昭和の時代に活躍した文学者、三島由紀夫さんは、現在でもなお日本国内のみならず海外でも人気がある作家さんです。愛国者として知られる三島由紀夫さんの作品は日本文学史上最高峰にて再難易度ともいえる純文学を生み出したり、読みやすい通俗小説やユーモラスなエッセイまで様々な作風で現在でも輝きを放っています。今回は三島由紀夫さんのおすすめの作品と作品の選び方について紹介していきます。
おすすめの小説家三島由紀夫とは

三島由紀夫さんは愛国者として有名であり、文学や思想で日本を守ろうとした人物です。戦後日本に危機感を抱き、1970年に割腹自殺をし、亡くなっています。当時、三島由紀夫さんの死を日本中が惜しみました。三島由紀夫さんはアメリカの「エスクァイア」誌で 「世界の百人」に日本で初めて選ばれるほど、日本国内でなく海外にも広く認められた作家さんです。書いてる作品は古典劇を主調とした読みにくく格式のあるものから読みやすく分かりやすい作品まで幅広い作風が特徴です。
三島由紀夫の小説のおすすめ人気比較ランキング
20位~6位
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~内容~
獄に繋がれたサド侯爵を待ちつづけ、庇いつづけて老いた貞淑な妻ルネを突然離婚に駆りたてたものは何か?―悪徳の名を負うて天国の裏階段をのぼったサド侯爵を六人の女性に語らせ、人間性にひそむ不可思議な謎を描いた『サド侯爵夫人』(芸術祭賞)。独裁政権誕生前夜の運命的な数日間を再現し、狂気と権力の構造を浮き彫りにした『わが友ヒットラー』。三島戯曲の代表作二編を収める。
(「BOOK」データベースより)
価格 |
350円 |
ジャンル |
短編集 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
240ページ |
口コミ
"作家であり劇作家でもあった三島由紀夫の代表的戯曲2篇を収録した作品。戯曲なので、ト書きのほか場面を説明するものはないが、端整な台詞まわしによって、時々の情景が思い描けるほど表情豊かに表現されている。
三島自身が作品を書くに到った経緯や設定、場面に込めた意図などが細かに語られる巻末の「自作解題」を読むと、いかに3幕が周到に練られた構成でつくられているかよく解かる。
タイトルから過激な内容の作品のかと思っていたが、いい意味で予想を裏切る実におもしろい作品だった。特に、『わが友ヒットラー』のシニカルな落ちが実にいい。
"amazon.co.jpより
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~内容~
森田冴子は、実業家である父と渡米したとき、機内で見かけた国際線ステュワードの精悍な背中に魅せられてしまった。だが、その男、宮城譲二は、スパイ容疑を受けロンドンから消えたとか、傷害罪で保釈中の身だとかいう、物騒な噂が多々ある「複雑な」彼だった。冴子は、彼に翻弄されまいと、必死で恋心にブレーキをかけるが、やがて2人は恋人同士になり…。三島が40歳で書いた、青春恋愛小説。
(「BOOK」データベースより)
価格 |
748円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
角川書店 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
388ページ |
口コミ
"この小説は映画化されましたが、小説にはかなわず、薄っぺらな映画になっています。やはりこのような話(実録)は実際に本を読むべきです。2時間ほどで一気に読んでしまいました。(私の友人に66歳になる元JALのチーフパサーの航空評論家がいます、航空関係でよくTVにでておりますが、彼曰く「安部譲二はJALで伝説の人」だそうです。 昔はJALにも男性パーサーが乗務していたのです。)
"amazon.co.jpより
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~内容~
あの衝撃的な死から25年。三島の作品の再評価が高まっている。作家・三島の原点を示し、行動の源をつちかったものは何か。「わが思春期」「私の遍歴時代」など、三島が自らを語ったエッセイをまとめる。
(「BOOK」データベースより)
価格 |
720円 |
ジャンル |
エッセイ |
出版社 |
筑摩書房 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
282ページ |
口コミ
"三島の書いたものを初めて読んだ。これを読むと、確かに切腹する人だったんだなという感じがする。自己の鋭敏な感性、高い知性、完璧性、過剰な自意識の行きつく先には自死しか見いだせなかったのではないか。
一級のエリート家庭に生まれ、自らも一級のエリート(東大法→大蔵省)で、泥臭さのない、ガラスのような美しさと脆さ弱さを持っていたのではないかと思う。
書かれている内容は非常に面白い。色々な視点、感じ方を教えられ、為になった。
"amazon.co.jpより
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~内容~
少女期の兄との近親相姦により、美しい“愛"のオルガスムスを味わった麗子は、兄の肉体への憧憬を心に育み、許婚者をも、恋人をも愛することができない。麗子の強烈な自我は、彼女の不感症を癒すべく、懇切な治療を続ける精神分析医の汐見医師をさえ気まぐれに翻弄し、治療は困難をきわめる――。女性の性の複雑な深淵に迫り、人間心理を鋭く衝いた、悪魔的魅力をたたえた異色作。
(Amazonより)
価格 |
605円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
272ページ |
口コミ
"冷感症の患者の治療の過程を追った小説であり、「音楽」というのは性的快感のことであって抽象的なものではありません。ですからそういう話はお好きでない方にはお薦めできません。
手段として精神分析を使っていますが、それにこだわることはないでしょう。サスペンスとして楽しめばいいと思います。思いもかけない展開の連続で引き付けられます。驚きの結末が待っています。
"amazon.co.jpより
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~内容~
目覚めたのは病院だった、まだ生きていた。必要とも思えない命、これを売ろうと新聞広告に出したところ…。危険な目にあううちに、ふいに恐怖の念におそわれた。死にたくない―。三島の考える命とは。
(「BOOK」データベースより)
価格 |
748円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
筑摩書房 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
269ページ |
口コミ
"なんとも皮肉なものですわね。山田羽仁男はコピーライターとして成功しながらも、自殺を試み失敗。生きることへの執着から解放され、ふっ切れてしまった彼は、こんなニッチな商売まで始めてしまう。彼の命を買いに来る奇妙な人物達によって、文字どおり命がけの、スリリングな経験がもたらされる。
ことごとく彼は生き残ってしまうが、おかげで皮肉にも彼は「生きている」実感を得てしまう。しかし、三島由紀夫氏はこんな作品まで遺されていたのですね。私はテレビドラマでこの作品を知りましたが、あの皮肉にみちた世界観が好きでした。
この作品には賛否両論あるのでしょうが、案外三島氏は楽しみながらこの作品を執筆されていたのではないかなと、私は勝手に想像しております。俺に大衆小説を書かせたら、こうなるぜとね。
"amazon.co.jpより
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~内容~
「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり」の一句で名高い「葉隠」は、死を中核に据えた、自由と情熱の書である。三島は“わたしのただ一冊の本"と呼んで心酔した。「葉隠」の濶達な武士道精神を今日に甦らせ、乱世に生きる〈現代の武士〉たちの常住坐臥の心構えを説いたこの『葉隠入門』は、人生論であり、道徳書であり、三島自身の文学的思想的自伝でもある。「葉隠」の現代語訳を付す。
(Amazonより)
価格 |
572円 |
ジャンル |
エッセイ |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
221ページ |
口コミ
"「葉隠」は「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり」という一文が有名。戦時中は、その一文が軍人の心得のように(曲解して)使われた。
著者三島由紀夫は、「葉隠」を座右の一冊として愛読し、最後は自衛隊の市ヶ谷駐屯所で自衛隊員に決起を促し、衝撃の割腹自殺をした天才作家。恐らく生き長らえていればノーベル文学賞を受賞していたろう。
というと、とんでもない狂信的・右翼的書物に思えますが、そもそも「葉隠」が死を勧めたり美化する意図が全くなく、「葉隠」を自らの「軟弱な作家人生(三島本人の解釈)」と重ね合わせる三島由紀夫の苦悩など、多面的な読み方の出来る極めて良質な人生訓。
処世を考えるのであれば、つまらないハウツーやノウハウ本的な書物を沢山読むより、この薄い本を1冊読んではいかがでしょうか。
"amazon.co.jpより
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~内容~
十六歳で、少年の倦怠を描いた作品「花ざかりの森」を発表して以来、様様な技巧と完璧なスタイルを駆使して、確固たる短編小説の世界を現出させてきた作品群から、著者自らが厳選し解説を付した作品集。著者の生涯にわたる文学的テーマや切実な問題の萌芽を秘めた「中世に於ける一殺人常習者の遺せる哲学的日記の抜萃」「詩を書く少年」「海と夕焼」「憂国」等13編を収める。
(Amazonより)
価格 |
1171円 |
ジャンル |
短編集 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
286ページ |
口コミ
"三島由紀夫には短編小説というイメージはなかったのですが、「憂国」を読みたくて、購入しました。この作品がその後の運命と大きく関わっている作品と知っていたからです。ただ、内容についての予備知識は全く無しでした。格調高い、気難しい文章をたくさん読むことになりそうだと覚悟していましたが、全く違いました。
最初の1作「花ざかりの森」はやや不安的中の部分もありますが、多くの作品はユーモアに溢れ、作者の軽妙なエンターテイナーの資質が全開の作品が多いです。上流階級の遠乗りや歌舞伎の世界から、ビート族とジャズや浅草の世界まで。暑苦しい体育会系の大学生達に、少年詩人もいます。多彩です。作者が嫌っていたらしい太宰治も短編の名手で、私はとても好きですが、三島由紀夫の短編は全く違う雰囲気。エンターテイナーを感じるのは共通かもしれませんが、太宰治の方が、装飾や小道具無しで主題の中に作者と読者が一緒に入っていく感じでしょうか。三島の方は装飾や小道具をうまく散りばめて、その世界に読者を引き込んでいく感じがします。名人芸を観客席から観ている感じがします。多彩さも含め、芸能的な要素が強いということですかね。軽妙さとユーモアが楽しい。「憂国」はユーモア無しの作品で、その後の作者の運命を知っている読者が読むと、凄まじい緊張感と重さ、圧力に圧倒されてしまい、何度か小休止しないと読めない作品でした。ハラキリとはどういうことなのか、先生にはよく分かっていたわけですね。また、解説を作者本人が書いているのが素晴らしいです。昭和43年9月。自決したのは昭和45年11月25日です。
"amazon.co.jpより
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~内容~
「僕は女を愛せないんです」―。完璧な美貌の青年・南悠一がそう告げたとき、老作家・桧俊輔の復讐遊戯が幕を上げた。「悠一の美を使って自分を裏切った女たちを手酷く堕落させるのだ」。一方で悠一はゲイバー「ルドン」の淫靡を身に纏いはじめ、俊輔はとある「愛」の誤算によって次第に人生をも狂わされていく…。『仮面の告白』と並ぶ同性愛小説の極致。
(「BOOK」データベースより)
価格 |
1100円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
704ページ |
口コミ
"三島のアンダーグラウンド時代の最高傑作で、この作品が昭和26年に書かれたとは信じ難く、当時の東京の中に顔を覗かす奇異なスポットを軽快で生き生きと描いているのは是非、読んでいただきたい。また、三島の芸術的な文章を堪能、習得(したい)できる最適で官能的な書でもある。今、映像化(ドラマ、映画)しても時代に合う気がする。
*文中の中のHパークや給士(ギャルソン=ガルソン)が中心に据えてある西洋料理店の細かい描写は三島ならでは
"amazon.co.jpより
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~内容~
自分たちは他の天体から飛来した宇宙人であるという意識に目覚めた一家を中心に、核時代の人類滅亡の不安をみごとに捉えた異色作。
(「BOOK」データベースより)
価格 |
737円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
384ページ |
口コミ
"核戦争で人類滅亡が懸念される中、米ソ首脳らに核廃絶を訴える手紙を送る等して人類存亡の危機を救おうとする自らを宇宙人と自覚した大杉一家とUFOを一緒に見て現実逃避的に自らを宇宙人と思い込んだうだつの上がらない悪意の3人組、そして一人の有能な陰を持つ政治家の思想と生き様が、三島自身の思想を色濃く背負って描かれている小説です。
三島の知人でもある評論家・奥野健男氏は「あとがき」で、大杉重一朗と羽黒助教授ら悪意の3人組との思想戦にドストエフスキーのカラマーゾフの兄弟の大審問官の章を引用しつつ、三島文学でも異色の作品で、政治、文明、思想、人類を自己の宇宙の中に取り込み小説化し人類の運命を洞察した思想小説で世界の現代文学の最前列に位置すると昭和42年に述べていますが、平成20年の現在でも輝きを失わない見事な評論だと思いました。
ここからは本書の最後の核心に触れるので、読後に目を通して頂ければいと思いますが、悪意の宇宙人との戦いに疲れ、癌に犯された大杉重一郎が最後に放埓に言った「なんとかやっていくさ、人間は」という言葉と大杉家が取った生まれ故郷(星)に帰るという行動は、人類の醜悪さを知る人(宇宙人)が、人類とは距離を置いて自分の世界で生きて行く(要はゴキブリなる人類を見放す)ことに他なりませんが、しかし、地位も名声も才能も持ち合わせた時代の寵児であった三島はそのような厭世的な生き方は出来ず、彼はあくまで美しい星(金欲・資本に人類の精神が汚されていない地球)に生きる人類(日本人)の姿を夢見、その狂気(自刃)によってその実現化を試みたのでした。本書が、三島の自刃への序章の一端を担っていることは間違いないと思います。
小説・文学好きな方、三島ファンの方、いずれも必読の書だと思います。
"amazon.co.jpより
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~内容~
職業も年齢も異なる5人の登場人物が繰りひろげるさまざまな出来事をすべて手紙形式で表現した異色小説。恋したりフラレたり、金を借りたり断わられたり、あざけり合ったり、憎み合ったりと、もつれた糸がこんがらかって…。山本容子のオシヤレな挿画を添えて、手紙を書くのが苦手なあなたに贈る枠な文例集。
(「BOOK」データベースより)
価格 |
682円 |
ジャンル |
文例集 |
出版社 |
筑摩書房 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
240ページ |
口コミ
"正直言って最初は三島由紀夫のイロモノ作品と思って舐めて読み始めましたが、意外に面白い作品でした。登場人物中、山トビ夫氏の心の動きに共感しました。冒頭5人の登場人物のプロフィールが書かれていますが、性格まで規定するのは書きすぎだと思います。これがなければ、もっと良い作品と思えたのでは・・・「末期資本主義的頽廃は芸術を無限に崩壊させ、その自由をファシスト(例えば三島由紀夫のような男)の手に売り渡す役にしか立たないでしょう」「アラン・ドロンにラブレターを出しているつもりの女性が会ってみたら加山雄三だったとしたら、やっぱり怒るのではないでしょうか」には笑いました。
"amazon.co.jpより
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~内容~
生れもしつけもいい優雅なヒロイン倉越夫人節子の無垢な魂にとって、姦通とは異邦の珍しい宝石のようにしか感得されていなかったが……。作者は、精緻な技巧をこらした人工の美の世界に、聖女にも似た不貞の人妻を配し、姦通という背徳の銅貨を、魂のエレガンスという美徳の金貨へと、みごとに錬金してみせる。“よろめき"という流行語を生み、大きな話題をよんだ作品。
(Amazonより)
価格 |
539円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
208ページ |
口コミ
"この作品はあまり有名ではないが、非常に三島さんらしい作品である。ごく簡単に言えば「女性批判」の作品だろう。
節子は非常によく教育され“美徳”を持っている。しかしその“美徳”とは真に彼女の精神に埋め込まれたものではなく、単に教育された一形式に過ぎない。その証拠に彼女は肉体的貞操を保ってさえいれば、夢や空想上で何をしてもかまわぬと本気で考えているのである。またよく表現されているのは、節子は性欲から来るものをよく知らない、だから夫が見る「写真」も理解できないし、まただからこそ自分は精神的で道徳的だと考えているところである。しかし“性欲がない”ということと“性欲があるということを認識できない”ということは大きく違うのであり、状況さえ揃えば、本人も知らぬ裡に、節子は“肉”の世界の底に簡単に沈んでゆくのである。従って最終的に節子は肉体的貞操も犯してしまう。これは一般的な女性にも言えることである。
このようにこの作品では女性の“精神”がいかに疑わしいものかということを、節子の“美徳”がよろめいていく様を書くことによって描き出している。女性にとっては非常に不愉快かもしれないが、表現なども非常にすぐれたものだと思うので、様々な方に是非読んでいただきたい作品である。
"amazon.co.jpより
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~内容~
世界の崩壊を信じる貿易会社のエリート社員杉本清一郎、私立大学の拳闘の選手深井峻吉、天分ゆたかな童貞の日本画家山形夏雄、美貌の無名俳優舟木収。彼らは美の追究者なるが故にそれぞれにストイシズムを自らに課し、他人の干渉を許さない。―名門の資産家の令嬢である鏡子の家に集まって来る四人の青年たちが描く生の軌跡を、朝鮮戦争後の頽廃した時代相の中に浮き彫りにする。
(「BOOK」データベースより)
価格 |
990円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
640ページ |
口コミ
"わたしは昭和45生まれ。読んでて全く違和感ない、世界が広がり、いるいるこーゆー人。読み終えて。2015年の今。この本の世界がいまやびっくりしないことを、すでに昭和39年に本にしてるなんて…
しばらく虚無感からぬけれず…三島氏の先見の明は、すごい。初めて読む方は、昭和39年に発行されてる本だとゆーことをお忘れなく。
"amazon.co.jpより
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~内容~
明治19年の天長節に鹿鳴館で催された大夜会を舞台として、恋と政治の渦の中に乱舞する四人の男女の悲劇の運命を描き、著者自ら〈私がはじめて書いた俳優芸術のための作品〉と呼んだ表題作。他に、人間の情念と意志のギャップを描く嫉妬劇「只ほど高いものはない」、現代における幸福の不毛性への痛烈な挑戦「夜の向日葵」、六世中村歌右衛門のために書かれた「朝の躑躅」。
(「BOOK」データベースより)
価格 |
737円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
368ページ |
口コミ
"ドナルド・キーンが最高傑作と評した三島の鹿鳴館。戯曲風小説としての確固たる地位を築いていることはもちろん、文体そのものの美しさにも惹かれます。
天長節の鹿鳴館。歴史的現実としては井上馨や伊藤博文らが欧米各国との間に締結された不平等条約の改正を有利に進めるために、欧米化が進んだ日本を見てもらうために使用した鹿鳴館。そういった歴史的な偽善と、登場人物たちの本音と偽善のコントラストがとても面白いです。本書を読む前に一寸だけ歴史的な事実関係を把握すると面白いと思います。
"amazon.co.jpより
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~内容~
船乗り竜二の逞しい肉体と精神に憧れていた登は、母と竜二の抱擁を垣間見て愕然とする。矮小な世間とは無縁であった海の男が結婚を考え、陸の生活に馴染んでゆくとは……。それは登にとって赦しがたい屈辱であり、敵意にみちた現実からの挑戦であった。登は仲間とともに「自分達の未来の姿」を死刑に処すことで大人の世界に反撃する――。少年の透徹した観念の眼がえぐる傑作。
(Amazonより)
価格 |
506円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
208ページ |
口コミ
"健全な文壇で評価されなかったこの作品を、渋沢龍彦のみが絶賛した。サドの研究者だった彼だから健全な文壇と全く違う評価を与えたのだろうと思う。渋沢の心眼は、この作品を書いた三島とともに素晴らしいと思う。この作品は、大人の常識では計り知れない少年たちの世界の秩序を描いている。悪魔的なこの少年の秩序は、義理父が英雄でないことに冷酷に裁きを下す。英雄ではない、すなわち死だ、という観念は、晩年の三島由紀夫を象徴しているかのようだ。覗き穴からのぞいた母と男の情交から始まるこの作品は、悪魔的な美しさがある。"amazon.co.jpより
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~内容~
「大いにウソをつくべし】【弱い者をいじめるべし】【痴漢を歓迎すべし】…世の良識家たちの度胆を抜く不道徳のススメ。西鶴の『本朝二十不孝』にならい、著者一流のウィットと逆説的レトリックで展開。
(Amazonより)
価格 |
704円 |
ジャンル |
エッセイ |
出版社 |
角川書店 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
341ページ |
口コミ
"なんだかんだで人間は健全な常識を身につけて、フツウに生きて行かねばならない。しかし、人間ありきたりの生き方に対する抵抗をどうしても感じる訳であり、
その抵抗への願望、抵抗の為の理屈、抵抗の方法が三島流に表現されているのが本書である。
男の本質的な孤独性、卑屈な弱者への嫌悪など、三島の小説作品に見られる要素への言及もあり、読めば他の三島の小説への理解も深まること間違いなしである。全てのヒネクレ者にオススメ。
"amazon.co.jpより
5位~1位
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~内容~
「私は無益で精巧な一個の逆説だ。この小説はその生理学的証明である」と作者・三島由紀夫は言っている。女性に対して不能であることを発見した青年は、幼年時代からの自分の姿を丹念に追求し、“否定に呪われたナルシシズム"を読者の前にさらけだす。三島由紀夫の文学的出発をなすばかりでなく、その後の生涯と、作家活動のすべてを予見し包含した、戦後日本文学の代表的名作。
(Amazonより)
価格 |
455円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
288ページ |
口コミ
"日本文学研究者のドナルド・キーンはノーベル文学賞の候補に川端康成ではなく三島由紀夫を推していたそうだ。歴史に「もし」はないというが、もし三島が自決せずに、もしノーベル文学賞を受賞していたら、日本文学界の景色はかなり変わっていただろう。この作品は三島の最初の長編書き下ろし作品だという。先日平野啓一郎の『日蝕』を読んで、彼が「三島由紀夫の再来」と言われているのを見て、しばらく三島を読んでいないと思いこれを引っ張り出した。
三島はこの小説でフィクションを書くと言っていたそうだが、この「仮面」の裏側にあるのは三島自身であり、それは自画像ではないかと言われる。『仮面の告白』というタイトルが言うとおり、三島自身の自伝であるという論に賛成したい。
全体を通して一貫していることは、異性に対してではなく同性に心を動かされていたということだ。終いには自分でも恋していると思っていた園子さえ避けてしまった。女性に対して興味を持てなかったことを告白している。今でこそ芸能人などがカミング・アウトする姿が報道されるなどしてあまり違和感がなくなってきたが、当時は恐らくかなりセンセーショナルな話題であったのだろう。『仮面の告白』というタイトルがあまりに相応しく思えてくる。
"amazon.co.jpより
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~内容~
文明から孤絶した、海青い南の小島――潮騒と磯の香りと明るい太陽の下に、海神の恩寵あつい若くたくましい漁夫と、美しい乙女が奏でる清純で官能的な恋の牧歌。人間生活と自然の神秘的な美との完全な一致をたもちえていた古代ギリシア的人間像に対する憧れが、著者を新たな冒険へと駆りたて、裸の肉体と肉体がぶつかり合う端整な美しさに輝く名作が生れた。
(Amazonより)
価格 |
578円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
224ページ |
口コミ
"太宰治に「走れメロス」があるように、三島由紀夫には「潮騒」がある。片や男同士の友情物語、片や若い男女の純愛物語という相違はあるにせよ、爽やかな読後感から、そう思ってしまいました。共に古典からインスパイアされた作品であるようですし。
伊勢湾に浮かぶ歌島(現在の神島)を舞台にしたこの物語には、もちろん鳥羽市も伊良湖岬も登場します。伊勢湾フェリーで伊良湖から鳥羽の水族館まで、何度か遊びに出掛けたことがあるためか、物語が進むにつれて、登場人物には親近感が増すばかり。次に鳥羽方面に行く機会があれば、是非、神島を訪れ、主人公の新治と初江が、互いの愛を確認し合った監的哨跡(旧日本陸軍の施設跡)や、新治が初江との恋の成就を祈った八代神社、その2人の将来を照らし出すような存在として描かれる神島灯台などの観光名所を訪れてみたいと思いました。
何度も映画化されたことが充分うなずける、美しい映像を喚起させる文章表現は、天才・三島由紀夫ならでは。さて、「潮騒」の英訳は「The Sound of Waves」だそうです。説明調な英訳を目にすると、「潮騒」の2文字で、寄せては返す波の音、おおらかな自然と共存する人々の姿まで連想させる日本語の表現の豊かさに感心致しました。
"amazon.co.jpより
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~内容~
学生・社会運動の嵐が吹き荒れた1969年の5月13日、超満員となった東大教養学部で、三島由紀夫と全共闘の討論会が開催された!自我と肉体、暴力の是非、時間の連続と非連続、政治と文学、観念と現実における美…。互いの存在理由を巡って、激しく、真摯に議論を闘わせる両者。討論後に緊急出版されるやたちまちベストセラーとなり、いまだ“伝説の討論”として語り継がれる貴重なドキュメント、三十余年ぶりの復活。
(「BOOK」データベースより)
価格 |
572円 |
ジャンル |
ノンフィクション小説 |
出版社 |
KADOKAWA |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
176ページ |
口コミ
"この本は以前、単行本で出ていたが、引っ越しでなくしてしまったので買い直した。私はこの場にいて聞いていたのだが、三島由紀夫は決して難解なことを言わないのに対し、東大全共闘のあまりにも観念的な主張に同じ仲間として辟易した記憶がある。三島由紀夫をやり込めてやろうと気負いすぎたのかもしれない。しかし、70歳を過ぎた今となっては全てが懐かしい青春の一コマといいたいところだが、違う。安倍晋三のような最悪の男が首相として君臨している現状を見ると、若い人にもっと問題意識を持ち起ち上がってもらいたい。私は現在の日本がここまで劣化した原因の一つに当時学生たちが提起した問題に日本人一人ひとりが向き合ってこなかったからだと思っている。"amazon.co.jpより
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~内容~
維新の功臣を祖父にもつ侯爵家の若き嫡子松枝清顕と、伯爵家の美貌の令嬢綾倉聡子のついに結ばれることのない恋。矜り高い青年が、〈禁じられた恋〉に生命を賭して求めたものは何であったか?――大正初期の貴族社会を舞台に、破滅へと運命づけられた悲劇的な愛を優雅絢爛たる筆に描く。現世の営為を越えた混沌に誘われて展開する夢と転生の壮麗な物語『豊饒の海』第一巻。
(Amazonより)
価格 |
1530円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
480ページ |
口コミ
"知識がついて勉強した事が文の端々にちりばめられた言葉に今更ながら天才の作家を感じる。作者の原作ノートにはびっしりと研究した後があるのだろうと思いながら滑るように進む話の展開に今更ながら素晴らしい本からスタートしたなあと思います。大学時代は漱石と三島由紀夫だけ特に貪るように読んでいました。勉強する時間よりも環境が悪かった分を取り戻すにはこの作家には感謝。リアルタイムで亡くなった時のことを鮮明におぼえているけれど子供心に何をしているのか何故なのかわからなかったが天才には色々と見えていたんだな。大学時代一緒に勉強していた先輩のお医者さんには一文一文意味がある。後でわかるよと言っていたが。蒙昧な時代だったからなあ。
"amazon.co.jpより
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~内容~
1950年7月1日、「国宝・金閣寺焼失。放火犯人は寺の青年僧」という衝撃のニュースが世人の耳目を驚かせた。この事件の陰に潜められた若い学僧の悩み―ハンディを背負った宿命の子の、生への消しがたい呪いと、それゆえに金閣の美の魔力に魂を奪われ、ついには幻想と心中するにいたった悲劇…。31歳の鬼才三島が全青春の決算として告白体の名文に綴った不朽の金字塔。
(「BOOK」データベースより)
価格 |
737円 |
ジャンル |
文芸作品 |
出版社 |
新潮社 |
著者 |
三島 由紀夫 |
ページ数 |
384ページ |
口コミ
"思っていたほどの華々しさはなく、主人公の心理描写が微に入り細に入り書かれていて、解釈するために行きつ戻りつしながら少しずつ読んだ。理論的、哲学的ともいえる独白の、知的文体に流されやすい私はすっかり感化されてしまって、理屈っぽい思考の組み立てを、だれかに偉そうに口走ってみたくなる気持ちだ。自棄的なところは太宰治の雰囲気に似ている気もするが、たぶんその影響はどこかであるのではないか。
これを読むと小説は構成された物語ではなく、心とか魂とか、美とか醜さとか、そのようなもので形作られた芸術作品ではないかという気がする。これが名作と呼べるインパクトがあるかどうか私には判らないが、なにか時間とともに文体がジワジワと脳内に染みこんでくる呪術のような怖さがある。主人公にとって金閣は憬れなのか嫉妬なのか、絶対性なのか暴力的なのか、美とはなにか。そこまで引きずった難解さはラストの反転でまた私を困惑させる。こういう小説を書ける人物は常人ではないような気がする。
"amazon.co.jpより
三島由紀夫の小説のおすすめの選び方
ジャンルで選ぶ

戯曲
三島由紀夫さんは戯曲も数多く由紀夫さんは戯曲も数多く執筆しています。戯曲はセリフとト書きだけで成り立っているので、小説と比べると非常に読みやすいでしょう。文章は読みやすいものの内容は濃密に織り込まれています。三島由紀夫さんの小説を読んで挫折してしまった方や難解さを感じた方は戯曲がおすすめです
全集
三島由紀夫さんの作品を何冊か読んでおり、三島由紀夫さんに影響を受けるほど彼の作品が好きで全部の作品を読みたいという方は全集を手に取って見るのも良いかもしれません。全集にはしかない異稿、創作ノートが収録しているのも魅力です。ただ、全集は分厚いのでその分読みにくいというデメリットがあり、三島由紀夫さんの作品の高難易度の作品は本当に難しいんで、途中で挫折するリスクもあります。全集を手にするのは三島由紀夫さんに心底浸透惹かれている方は全集を手に取ってみてもいいかもしれません
小説の長さで選ぶ

長編小説
三島由紀夫さんの長編小説は文学、思想、恋愛など幅広くバラエティに富んでいると言えるでしょう。内容も易しく読みやすいものから難易度が高く読み応えのあるものまで様々です。三島由紀夫さんの難易度の高い小説は、慣れていないと難度が高く挫折してししまいます。自分にとって難度の高い小説だと感じた時は、嫌になる前にほかの作品に移る勇気が必要になります。また、事前に難易度の低い作品を選ぶのもいいでしょう。三島由紀夫さんの作品を初めて読まれる方は「仮面の告白」「潮騒」が比較的に読み安い作品なのでおすすめです。
短編小説
三島由紀夫さんの短編集は長編と比べて読みやすい作品が多いです。三島由紀夫さんの思想や哲学が短い作品にも詰まっており、三島由紀夫さんの小説が難しいと感じている方におすすめです。また、忙しく長編小説を読む時間がない方は短い時間で読める短編小説を読むといいでしょう。

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メディアミックス作品を選ぶ
映画化
小説を読んでも難しくて挫折したという方は映画を見てから小説を手に取って見るのもいいでしょう。原作に忠実なものや原作とは違ったオリジナリティーに溢れたものなど映画によって様々です。映画と原作を見比べるのも一つの楽しみ方でしょう。また、三島由紀夫さん自身も出演、監督しているので、三島由紀夫さんの映像に対する姿勢を知りたい方は、そのような作品をみる事をおすすめします。

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ドラマ化
三島由紀夫さんの作品はドラマ化されている作品も多くあります。昭和時代の作家さんでありながら2008年に「鹿鳴館」がドラマ化されている事もあり、現在でもマスメディアに注目を集めている作家さんと言えます。ドラマと小説は内容が違ったりオリジナルのサブストーリーがあることが多いのでドラマと小説の違いを楽しむといいでしょう。

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舞台化
三島由紀夫さんの作品は最近でも舞台化している作品が多くあります。三島由紀夫さんが自殺する前に完成させた「豊饒の海」は2008年に舞台化されました。江戸川乱歩さん原作三島由紀夫さんが戯曲化した「黒蜥蜴」は三輪明宏さんが十数年く上演を繰り返しています。三島由紀夫さんは戯曲の名作を数多く執筆していますので、舞台化と相性はいいと言えるでしょう。三島由紀夫さんのお気に入りの作品で今後、舞台化される機会があれば舞台も併せて見る事をおすすめします。

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執筆時期で選ぶ

三島由紀夫さんの作品は大きな反響を呼び大ヒットとなった「仮面の告白」から、文学界で酷評された「鏡の家」までを初期作品、「鏡の家」から書かれた作品を後期作品として分けることができます。初期作品は文壇でも評価が高く話題になった作品で、「金閣寺」や「仮面の告白」など三島由紀夫さんの有名作品も初期作品の時代に描かれています。後期作品からは文学界の中では評判の良くない作品が多いのですが、天皇・文から武といったように右翼的な流れを作品に表しています。初期作品ほど評価は高くありませんが、三島由紀夫さんの愛国心などの哲学を作品に反映させてますので、三島由紀夫さん自身を強く知りたい方は後期作品も手に取ってみることをおすすめします。
口コミで選ぶ
1925年にお亡くなりになり、間もなく死後100年を突破する三島由紀夫さんですが、彼の作品を愛して止まない方は世界中に点在しています。このような熱狂的な三島由紀夫ファンの口コミやレビューを参考にするといいでしょう。三島由紀夫さんの作品には癖が強く読みにくい作品も多いので、口コミやレビューを参考にし自分にあった作品を手に取る事がおすすめです
三島由紀夫の小説のおすすめまとめ

今回は三島由紀夫さんのおすすめ作品と選び方について紹介してきました。三島由紀夫さんの作品は難解な作品も多いので、三島由紀夫さんの初めて読む本は「仮面の告白」など読みやすい作品や短編集、戯曲、エッセイを手に取ってみるのをおすすめします。今回の紹介で、日本文学を代表する三島由紀夫さんの作品を読んで見るきっかけになれば幸いです。
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