朝井リョウさんをご存知でしょうか。23歳という若さで直木賞を受賞した作家です。また「桐島、部活やめるってよ」という作品をご存知な方も多いのではないでしょうか。漫画化、映画化がされており、非常に有名な作品ですよね。今回は朝井リョウさんの作品をメディアミックス作品や文学賞を基準にランキング形式でご紹介致します。
おすすめの小説家朝井リョウとは!?
朝井リョウさんは1989年5月31日生まれの作家です。2009年に「桐島、部活やめるってよ」で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビューしました。「何者」で第148回直木三十五賞を受賞しました。直木賞史上初の平成生まれの受賞者であり、男性受賞者としては最年少での受賞作品でした。2012年には「桐島、部活やめるってよ」が映画化されましたが、こちらで朝井リョウさんの名前を知った方も多いのではないでしょうか。こちらの作品も第22回小説すばる新人賞を受賞されており、デビューから非常に注目されている作家です。
2023年最新の朝井リョウの小説
『正欲』
~内容~
あってはならない感情なんて、この世にない。
それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ。息子が不登校になった検事・啓喜。
初めての恋に気づいた女子大生・八重子。
ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。
ある人物の事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり合う。しかしその繋がりは、”多様性を尊重する時代”にとって、
ひどく不都合なものだった――。「自分が想像できる”多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、
そりゃ気持ちいいよな」これは共感を呼ぶ傑作か?
目を背けたくなる問題作か?作家生活10周年記念作品・黒版。
あなたの想像力の外側を行く、気迫の書下ろし長篇。(Amazonより)
価格 | 1870円 |
ジャンル | 文芸作品 |
著者 | 朝井リョウ |
ページ数 | 384ページ |
朝井リョウの小説のおすすめ人気比較ランキング
15位:風と共にゆとりぬ
~内容~
『桐島、部活やめるってよ』で鮮烈のデビューを飾り、『何者』で戦後最年少の直木賞受賞作家となった著者が、「ゆとり世代」の日々を描くエッセイシリーズ。雑誌・新聞連載のエッセイに加え、悶絶の痔瘻手術体験を綴った「肛門記」を収録。後日談「肛門記~Eternal~」は文庫オリジナル。ひたすら楽しいだけの読書体験をあなたに。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 737円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 文藝春秋 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 345ページ |

“朝井リョウのエッセイ第二弾。前作も面白くて、読んでる途中でこちらを購入。とにかく面白い。とにかくヘタレ!
すごい小説家なのに、めちゃくちゃ友達にいそう!絶対おすすめ。久しぶりに本読んで声出してわらいました。これを機に他の作品も読んでみたいと思います。
“amazon.co.jpより
14位:死にがいを求めて生きているの
~内容~
植物状態のまま病院で眠る智也と、献身的に見守る雄介。二人の間に横たわる“歪な真実”とは?毎日の繰り返しに倦んだ看護師、クラスで浮かないよう立ち回る転校生、注目を浴びようともがく大学生、時代に取り残された中年ディレクター。交わるはずのない点と点が、智也と雄介をなぞる線になるとき、目隠しをされた“平成”という時代の闇が露わになる―“平成”を生きる若者たちが背負う自滅と祈りの物語。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 1760円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 中央公論新社 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 473ページ |

“1994年生まれ。ゆとり世代ど真ん中を生き、現在24歳。仕事もこんつめてできず、熱中できる趣味もなく、
SNSばかり見る毎日に、ぼんやりと「生きがい」を求めていたとき、このタイトルを見つけて即購入した。
あ〜死にがいだ、生きてていいんだと思える何かがほしいのだ、とき山族のように熱狂する人を冷めた目で見つつも、どこかうらやましくて、こんな人になれたら人生おもしろくなるのかなと思いつつ、今日もSNSに流れてくる熱狂組をサラサラ流し見している。このしょうもないプライドや自我、承認欲求なんて捨て去りたい。もう一度読み直します。
“amazon.co.jpより
13位:世にも奇妙な君物語
~内容~
異様な世界観。複数の伏線。先の読めない展開。想像を超えた結末と、それに続く恐怖。もしこれらが好物でしたら、これはあなたのための物語です。待ち受ける「意外な真相」に、心の準備をお願いします。各話読み味は異なりますが、決して最後まで気を抜かずに―では始めましょう。朝井版「世にも奇妙な物語」。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 726円 |
ジャンル | 短編集 |
出版社 | 講談社 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 336ページ |

“朝井リョウさんの文章って、読んでいて「それで? それで?」と興味が湧くから手を進められます。一体、著者の描くオチはどんなものなんだ…? と思いながら一編を読み終えると、なるほど、こうきたか! と予想を裏切られます。やはりミステリーにおいて、オチが全く分からないと楽しいですね!
一番好きなのは『シェアハウさない』でしたね。あのドロドロとした希望の光のない感じが好きです。次に『リア充裁判』かな。コミュニーケーションとは一体何? と考えさせられながら、結局はそういったオチかぁ、確かに現実でもそうかもしれないな、と思わされる物語でした。ちょっと『何者』に近いものがありますね。それが好きだからこそ、こちらも好きでした。
他の方も書いてますが、唯一『脇役バトルロワイヤル』だけオチが弱い気がします。朝井さんらしくない!笑
でも、全編この物語はどういったオチになるんだろう…? とワクワクさせられるので、めちゃオススメですよ! なぜか評価が芳しくないですが、大好きな短編集です。読書感想文にもどうぞ。笑
“amazon.co.jpより
12位:時をかけるゆとり
~内容~
戦後最年少直木賞作家の初エッセイ集
就活生の群像『何者』で戦後最年少の直木賞受賞者となった著者。この初エッセイ集では、天与の観察眼を駆使し、上京の日々、バイト、夏休み、就活そして社会人生活について綴る。「ゆとり世代」が「ゆとり世代」を見た、切なさとおかしみが炸裂する23編。『学生時代にやらなくてもいい20のこと』改題。”圧倒的に無意味な読書体験”があなたを待っている!?
(「BOOK」データベースより)
価格 | 678円 |
ジャンル | エッセイ |
出版社 | 文藝春秋 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 271ページ |

“2014年当時に現役大学生だった著者さんが「冗談はよしこちゃん」と本文中に書いたことにすごくびっくりした。著者さんより20歳くらい年上の私が著者さんくらい若かった頃でさえ「オヤジギャグ」の代表みたいだった言い回しなのに…一周回って新鮮というやつなんだろうか。親御さんが言ったりするのを聞いて育ったんだろうか(その親御さんの世代にとってさえ古いと思うんだけど)。著者さんくらい若いとそういう古い古い言葉を使っても逆に面白く聞こえてしまう、この本の中でその点が何よりも「若いっていいなぁ」とうらやましく思えました”amazon.co.jpより
11位:学生時代にやらなくてもいい20のこと
~内容~
『桐島、部活やめるってよ』の著者の初エッセイ集。華々しい「大学生作家」の看板の陰で繰り広げられる、無為で阿呆な爆笑の日々!
(Amazonより)
価格 | 838円 |
ジャンル | エッセイ |
出版社 | 文藝春秋 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 223ページ |

“これまで、朝井リョウ作品はことごとく挫折していたので、最初図書館で借りて読みました。40代後半の私でも十分楽しめた、というかおかしくて読みながら何度も爆笑しました。高校生の息子にも読ませたくて購入しました。息子も楽しんでいます。
“amazon.co.jpより
10位:どうしても生きてる
~内容~
死んでしまいたい、と思うとき、そこに明確な理由はない。心は答え合わせなどできない。(『健やかな論理』)。家庭、仕事、夢、過去、現在、未来。どこに向かって立てば、生きることに対して後ろめたくなくいられるのだろう。(『流転』)。あなたが見下してバカにしているものが、私の命を引き延ばしている。(『七分二十四秒めへ』)。社会は変わるべきだけど、今の生活は変えられない。だから考えることをやめました。(『風が吹いたとて』)。尊敬する上司のSM動画が流出した。本当の痛みの在り処が映されているような気がした。(『そんなの痛いに決まってる』)。性別、容姿、家庭環境。生まれたときに引かされる籤は、どんな枝にも結べない。(『籤』)。現代の声なき声を掬いとり、ほのかな光を灯す至高の傑作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 1760円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 幻冬舎 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 323ページ |

“今を切り取った文学として後世に残って欲しいです。平成、令和を生きた日本人がどんな思いを抱いて日々に立ち向かって行ったか、平和と言われた時代が宿した心の闇は何か
嫉妬、傲慢、自己顕示、生まれ持ったもの、籤、そこには絶望と、生きるしかない今日がある
こんな暗い小説でも共感できる深い思慮を待ってる自分は人とは違うんだ、という歪んだ優越感
この小説が心に染みたとツイッターで声高に宣言し、楽ではなかった環境で苦労してのし上がった俺はお前らとは違うんだ、だからこの小説に共感できるんだとアピールしたいと思う衝動
本作で暴かれたのは、紛れもなく”自分”だったような気がします。
“amazon.co.jpより
9位:ままならないから私とあなた
~内容~
天才少女と呼ばれ、成長に従い無駄なことを切り捨てていく薫と、無駄なものにこそ人のあたたかみが宿ると考える雪子。すれ違う友情と人生の行方を描く表題作。男が先輩の結婚式で出会った美女は、人間関係を「レンタル」で成立させる業者だった―「レンタル世界」。既存の価値観を心地よく揺さぶる二篇を収録。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 704円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 文藝春秋 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 294ページ |

“良い意味でモヤモヤする作品。効率性と人間性。どっちが重要か。どっちが重要かという二項対立では語り切れないのか。
これからは、テクノロジーによって、どんどん効率化されていく時代。少し立ち止まって考える必要があるかもしれないと感じた。
“amazon.co.jpより
8位:世界地図の下書き
~内容~
両親を事故で亡くした小学生の太輔は「青葉おひさまの家」で暮らしはじめる。心を閉ざしていた太輔だが、仲間たちとの日々で、次第に心を開いてゆく。中でも高校生の佐緒里は、みんなのお姉さんのような存在。卒業とともに施設を出る彼女のため、子どもたちはある計画を立てる…。子どもたちが立ち向かうそれぞれの現実と、その先にある一握りの希望を新たな形で描き出した渾身の長編小説。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 748円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 集英社 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 368ページ |

“スタジオジブリの方が描かれた表紙の絵がとてもキレイで、この本を手に取りました。
両親を亡くし、児童養護施設に来た主人公。ちょっと年上のお姉さんや同級生の男の子に支えられ、徐々に新しい環境になじんでいきます。
何年かしてその年上のお姉さんが高校を卒業し、施設を出ていくことになります。
親戚に進学の援助ができないと言われたお姉さんは大学をあきらめなくてはならなくなり、就職するのですが、そんな彼女の門出に何かしたいと思った主人公は、施設にいる仲間たちとある計画を立て・・というお話。
親からの虐待、学校でのいじめ、さまざまな問題を抱えた子どもたちが出てきますが、心の葛藤を経て、成長していく過程がよく描かれていると思いました。
今、自分の希望が叶わなくても、自分を大事にしてくれる人がそばにいなくても、これからの未来に希望を託し、そのために何ができるか自分で考え、勇気を出して一歩を踏み出す子どもたちにエールを送りたくなるラストシーンは、涙無しでは読めません。
著者の本を初めて読みましたが、とてもいい作家さんだと思いました。これからもこの人の本を読んでみたいです。
“amazon.co.jpより
7位:チア男子!!
~内容~
大学1年生の晴希は、道場の長男として幼い頃から柔道を続けてきた。だが、負けなしの姉と比べて自分の限界を悟っていた晴希は、怪我をきっかけに柔道部を退部する。同時期に部をやめた幼なじみの一馬に誘われ、大学チア初の男子チームを結成することになるが、集まってきたのは個性的すぎるメンバーで…。チアリーディングに青春をかける男子たちの、笑いと汗と涙の感動ストーリー。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 836円 |
ジャンル | 青春小説 |
出版社 | 集英社 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 496ページ |

“朝井リョウの作品の中ではおそらく最も長編で、一人の男性を描き切る珍しいスタイル、加えてリアリティというよりは起承転結やカタルシスを意識したドラマっぽい作りになっています。
でも私は「何者」「もういちど〜」「桐島〜」といった賞レース受けする作品以上に朝井リョウの熱量がこもった作品だと確信しています。彼の作品の多くはダンス、映画監督、画家といった芸術志望のキャラが自分の興味のある芸術をつき進めるか、それとも社会になじむために諦めるかという岐路に立たされるというパターンが多く、誰かが批判しようと自分の興味のあることを突き進むことの大切さをこの時代に作家になることを目標にし続けていた朝井リョウが優しく応援するというスタンスが多いのです。
ただそういったメッセージは「今売れっ子作家として活躍する朝井リョウのメッセージ」という看板があるためどうしてもそのままの優しいメッセージとして受け入れるのは難しいです。それに比べチア男子では作者が学生時代に経験した応援団、生徒会長という「表舞台に立って誰かを全力で応援する」という経験をチアリーディングに置き換えて語る作者の経験に根付いたメッセージが強く響くため、ただの小奇麗にまとまったドラマと切り捨てるのはもったいない作品です。
あと桐島〜の解答を思わせる「勉学はいつだってできる。だけどこのメンバーでやるチアは、今しかできない。俺が突き抜けなければいけない苦悩は、勉学なんかじゃない。もっと人と付き合うこと。もっと自分の言葉で話すこと。」というセリフも作者がこの作品に込めた熱量を伺わせます。希望の灯だけをみせた桐島と打って変わって、思春期から大人へなるためにどう光り輝くかを示唆したこの作品は間違いなく朝井リョウの代表作の一つといえるでしょう。
“amazon.co.jpより
6位:武道館
~内容~
「武道館ライブ」を合言葉に活動してきた女性アイドルグループ「NEXT YOU」。さまざまな手段で人気と知名度を上げるが、ある出来事がグループの存続を危うくする。恋愛禁止、炎上、特典商法、握手会、スルースキル…“アイドル”を取り巻く様々な言葉や現象から、現代を生きる人々の心の形を描き表した長編小説。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 737円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 文藝春秋 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 363ページ |

“アイドルとは、魅力が実力を超越した存在だと誰かがいっていた。ただ歌って踊る人を指すのではなく、周りから応援されていてはじめてアイドルと言える。このお話は、ほぼアイドルの目線から語られる。アイドルが自身をどのように見つめているのか、自分の夢や欲求とどう向き合うのか。
また、アイドルを応援する人々をアイドルから見つめることで、人を応援する人の中にあるエゴをえぐり出していると思う。
“amazon.co.jpより
5位:少女は卒業しない
~内容~
今日、わたしは「さよなら」をする。図書館の優しい先生と、退学してしまった幼馴染と、生徒会の先輩と、部内公認の彼氏と、自分だけが知っていた歌声と、たった一人の友達と、そして、胸に詰まったままの、この想いと―。別の高校との合併で、翌日には校舎が取り壊される地方の高校、最後の卒業式の一日を、七人の少女の視点から描く。青春のすべてを詰め込んだ、珠玉の連作短編集。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 594円 |
ジャンル | 青春小説 |
出版社 | 集英社 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 288ページ |

“高校の卒業式を舞台にした、女子高生達の群像劇(短編集)である。高校を卒業したのなんて、もう30年近くも前なのに、この短編集のひとつ目のお話を読むだけで、周囲はあの透きとおった春の風につつまれ、自分自身も学生服を着てそこにいるような気配に包まれる。テレビなどのメディアによって、今の高校生の極端に大人の部分や極端に子どもの部分がクローズアップされて喧伝されるから、我々が詰襟の学生服姿であった時代とは全く別の種族がそこにいるかのように錯覚してしまいがちだけれど、この本を読むといまでも彼らが些細なことに必死になり、若い胸を詰まらせながら一生懸命に生きていることがよく分かる。あの頃の我々と全く同じように。そして、あれから30年の時間を経た我々自身にも、その想いの残滓(ざんし)は残っていて、この小説はそれに小さな灯火をつけてくれる。この小説を読めば、誰もが高校時代の若く幼い自分に戻り、仰げば尊しを歌いながら、切なく純真であった時代をありありと思い返すことになる。
それにしても、見事としか言いようのない筆力だ。デビュー作の『桐島、部活やめるって』の時も、その読む者を取り込んで、深くエンゲージさせる文章の力に降参してしまったけど、本作でもその力は遺憾なく発揮されている。高校生社会の中のカラフルな登場人物達(図書の先生に告白する女子、特別学級の男子にだけ心を許す帰国子女、真面目だけが取り柄なのに初めて学校をバックれるのが卒業式になった少女…etc)を見つめる作者の視線は等しく温和で慈愛に充ちている。
どの少女達にも卒業という切羽詰まった状況を与え、ここ一番の踏ん張り所で彼女達に見事な羽ばたきをさせる。彼女達のその鮮やかさ、美しさに一瞬、呼吸を忘れる。逆説的に、既存メディアの描く女子高生達が如何に類型的で陳腐で、なにより大人の男性が思い描くスキャンダラスで底の浅い人物達ばかりなのだと気づかされる。この若い作家は、プロ作家としてのキチンとした文芸術と、登場人物達と同じ高さで世界を見られる優しさに溢れている。だからこんなにも、読後感が爽やかで、気持ちが透き通るのだと思う。すべての高校生と、すべてのかつて高校生だった大人に読まれるべき、傑作短編集だ。”amazon.co.jpより
4位:星やどりの声
~内容~
東京ではない海の見える町で、喫茶店「星やどり」を営む早坂家。三男三女母ひとり。亡き父が残した名物のビーフシチューの香りに包まれた生活には、慎ましやかながらも確かな幸せがあった。しかし、常連客のおじいちゃんが店に姿を見せなくなった頃から、家族に少しずつ変化が。各々が葛藤を抱え息苦しくなる早坂家に、父が仕掛けた奇跡が降りそそぐとき、一家は家族を卒業する。著者が学生最後の夏に描いた、感動の物語。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 616円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | KADOKAWA/角川書店 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 317ページ |

“人それぞれの好みがありますが、私的には今まで読んだ本の中で1番好きです。早坂家の家族の絆がとても強く感じられました。
私もこんな家族を作りたいなぁ・・・と心から思いました。久しぶりにこういう素敵な本にめぐり合えたと思っています。温かい気持ちになりたいと思っている人はこの本をぜひ読んでみてください♪
“amazon.co.jpより
3位:もういちど生まれる
~内容~
彼氏がいるのに、別の人にも好意を寄せられている汐梨。バイトを次々と替える翔多。絵を描きながら母を想う新。美人の姉が大嫌いな双子の妹・梢。才能に限界を感じながらもダンスを続ける遙。みんな、恥ずかしいプライドやこみ上げる焦りを抱えながら、一歩踏み出そうとしている。若者だけが感受できる世界の輝きに満ちた、爽快な青春小説。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 594円 |
ジャンル | 青春小説 |
出版社 | 幻冬舎 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 286ページ |

“一言で表すなら「大学版桐島」という色の強い作品です。ただし高校生から大学に変わったことで登場人物それぞれが何かを「知る」ことによって恐怖し今までできたことが出来なくなったという大学生ならではの諦観の恐ろしさや、大学に所属していることだけではまだ何者にもなれていないのに、それを強がって装うとする心の弱さなどを暴かれている気にさせられます。
そのため「星やどり〜」から一転して原点回帰を匂わせる作風で、一発目の「ひーちゃんは線香花火」からここまで後味の悪い(いい意味で)エンディングを突き付けてくるのかとドッキリします。
構造もうまくハッピーともバッドとも断定しがたい話を続けて、ラストに比較の劣等感から抜け出していくという締めは桐島と同様でそれ以上に強いメッセージが込められています。
朝井リョウ作品を追いたい人は「桐島〜」から順当に読めばいいでしょう。ただ時間のない人や自分は大学生だという人はぜひとも本作を手にとって執筆当時、大学生だった朝井リョウの感性と会話するような気持ちで読んでみると大学生である自分を客観的にみるいい機会かもしれません。その密度や体験はおそらく書店の先頭にみかける自己啓発本より卓越していると思います。
“amazon.co.jpより
2位:桐島、部活やめるってよ
~内容~
田舎の県立高校。バレー部の頼れるキャプテン・桐島が、理由も告げずに突然部活をやめた。そこから、周囲の高校生たちの学校生活に小さな波紋が広がっていく。バレー部の補欠・風助、ブラスバンド部・亜矢、映画部・涼也、ソフト部・実果、野球部ユーレイ部員・宏樹。部活も校内での立場も全く違う5人それぞれに起こった変化とは…?瑞々しい筆致で描かれる、17歳のリアルな青春群像。第22回小説すばる新人賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 528円 |
ジャンル | 青春小説 |
出版社 | 集英社 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 256ページ |

“アラフォーおじさんです。
誰もが経験したであろう、感じたであろう、言葉にした事がない、言葉に出来ない感情や景色、青春の1ページを繊細な言葉で紡いで出来上がった本です。これまでに出会った事のないタイプの本でした。”amazon.co.jpより
1位:何者
~内容~
就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから―。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて…。直木賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
価格 | 693円 |
ジャンル | 文芸作品 |
出版社 | 新潮社 |
著者 | 朝井 リョウ |
ページ数 | 346ページ |

“たくさん心に響いたメッセージはあったが、特に、格好悪くてもがむしゃらに自分をさらけ出すことの大切さを改めて感じさせられた。
「十点でも二十点でもいいから、自分の中から出しなよ。自分の中から出さないと、点数さえつかないんだから。これから目指すことをきれいな言葉でアピールするんじゃなくて、これまでやってきたことをみんなに見てもらいなよ。自分とは違う場所を見てる誰かの目線の先に、自分の中のものを置かなきゃ。何度も言うよ。そうでもしないともう、見てもらえないんだよ、私たちは。百点になるまで何かを煮詰めてそれを表現したって、あなたのことをあなたと同じように見ている人はもういないんだって」”amazon.co.jpより
朝井リョウの小説のおすすめの選び方
メディアミックス作品を選ぶ
映画化
朝井リョウさんの作品で映画化された作品は3つしかありません。どの作品も非常人気の高い作品です。また「桐島、部活やめるってよ」という作品は、第36回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞しました。小説は読むのが疲れるという方には、映画化されたものがおすすめです。いずれの作品も、人気作品ですので話題作りにもいいですし、映像を観れば理解力が上がりますので映画から観て小説を読んでみるのもいいのではないでしょうか。

ドラマ化
朝井リョウさんの作品でドラマ化した作品は実は一作しかありません。アイドル好きとしても有名な朝井リョウさんは、アイドルの裏側にスポットを当てて書いた「武道館」という小説を出しました。こちらの作品は、フジテレビとスカパー!が共同でドラマにしました。実際に登場しているアイドルに、現役アイドルのJuice=Juiceが登場します。
そしてなんと、楽曲提供はつんく♂さんが行っています。
アイドルが好きな方や、すでにドラマを観たという方はぜひこちらの作品を読んでみてはいかがでしょうか。

漫画化
漫画をよく読むという方も多いのではないでしょうか。もし、本が得意ではないという方は漫画作品から読んでみると読みやすくて内容が頭に入っていきやすいと思います。漫画化された作品は2作のみで、どちらも非常に人気の作品となっています。また「チア男子」は、朝井リョウさんの母校である早稲田大学のチアリーディング部から着想を得ている作品なので、朝井リョウさんの想いが沢山詰まっていそうですよね。「チア男子」は、2度異なるところで掲載されています。Cookieの時は作家にまつもとあやかさん、少年ジャンプ+の時には作家に近藤憲一と違う作家なので、好きな絵柄をを選んで読んでみてください。

文学賞受賞作品を選ぶ

直木賞
直木賞といえば、芥川賞と並ぶ非常に有名な文学賞ですよね。本を読まない方でも、その年の受賞作を知っている場合が多いのではないでしょうか。朝井リョウさんは、2014年に「何者」で直木賞を受賞しました。また、前年度の第147回では「もういちど生まれる」が候補作となっていました。受賞作品は、作品が高く評価されたということであり、また面白い作品として高く評価されていますので、何から読めばいいかわからないという方は有名な直木賞受賞作品から読んでみてはいかがでしょうか。

小説すばる新人賞
小説すばる新人賞という賞をご存知でしょうか。こちらの賞は、集英社が発行する小説誌「小説すばる」の公募新人文学賞です。毎年1000以上の応募がある中、朝井リョウさんんは2010年に第22回小説すばる新人賞にて「桐島、部活やめるってよ」で受賞し、デビューします。こちらの作品は非常に有名なだけでなく、朝井リョウさんの処女作でもありますので、最初から読みたいという方はぜひこちらを読んでみてください。
坪田譲治文学賞
坪田譲治文学賞とは、岡山市名誉市民の坪田譲治の業績を称えるとともに、創作活動の奨励と市民文化の向上目的とした賞です。 1年間の刊行作品の中から、大人も子どもも共有できる作品が一点選考されます。朝井リョウさんは2013年に「世界地図の下書き」という作品で受賞しています。 この作品の表紙絵は、スタジオジブリのアニメーターの近藤勝也さんが担当をしていることでも有名であり、ジブリファンにもぜひ読んでいただきたい作品となっております。
朝井リョウの小説のおすすめまとめ
いかがでしたでしょうか。今回紹介した以外にもまだ沢山作品があります。まだ朝井リョウさんの作品を読んだことがないという方はぜひ読んでみてください。映画や漫画もありますので、気軽に気になる作品を見てみてください。
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