOK」データベースより)

価格 659円
ジャンル 文芸作品
出版社 岩波書店
著者 夏目 漱石
ページ数 330ページ
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"僕は先日仕事を辞め、ここ一ヶ月ぷらぷらして過ごしています。代助と自分を重ね合わせて読み終えました。なんだか怖くなってきましたので、いい加減仕事を探そうかと思います。"amazon.co.jpより

6位:三四郎


~内容~

熊本の高等学校を卒業して、東京の大学に入学した小川三四郎は、見る物聞く物の総てが目新しい世界の中で、自由気侭な都会の女性里見美禰子に出会い、彼女に強く惹かれてゆく…。青春の一時期において誰もが経験する、学問、友情、恋愛への不安や戸惑いを、三四郎の恋愛から失恋に至る過程の中に描いて「それから」「門」に続く三部作の序曲をなす作品である。

(「BOOK」データベースより)

価格 374円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 夏目 漱石
ページ数 368ページ
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"東京に出て来た若者が経験するおしゃれで知的な恋愛。バブル時代のトレンディドラマを先取りしたかのような小説です。最後まで読んで、切なくなる一方でほっとするストーリー。さすが漱石。
"amazon.co.jpより

5位~1位

5位:夢十夜


~内容~

「こんな夢を見た」で始まる、夏目漱石の幻想的文学「夢十夜」。作品の世界をさらに盛り上げるモノトーンの版画入りで収録する。

(「BOOK」データベースより)

価格 1650円
ジャンル 短編集
出版社 岩波書店
著者 夏目 漱石
ページ数 168ページ
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"ごく短い短編十作。あの、夢を見ているときのリアルだけれど、どこか辻褄の合わない、非合法のクスリでもキめているかのような世界が追体験できる短編集。
ただ、キめているといっても極彩色ではなく、水墨画の味わい。読み終えた後に、自分にふと気付きます。文豪の観る夢とは、こんなにも豊かな世界を語るのか。
"amazon.co.jpより

4位:草枕


~内容~

智に働けば角がたつ、情に棹させば流される―春の山路を登りつめた青年画家は、やがてとある温泉場で才気あふれる女、那美と出会う。俗塵を離れた山奥の桃源郷を舞台に、絢爛豊富な語彙と多彩な文章を駆使して絵画的感覚美の世界を描き、自然主義や西欧文学の現実主義への批判を込めて、その対極に位置する東洋趣味を高唱。『吾輩は猫である』『坊っちゃん』とならぶ初期の代表作。

(「BOOK」データベースより)

価格 473円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 夏目 漱石
ページ数 256ページ
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"四角な世の中の一角を削るのが芸術であると言う画工は、山里の温泉に行き、俳句やら漢詩を作っている。温泉宿の娘那美は、夫が勤めていた銀行が戦争の影響で破産したのを機に離婚して帰っている。ある日、那美のいとこの久一に召集令状が届く。画工は、出征見送りの供に加わる。ふもとの駅へ向かう川舟の中で、那美は、久一に「御前も死ぬがいい。生きて帰っちゃ外聞が悪い。」と声をかける。宿の老人は「死ぬばかりが国家のためではない.。わしもまだ二三年は生きるつもりじゃ。まだ逢える。」と久一に生きて帰ってきてくれと言う。駅に着くと、久一が乗り込んだ列車の窓から仕事を求めて満州へ行く那美の別れた夫の顔がぬっと出る。呆然と列車を見送る那美の顔。『草枕』には芸術論を展開する画工と日露戦争が落とす影に翻弄される山里の人々が対照的に描かれている。日露戦争の戦費調達のために発行された外債(英貨)の返済が完了したのは1986年(昭和61年)のことである。"amazon.co.jpより

3位:吾輩は猫である


~内容~

猫を語り手に苦沙弥・迷亭ら太平の逸民たちに滑稽と諷刺を存分に演じさせ語らせたこの小説の特徴は溢れるような言語の湧出と歯切れのいい文体にある。

(「BOOK」データベースより)

価格 660円
ジャンル 文芸作品
出版社 角川書店
著者 夏目 漱石
ページ数 578ページ
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"たしか小学生のときに、講堂に集められて、映画版を見ました。その時には、すでに父親所蔵の原作を読んでいました。けれども今となっては、冒頭の文章と、くしゃみ先生のうがい音、ラストシーンくらいしか記憶に残らず、映画の方は、子供心に実につまらなかったという感想のみ残っています。
今、数十年ぶりに読み返してみると、素敵に面白い。もちろん、諧謔のすべてを理解できる教養は持ち合わせていませんが、話がどんどん本筋からそれて行くおもしろみというのが、翻訳小説ならマーク・トウェイン、我が国の随筆なら伊藤礼と共通します。
ラストシーンから引き継いでお弟子さんが書いたのが、「贋作」猫ですが、こちらは長じてから読んでたしかに面白かった記憶が残っています。書棚のどこかに隠れているはずなので、引っ張り出して読もうかな。
"amazon.co.jpより

2位:坊っちゃん


~内容~

学校を卒業したばかりの正義感あふれる“坊っちゃん”が四国の中学校に数学教師として赴任した。先輩の赤シャツや野だいこなど、偽善的な俗物教師たちを相手に“坊っちゃん”は大騒動をくりひろげる…。歯ぎれのよい文体とさわやかなユーモアあふれる本書は、漱石の作品中最も多くの読者に愛された小説である。

(「BOOK」データベースより)

価格 704円
ジャンル 文芸作品
出版社 集英社
著者 夏目 漱石
ページ数 288ページ
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"坊ちゃんの周りの人間たちが 時に善人 時に悪人 千変万化するさまに そうだよねと いちいち納得の気持ちです。50年振りくらいに読みましたが 新鮮な感動を覚えました。
人間関係は複雑だから面白いとも言えるし それ故に人生の悩みは尽きないともいえる。人生の幸福も不幸も そのほとんどが周りの人々からもたらされることを思うと 対人関係は難しいものだと つくずく感じます。
"amazon.co.jpより

1位:こころ


~内容~

親友を裏切って恋人を得たが、親友が自殺したために罪悪感に苦しみ、自らも死を選ぶ孤独な明治の知識人の内面を描いた作品。鎌倉の海岸で出会った“先生”という主人公の不思議な魅力にとりつかれた学生の眼から間接的に主人公が描かれる前半と、後半の主人公の告白体との対照が効果的で、“我執”の主題を抑制された透明な文体で展開した後期三部作の終局をなす秀作である。

(「BOOK」データベースより)

価格 407円
ジャンル 文芸作品
出版社 新潮社
著者 夏目 漱石
ページ数 384ページ
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"中学生で読んだときは、分析などしなかった。ただただ熱情で読んだ。今は違う。冷静、客観的に見てしまう。それによって失われた熱さは確実にあるのだけれど、それによって生まれた熱さもまたあるようなのだ。『こころ』は途中で主人公が変わる小説だ。前半は「私」。後半は「先生」。ふつう一人称小説でこういうことをすると、そこから世界ががらっと変わり、いかにも二つのパートをくっつけた印象になってしまう。ところが『こころ』において漱石はその継ぎ目を消してしまった。
『こころ』は上・中・下に分かれている。中の「両親と私」は東京行きの汽車に飛び乗った私が、先生からの長い手紙を読み始めるシーンで終わっている。続いて、下の「先生と遺書」が始まるが、この章はまさに遺書そのもので、語り手の「私」は先生である。
読者はこの時点では主人公が変わったと感じない。あくまで上・中の主人公である「私」の視点で、先生の遺書を読んでいくのだ。無意識のうちに、いずれこの遺書が終わり、「私」の語りが戻ってくると信じながら。戻ってこないのである。遺書は長い。この地上では数知れぬ死にゆく人々によって数知れぬ遺書が書かれてきたのだろうが、そのすべての中にもこれほど長いものがかつてあっただろうか、と思うくらい長い。読者の心中にしずかに疑念が育まれていく。本当に「私」の話に戻ってくるのだろうか?戻ってこないのである。残りページの少なさが紙の厚みで感じられる。そしていよいよ先生の遺書が終わったとき、読者はそこに余白しか残されていないことを知る。どこかで、主人公は変わったのだ。紙の上ではなく、読者の心の中で、ある一点ではなく、なだらかな傾斜のような移り変わりで。
読み始めの主人公は確かに「私」だった。読み終わりの主人公は確かに「先生」だ。これは小説技法上のマジックといえよう。
「私」が主人公の前半と「先生」が主人公の後半は、ほぼまったく同じ分量である。このバランスさえ、マジックを成立させるための必然と考えるのは、わたしが漱石先生の術にすっかりはまっているからであろうか?
"amazon.co.jpより

夏目漱石の小説のおすすめの選び方

作品の知名度で選ぶ

夏目漱石,おすすめ,知名度で選ぶ

メジャー作品 

夏目漱石の有名な作品というと、教科書に出てくるような誰もが知る名作ばかりですよね。普段読書をしないという方にはこういった誰もが知っているようなメジャー作品から読んでみるというのがおすすめです。認知度の高い作品は話のネタにしやすいですし、メジャーな作品には必ずメジャーな理由があります。昔、教科書で読んだ作品も大人になった今読んでみるとまた違った見え方がや気づきがあるかもしれません。ぜひ、メジャー作品をお手に取ってみてください。

マイナー作品 

夏目漱石の作品を何作か読んだことがあるという方は、あまり知られていない作品を読んでみるのはいかがでしょうか。マイナーな作品の中にも、隠れた名作は数多くあります。本をよく読むという方は、そういった隠れた名作を探し当てるのを楽しんでいたりしますよね。マイナー作品は見つけるのも読むのも開拓の気持ちでワクワクできますので、夏目漱石の本をいくつか読んだ方やよく読書をするという方はぜひマイナー作品を読んでみるのはいかがでしょうか。もしかすると、今まで知らなかった夏目漱石の意外な一面を知ることができるかもしれません。

小説の長さで選ぶ

長編小説 

夏目漱石のメジャーな作品を長編がメインとなりますが、長編の最大の魅力は登場人物たちを長くみられるという点ではないでしょうか。長編小説は長くて読むのが大変と思う方もおられるでしょう。長編小説は長い分、登場人物たちの心理描写や背景を細かく繊細に見ることができます。作品を読んでいて気に入ったキャラクターができたという経験を多くの方がすると思いますが、やはり気に入ったキャラの心情や続きは気になりますよね。夏目漱石の作品は心理描写が繊細に描かれており、心に刺さってくるものがあるのでぜひ一度は長編を読んでみてはいかがでしょうか。お気に入りの登場人物ができるかもしれません。

【2023年最新】ジャンル別!小説のおすすめ人気ランキング100選
【最新版】小説のおすすめ人気比較ランキングトップ100です。各小説のあらすじや価格情報からクチコミやレビューまでを徹底的にランキング形式でご紹介!みんなが選んだおすすめの小説をあなたにお届けします。

短編小説 

夏目漱石の作品は、長編しかパッと思い浮かばないという方も少なくはないのではないでしょうか。実際には、夏目漱石は短編の名手とされており、短編のファンも多いのです。彼の発表する長編があまりにも著名なものが多いため、その陰に隠れているというのも首を縦に振らざるを得ません。しかし、夏目漱石は俳句も嗜んでいたので短編の名手と言われるのも納得ですよね。長編は苦手だという方には、ぜひ短編をおすすめいたします。

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国語の教科書に採用されている作品を選ぶ 

国語の授業で「こころ」という作品を読んだことがある方がほとんどだと思います。教科書で読んだのは一部分のみなので結末や最初を知らないという方も多いのではないでしょうか。改めて最初から最後まで読み返して見ると昔とはまた違った捉え方ができると思います。読書をあまりしないという方は、慣れ親しんだ「こころ」からお手に取ってみるのはいかがでしょうか。

媒体で選ぶ

夏目漱石,おすすめ,媒体で選ぶ

紙 

本を読むなら絶対に紙媒体と決めている方も少なくないのではないでしょうか。やはり、本の重さと紙の質感も読書をする上で大事ですよね。ラストに近づくにつれ、どう終わるのかを考えるのは楽しいですよね。そういった点で、ページ数を目で確認できるのも紙の利点ではないでしょうか。また、電子書籍だと目が疲れてしまうという方も多いので、長時間読書を楽しみたいという方には紙媒体での読書をおすすめいたします。

電子書籍 

本をよく読まれる場合、置き場所に困ってしまいますよね。また、荷物が増えてしまって持ち運びが面倒になりますよね。本をたくさん読みたいけど物は増やしたくないという方には電子書籍をおすすめいたします。夏目漱石の多くの作品が電子書籍化されています。電子書籍なら、タブレットやスマートフォンでいつでもどこでも読めるので便利ですよね。また、異なる本を少しずつ読みたいという方もおられるのではないでしょうか。そういった方にも、電子書籍がおすすめです。

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オーディオブック 

夏目漱石のいくつかの作品はオーディオブック化もされています。オーディオブックは、何かをしながら聴くことができるので、忙しいけど本を嗜みたいという方におすすめです。また口語体の小説の場合、夏目漱石が書いた当時の雰囲気を感じることができるので読書とはまた違った楽しみ方ができます。同じ作品でもナレーターが違うと雰囲気が異なりますので、お気に入りのオーディオブックを探してみるのも良いのではないでしょうか。

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夏目漱石の小説のおすすめまとめ 

いかがでしたか。1000円札の肖像に選ばれるほど知名度が高い夏目漱石の作品は、現代でも多くの方に読まれ、親しまれています。授業で習って以降、夏目漱石の作品を読んでいないという方もおられるのではないでしょうか。昔読んだ時とは違った捉え方ができると思うので、この機会にぜひ読んでみてください。

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